みなさんは老健と特養の違いについて疑問に思ったことはありませんか?
これから施設の利用を考えている方の為に分かりやすく掘り下げていきたいと思います。
実は、老健と特養にははっきりとした違いがありますのでぜひ最後まで読んで頂きどんな違いがあるのかを理解して 利用者にあった施設を選択して頂けたらと思います。
老健と特養の大きな違いとしてあげられるのはまず一つに利用目的が異なることです。
老健は在宅復帰を目指し、特養は長期間の生活の場となります。
また、老健には看護師や医師が常駐していることもあり 利用者の急変時にもすぐに対応ができるのも老健ならではの強みになります。
特養は中〜重度の要介護者が多く生活の全般を支援するサービスとなります。
また、老健は利用できる期間が最大6ヶ月と定められていますが、特養では前述した通り期間に定めは基本的にはありません。
そして老健は介護を受けながらリハビリ等のサービスを中心に在宅復帰を目指します。
特養は、自宅での生活が難しい中〜重程度の原則介護度3〜5に認定されてる方が条件となります。
入居年齢は介護保険の利用対象となる65歳以上からが基本ですが例外として特定16疾病を患っている場合に限り 40歳〜64歳の方の入居も可能です。
しかし、緊急性が高いと判断された方を優先入居させていく場合もありますので入居できるまでに 数年かかってしまうのが現状です。
老健の場合は要介護度1以上の65歳以上が対象となります。
こちらも例外として特定疾病がある場合は40歳〜64歳の方の入居が可能となります。
ただあくまでも在宅復帰が見込める方が望ましいので利用者の様子で入居を断られるケースも考えられます。
老健は原則として最大6ヶ月と決まっています。
3ヶ月ごとに在宅復帰ができるかどうか判断し 在宅復帰が可能であるとされた場合は退所しなくてはなりません。
逆に在宅復帰が難しいとなった場合はその後も入所することができます。
特養では原則として終身に渡って利用することができます。
ただ、終の住処として利用する方も多いので 空室が出るのに時間がかかります。
地域によっては数年単位で順番が回ってくるまで待たなくてはならない事も ありますので注意が必要です。
特養は月額6〜15万円ほどが目安でその他に介護費と日常生活費用がかかります。
なお介護サービス費は要介護度別に決められていて所得に応じて自己負担割合分の変動が出てきます。
また、施設によって居室のタイプなどもあり上記の金額が変わってくるのであらかじめ 施設に確認を取るのが良いでしょう。
老健では月額8〜14万円が目安となります。
リハビリや医療ケアを中心としている施設であるため その分特養より費用が高めに設定されています。
また、特養と比較して常勤の医師が1名必要であることなど医療面が充実しているので そういった面からでも特養に比べ費用が高くなっています。
老健は在宅復帰を目指すためリハビリを重視した介護サービスや医療的ケアを受けることができますが 特養に関しては日常生活の介護や健康管理、機能訓練などの生活支援サービスが中心となってきます。
また、前述した通り老健には医師が常勤していることが特徴となり、看護師の数も特養より多く突然の対応にも 安心して生活を送ることができます。
ただ、施設によっては日中しか医師、看護師がいない場合もありますので あらかじめ確認が必要です。
特養は医師が非常勤の配置で良いため看護師の数も少なく重度の医療や看護には対応できないこともあります。
緊急時や夜間は提携している医療機関に連絡が取れるようにオンコール体制が敷かれています。
老健、特養共に居室タイプは4種類に分かれています。
多床室、従来型個室、ユニット型個室、ユニット型準個室となっていて それぞれ特徴があります。
多床室は1部屋に2人以上で生活をするのが特徴となっていて共同スペースで生活することが多くなります。
従来型個室は1人部屋でリビングルームが併設されていないのが特徴です。
ユニット型個室は個室でありながら共同スペースを利用し生活するのが特徴で部屋も間仕切りされているので、プライバシーも確保しつつ共同スペースも利用するのでスタッフの体制も充実できるといった側面も持ち合わせています。
費用や利用者本人の意見も聞きながら一番良い居室選択をする必要があります。
特養の注意点は費用は安いものの、入居までの待機期間が長いことが挙げられます。
せっかく良い施設を見つけてもその施設が人気だったり、費用が安かったりすると場合によっては 数年単位で待つこともあります。
また、緊急性が高い方ら優先入居と言った事もありますので注意が必要です。
老健は基本的には在宅復帰を目指す施設ですので、リハビリに重きを置いたサービス内容となります。
なので施設によってではありますがレクなどの活動は特養に比べ少ないかもしれません。
また、入居中は原則として医療保険は利用できず診察や薬の処方は介護保険が適用されます。 その為介護保険の範囲を超える医療は制限される可能性もありますので注意が必要です。
ここまでいかがでしたでしょうか?
老健や特養の違いについて掘り下げていきました。
これから利用を考えている方のお役に立てれば何よりです。
特養や老健どちらを利用するにしても計画的に検討し、利用者本人にも負担が無いような施設選びができれば良いなと考えています。
ぜひ今記事を参考にして頂ければと思います。