介護事務の資格は独学でも取得できる?テキストの選び方や合格率も紹介

2024.08.06

介護に関わる仕事がしたい、でも体力に自信がないため介護業界を選択するのを
断念する人は少なくありません。

そのような人におすすめなのが介護事務として、介護業界に関わることから始めることです。
そこで問題となるのが介護事務には資格が必要なのかという点です。

結論から言うと介護事務は無資格でも仕事はできますが、介護業界について知りたい場合は
資格を取っておいた方がよいでしょう。

そこで今回は介護事務に関する資格から、勉強法などを中心に解説していきます。
この記事を参考にぜひ介護事務の資格取得を目指しましょう。

介護事務の仕事内容とは

介護事務は介護サービスを提供する事業所などで、事務作業を行う人のことを指します。
主な仕事内容は次にあげる4つです。

  1. 窓口業務
  2. 職員のシフト管理
  3. 備品管理や発注
  4. 介護報酬請求業務(レセプト作成・点検)

    窓口対応は主に来客の対応や電話応対が主な仕事となります。
    対応する人は業者から利用者の家族、医療従事者などですが、必要に応じて担当者に
    交代するなど臨機応変な対応力が求められます。

    職員のシフト管理では、職員のシフトを管理し勤務日数や給与計算など職員への対応が主な仕事。

    備品発注や管理はその名の通り、施設で使用する備品や介護用品などの発注と、
    在庫管理を行います。

    一番重要な仕事が介護報酬請求業務であり、介護給付費明細書や請求書などの作成や点検、
    提出を行います。

    このように介護事務と一口に言っても、その業務内容は多岐に渡るほか、
    時には臨機応変な対応をするなど重要な仕事を担うため、介護業界において欠かすことの
    できない存在です。

介護事務の代表的な資格と合格率

介護事務に関する資格は、取得しておくに越したことはないでしょう。
介護事務は民間資格のみですが、その種類は多く存在しています。

ここでは介護事務の代表的な資格と合格率についてみていきましょう。

 介護事務管理士

介護事務管理士は請求事務業務とケアマネージャーのサポート業務を行う技能があるのかを
認定する資格です。
受験資格は誰にでもあり、年齢制限も特に設けられてはいません。

学科はマークシート方式で10問、介護保険と介護報酬請求に関する共通問題と選択問題で構成。
実技はレセプト点検問題が出題され、居宅サービス2問、施設サービス2問、
地域密着型サービス2問の中から、2問を選択し解答することになります。

どちらも60%以上の得点かつ、全問題の得点問題が80%以上での合格となります。
そのため合格率は70%前後です。
ケアプランの内容やレセプト作成に慣れておくことで、試験対策をしておくことがおすすめです。

 介護報酬請求事務技能検定

介護報酬請求事務技能検定は、事業所での請求事務業務に必要な知識と技能を審査する資格。
受験資格は特にないため、誰でも受験ができます。

学科は正誤問題25問の学科1題、介護給付費明細書作成が2題、施設サービスの設問より
介護給付費明細書作成1題の実技が行われます。
問題の総得点が70%程度であれば合格です。

近年の合格率は約80%前後となっているため、きちんと資格対策を行っていれば合格できるでしょう。

 ケアクラーク

ケアクラークは介護事務業務に従事する人の知識と技能を評価・認定を行う資格です。
そのため受験資格が問われることはありません。

日常的な窓口業務や事務処理だけでなく、介護報酬請求全般に関する知識や実践的な知識の
獲得を目指す資格となっています。

択一式25問の学科と介護報酬請求事務、介護給付費明細書作成の実技が行われます。
学科と実技、それぞれ70%以上とることができれば合格です。

合格率の公表は行われていませんが、大体の合格率は60~70%程度であると予想されています。

 介護実務事務士

介護実務事務士は福祉施設や医療機関における介護報酬請求業務で求められいる一定の
能力を有することを証明する資格です。

試験には学科と明細書作成があり、学科は介護保険法や介護保険制度に関する問題が
20問出題されます。
明細書作成では、居宅サービスと施設サービスより介護給付費明細書作成問題3問が出題されます。

受験資格は特に設けられていませんが、医療福祉情報実務能力協会が指定する
教育指定校における団体受験のみ実施されているため、個人での申し込みはできません。

介護実務事務士の合格率は50~60%前後です。

 介護事務認定実務者(R)

介護事務認定実務者は、学科や実務試験を通して介護保険制度や介護給付にまつわる知識や
介護報酬算定に関する知識や作成方法など、実務的にスキルの証明ができます。

試験は毎月実施されているうえに、受験資格は特に設けられていないため誰でも受験できるうえに、
取得しやすいのが特徴です。

試験もマークシート方式と解答しやすく、学科試験が20問、実技試験が2問というのが出題形式です。

その合格率は60~80%前後であり、きちんと試験勉強をしておけば比較的合格しやすい
のが特徴であるため、介護事務に関する資格の取得を検討しているのであれば、
最初に取得を目指すのが良いでしょう。

介護事務の資格は独学でも取得できる?勉強方法を紹介

介護事務系の資格を取得しようとするのであれば、一般的には通学や通信講座を選択する人が
多いでしょう。
しかし独学で勉強をしても取得が可能であるのが介護事務。

ここでは独学での勉強から通学、通信講座利用についてみていきましょう。

 独学

介護事務の資格を取得するうえで、コストを削減し合格を目指すのであれば独学がおすすめです。
独学でのおすすめな勉強方法は次にあげる3つです。

  • 特定のテキストを何周も解く
  • 試験問題の過去問題に慣れておく
  • 合格ライン突破を目標に頑張る

    特定のテキストを解くことで、知識の定着を目標とすることができます。
    テキストを何冊も購入する人もいますが、知識を定着させるには同じテキストを
    繰り返し使用することをおすすめします。

    また、出題傾向に慣れておくためにも過去問題を繰り返し説くこともおすすめな方法です。
    独学ではモチベーションの維持が課題となるため、合格ライン突破を目標に
    設定し学習を進めていきましょう。

 通学

学校や指定校に入学し、学習をするメリットは同じ目標で頑張っている人と
一緒に学ぶことでモチベーションを保てる点でしょう。

通学がおすすめな人は時間的な余裕があり、自宅での学習に集中できない人です。
通信講座を行っているところでも通学での学習を行っている場所はあります。

通学コースを行っている会社では即戦力になるための実力を身に付けることが可能です。
実践指導などを行っていることもあるため、短期間で学習を行い資格を取得したい人に
通学はおすすめです。

 通信講座

学習方法の一つとして代表的なものに通信講座を利用することがあげられます。
通信講座では通学と異なり、自分のペースで学習をすすめられる点が特徴です。

自分のペースで進められる点は独学も同じですが、通信講座は独学と異なり質問ができる点が
特徴としてあげられます。
また講座の試験は受講期間内であれば何度でも受けることができ、安心して勉強を
続けることができることも特徴です。

また通信講座にもよりますが、講座によっては就職活動のサポートまでついている場所もあります。
そのためどの通信講座が自分のニーズに合っているか、調べる手間はかかりますが
必要なサポートを受けられる点では、通信講座はおすすめです。

介護事務の資格取得に役立つテキストの選び方

介護事務の資格を独学で取得するためには、テキスト選びが重要となります。
書店などに行くと多くの介護事務の資格に関するテキストに出会えるでしょう。
しかし種類が多いため、どれが自分にあっているのかわからないのが現状です。

そこでここではテキストを選ぶにあたり、これだけは重視してほしいことを紹介していきます。

 最新の情報が得られるテキストを選ぶ

テキスト選びで重視したいのは、最新の情報を得られるがどうかです。
特に介護保険制度は3年に1回の頻度で見直しが行われます。
直近では2024年4月に介護保険法の改正と介護報酬改定が行われました。

そのため市販のテキストを選ぶのであれば、最新の情報が記載されているかを
確認する必要があります。
また自分の取得したい資格により、重点的に覚えておきたい項目は異なります。

自身の取得したい資格のテキストの中でも最新の情報を記載しているテキストを選び、
試験に備えましょう。

まとめ

介護にかかわる事務の資格は一つではなく、それぞれ特徴のある民間資格がそろっています。
そのため自分の得意分野の資格から取得し、業務上必要な資格をその都度取得していくのが
良いでしょう。

また、介護事務に関する資格は独学でも取得ができるため、モチベーションの維持ができる人
であれば独学をおすすめします。

この記事を参考に介護事務の取得を目指したいと思った人は、まずは自分の得意分野を知り、
それにあてはまる資格の取得から始めてみてはいかがでしょうか。

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