血圧基準値・正常値を解説!正常に保つためのポイントも紹介!

2024.08.06

本記事では、血圧基準値に関して詳しく解説していきます。
「健康診断で初めて血圧を測ったけど、自分の血圧は正常値なのかな?」
「血圧を健康的な値に保つためにはどんなことを心掛けるべきだろう?」

今まであまり血圧 を意識してこなかったという方のなかには、このような疑問を
お持ちの方も多いのではないでしょうか。
日々の生活習慣を見直して血圧の正常値を保ち、健康な生活を送りましょう。

そもそも血圧とは?

そもそも血圧とは心臓から流れる血液が血管を押す圧力のことです。

血圧は心臓が血液を押し出す力(心拍出量)と血液の流れにくさ(血管の抵抗)によって決まります。
「収縮期血圧」と「拡張期血圧」の2つの値で表されます。

  • 収縮期血圧とは、上の血圧や最高血圧とも呼ばれるもので、心臓が収縮して血管に最も
    強い圧力がかかった際の血圧の値です。
  • 拡張期血圧は、下の血圧や最低血圧とも呼ばれ、心臓が拡張した際の血圧の値を指します。

 血圧の正常値

それでは、血圧の値はどれくらいであれば健康だといえるのでしょうか。

病院で測定した際、「最高血圧が120mmHg未満かつ最低血圧が80mmHg未満」であれば
正常の範囲内の血圧値といえます。

「正常血圧」、「正常高値血圧」は正常な範囲内の血圧値とされていますが、
「高値血圧」は高血圧に近い状態で治療が必要になる可能性もあります。
そのため高血圧ではないからといって油断せず、医師に相談することが重要です。

また、血圧の基準値は病院で測定した場合と、家庭で血圧計を用いて測定した場合では
異なる値が設定されています。

 高血圧の基準値

一回の測定ではなく、繰り返し測定しても正常より高い数値が出る状態を高血圧といいます。

具体的には病院で測ったときに「最高血圧が140mmHg以上もしくは最低血圧が90mmHg以上」
になる場合、高血圧に該当します。

例えば「最高血圧が130mmHgで最低血圧が95mmHg」というように、どちらか片方でも繰り返し
正常値を上回る数値が出たら高血圧に当たるため注意が必要です。

ただし、病院で測った値が最高血圧、最低血圧ともに正常値であっても油断はできません。
家庭では高血圧なのに病院では正常値が出る「仮面高血圧」の疑いがあるからです。

 低血圧の基準値

低血圧は「立ちくらみがする」「ときどきふらついてしまう」といった症状を引き起こします。

また、高血圧に比較すると危険性の少ない状態ではありますが、医師の治療が必要になる
場合もあります。

実は日本国内では低血圧の明確な診断基準は定められていません。
しかし、一般的には最高血圧が100mmHg未満の場合、低血圧と診断されています 。

診断基準が正式に決められていないってことはそこまで危険じゃないんじゃないかと
思われるかもしれませんが、リスク自体は存在しています。

年代別の血圧平均値を紹介

  • 20代の血圧の平均値は、収縮期血圧/拡張期血圧が男性では115.3/67.7mmHg、
    女性では105.7/63.8mmHgです。
  • 30代の血圧の平均値は、収縮期血圧/拡張期血圧が男性では117.3/73.7mmHg、
    女性では107.9/66.3mmHgです。
  • 40代の血圧の平均値は、収縮期血圧/拡張期血圧が男性では125.8/81.3mmHg、
    女性では114.3/71.2mmHgです。
  • 50代の血圧の平均値は、収縮期血圧/拡張期血圧が男性では131.7/82.0mmHg、
    女性では123.7/75.4mmHgです。
  • 60代の血圧の平均値は、収縮期血圧/拡張期血圧が男性では135.8/78.5mmHg、
    女性では131.0/76.7mmHgです。
  • 70代以上の血圧の平均値は、収縮期血圧/拡張期血圧が男性では135.8/73.1mmHg、
    女性では136.1/73.0mmHgです。

高血圧・低血圧の時の体への影響は?

血圧は正常な値であれば健康と言えますが、高血圧だったり低血圧だったりすると、
体にも悪影響を及ぼすリスクが浮上してきます。

具体的にそれぞれでどのような影響が体に現れるとされているのかを解説していきましょう。

 高血圧の場合

高血圧は、無自覚のまま症状が進行してしまうのが血圧の恐ろしいところなのです。
高血圧はこれといった自覚症状が現れないまま命に関わる深刻な病気を引き起こすため、
「サイレント・キラー」とも呼ばれています。

高血圧が続いて血管に強い圧力がかかり続けると「動脈硬化」が進行するリスク
高まってしまいます。

動脈硬化になると、脳梗塞、心筋梗塞といった深刻な病気にかかる危険性が上がります。
心筋梗塞、狭心症や腎不全といったように、様々な重大な病気のリスクが高まります。

 低血圧の場合

逆に、低血圧になると全身に十分な血液を送り届けることができなくなります。
その結果、体の最も高い位置にある脳が一番初めに機能不全になってしまいます。

体のなかで一番高いところにある脳には重力に逆らって血液を送る必要がありますが、
低血圧の状態では脳に十分な血液を供給することが難しくなる場合があります。

そのため低血圧の人の多くにはふらつきやめまいといった症状があらわれます。
特に立っているときに症状が現れるケースも多く、失神してしまうこともあります。

血圧を正常に保つためのポイントとは?

この様に、血圧は高くても低くても体に悪影響を及ぼすリスクがあります。
だからこそ、正常に保つための努力は欠かすことができないわけですが、どうやったら正常な
状態で維持できるのか、そのポイントについても解説していきます。

 食生活を改善する

血圧が気になるのであれば、食生活の改善は必須と言えます。
食生活において以下の4点を心掛けてみてください。

  • 塩分を摂り過ぎない
  • 野菜や果物をしっかり食べる
  • 食事は腹八分目を意識する
  • お酒の量を減らす

    日本人の高血圧の最大の原因は「塩分の摂り過ぎ」であるといわれています。
    高血圧の改善のためには、一日の塩分摂取量を6gまで減らすことが推奨されています。
    また、カリウムを多く含んだ野菜や果物を積極的に食べるのも有効です。

 適度な運動をする

適度な運動を習慣化することも、高、低血圧の予防・改善に有効であることが明らかになっています。
適度な運動とは、具体的には30分以上のややきついと感じられるくらいの有酸素運動を習慣的に、
可能であれば毎日行うことが推奨されています。

毎日は厳しいという方は、、「近所の用事は自転車で行く」「子どもと遊ぶ」などの方法で
運動量を増やし、体を慣らしてからウォーキングなどの運動を開始してみてください。

運動に慣れていない人は、日々の生活のなかに以下のような行動を取り入れて少しずつ
身体活動量を上げていましょう。

 十分な睡眠・休養を取る

日常生活のさまざまな習慣が、思わぬかたちで高血圧を引き起こしているかもしれません。
日々の仕事や家事でたまった疲れやストレスをなるべく次の日に持ち越さないよう
規則正しい生活を心掛け、夜はリラックスして十分な睡眠を取るようにしましょう。

睡眠不足や睡眠障害は高血圧の発症リスクを高め、睡眠時間が短いと交感神経が活性化して
血圧が上昇します。
また、寝つきが悪い、途中で目が覚めてしまう中途覚醒であっても高血圧になりやすいと
報告されています。

 節酒・禁煙を心がける

高血圧の予防と管理には、禁煙と節酒が非常に重要です。
タバコを吸わない、アルコールの摂取を控えることで、血圧を健康的な範囲に保ち、
心臓病や脳卒中などのリスクを抑えることができます。
タバコの煙に含まれるニコチンは血管を収縮させる作用があり、血圧を一時的に上昇させます。

また、アルコールの過剰摂取も血圧を上昇させます。
特に、日常的に大量のアルコールを摂取する人は、高血圧になりやすいと言われています。
摂取量を減らせば、血圧を下げるだけでなく、肝臓や他の臓器への負担も減らすことができます。

まとめ

本記事では、血圧基準値に関する各種の情報をご紹介しました。

高血圧や低血圧は、日々の生活の中で適切な対策を講じることで、リスクを大きく減らせるものです。
まずは日々の生活習慣を見直して健康的な生活を送ることでリスクを減少させ、
長期的に健康を維持しましょう。

対策も食事改善や運動といったように誰でもできるものばかりですので、
是非とも実践してみてください。

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