20代の血圧正常値はいくつ?高血圧と低血圧を改善する方法も解説

2023.09.15

20代の正常な血圧範囲や高血圧・低血圧の改善方法について説明します。

高血圧を改善するためには、バランスの取れた食事、適度な運動、ストレス管理、アルコールや喫煙の制限、適切な体重維持、塩分の制限が重要です。低血圧を改善するには、適度な水分摂取と規則正しい食事摂取がポイントとなります。

それぞれの改善方法について詳しく解説いたします。

血圧とは?

血圧は、心臓が血液を体内に送り出す際に血液が血管壁にかかる圧力のことを指します。

一般的には、収縮期血圧と拡張期血圧の2つの数値で表されます。収縮期血圧は心臓が収縮して血液を送り出す時の圧力を示し、拡張期血圧は心臓が拡張して血液を充填する時の圧力を示します。

正常な血圧は個人や年齢によって異なりますが、高血圧や低血圧は健康に悪影響を及ぼす可能性があります。定期的な血圧の測定と、適切な生活習慣や医師の指導に基づいた管理が重要です。

20代の血圧正常値はいくつ?

20代の正常な血圧範囲は、一般的に収縮期血圧が120〜129 mmHg、拡張期血圧が80〜84 mmHgです。血圧は個人によって異なる場合があり、生活環境、遺伝的要素、身体的な状態などの要素によって影響を受けることもあります。

健康な食事、適度な運動、ストレス管理、十分な休息、喫煙や過度のアルコール摂取の制限などが血圧管理に役立つ方法です。

もし自身の血圧が正常値から外れる傾向がある場合は、適切な医療専門家に相談し、適切なアドバイスや治療法を受けることをおすすめします。

高血圧はこれに注意!

塩分や脂肪の過剰摂取を避け、野菜や果物を豊富に含むバランスのとれた食事を心掛けましょう。

有酸素運動や筋力トレーニングなどを取り入れることで血圧を改善できることがあります。タバコやアルコールは血圧を上昇させる要因となります。できるだけ控えるか、完全に避けるよう心がけましょう。

過体重や肥満は高血圧のリスクを高めます。適正な体重を維持することが大切です。

若年性高血圧

若年性高血圧は、一般的には20歳から40歳の若い年齢層に見られる高血圧の状態を指します。

若年性高血圧の主な原因は、遺伝的要因や生活習慣による影響が考えられます。家族歴に高血圧の人がいると、遺伝的要因による可能性が高まります。また、高塩分の食事、肥満、運動不足、ストレス、アルコールや喫煙の習慣など、不健康な生活習慣も若年性高血圧のリスクを高める要因となります。

若年性高血圧は無症状で進行することが多く、気づかないまま悪化することがあるため、定期的な血圧測定と健康診断が重要です。早期の発見と適切な対策を行うことで、若年性高血圧の合併症を予防し、健康な生活を維持できるでしょう。

動脈硬化

動脈硬化は、動脈内壁に脂質やコレステロールが蓄積し、炎症反応が進行することで動脈が徐々に硬くなっていく疾患です。主に高脂血症、高血圧、喫煙、肥満などの生活習慣病が原因とされます。

この硬くなった動脈内壁は、血液の流れを阻害し、血管が狭くなったり詰まったりすることで血流が十分に行き渡らず、酸素や栄養が組織に供給されなくなります。これにより心筋梗塞や脳梗塞などの重大な合併症を引き起こす可能性が高まります。

動脈硬化は進行性の疾患であり、初期段階では症状がほとんど現れませんが、進行すると胸痛、息切れ、疲労感などの症状が出現することがあります。

予防には、バランスの取れた食事、適度な運動、禁煙などの健康的な生活習慣が重要です。定期的な健康診断や医師の指導の下で、生活習慣の見直しや薬物療法などを行うことが大切です。

低血圧はこれに注意!

低血圧は、血圧が正常値より低い状態を指します。めまい、立ちくらみ、意識消失のリスクがあるため、起き上がりや立ち上がり時に慎重に動くこと、適度な水分補給を心掛けることが重要です。

長時間の立ち仕事や入浴時は特に注意が必要です。

めまい・ふらつき

めまいやふらつきは、さまざまな原因によって引き起こされる症状です。

  • 内耳の平衡感覚に異常がある前庭障害
  • 低血圧
  • 貧血
  • ストレスや不安
  • 脳の血流障害
  • めまい発作を起こすベニーニ・ストッペル症候群

などが一般的な原因として挙げられます。

めまいやふらつきが発生すると、立ち上がったり動いたりする際にバランスを失い、まわりがグルグル回るような感覚やふらつきを経験することがあります。重度の場合は立ち上がれないこともあり、日常生活に支障をきたすことがあります。

だるさ・食欲不振

だるさは、体のエネルギー不足や睡眠不足、疲労、貧血、ストレス、あるいはさまざまな疾患の兆候として現れることがあります。体が常にだるい状態だと、日常生活に支障をきたすだけでなく、心身の健康にも悪影響を及ぼす可能性があります。

食欲不振は、食事への興味や食欲が低下している状態を指します。感染症、消化器官の問題、心理的な要因、薬物の副作用、または慢性的な疾患の進行によるものが考えられます。

だるさと食欲不振が続く場合、自己判断や自己治療は避けるべきです。早急に医師の診断を受けることが重要です。

狭心症

狭心症は、冠動脈が動脈硬化によって狭くなり、心筋に酸素や栄養が不十分に供給される状態を指します。主に冠動脈にコレステロールや脂質が蓄積され、血管内壁が炎症反応を起こすことで進行します。

狭心症の主な症状は胸痛であり、特に身体活動やストレス時に現れやすい特徴があります。胸痛はしばしば圧迫感や締め付けられるような感じを伴い、左腕や肩、顎にも放射痛が現れることがあります。息切れやめまい、吐き気なども症状として現れることがあります。

狭心症は心臓への酸素供給が不十分なため、重大な合併症として心筋梗塞を引き起こす可能性があります。予防には、禁煙や適切な食事、適度な運動、ストレス管理などが推奨されます。

血圧を正常値に保つための方法

血圧を正常値に保つためには、バランスの取れた食事を摂取し、塩分や脂肪の摂取を制限しましょう。
適度な運動や体重管理も重要です。

ストレスを避け、禁煙や適度なアルコール摂取も心がけましょう。定期的な健康チェックと医師の指導を受けることも大切です。

食生活を見直す

主食(ごはん、パン、麺類)、主菜(肉、魚、豆類)、副菜(野菜、海藻、きのこ類)、乳製品、果物をバランスよく摂取しましょう。

高血圧や動脈硬化のリスクを減らすために、塩分と脂質(特に飽和脂肪酸とトランス脂肪酸)の摂取を控えます。ミネラルやビタミン、食物繊維を豊富に含む野菜と果物を毎日十分に摂取しましょう。オメガ-3脂肪酸を含む魚や大豆製品などを食事に取り入れると心血管の健康に良い影響をもたらします。

高カロリーで栄養価が低い砂糖や加工食品の摂取を減らすことで、肥満や糖尿病のリスクを軽減します。過度の食事は体重増加や代謝異常を引き起こすことがあるため、適度な食事量を心掛けましょう。

外食や加工食品の代わりに、自炊で調理した食事を選ぶことで栄養バランスを管理しやすくなります。

適度な運動をする

適度な運動は心臓と血管の健康を促進し、高血圧や動脈硬化などのリスクを低減します。運動によってカロリー消費が増え、体重をコントロールしやすくなります。

運動はストレス軽減に効果的で、気分をリフレッシュし、うつ症状の軽減にもつながります。また、運動によって筋力が増し、体の柔軟性が向上し、骨密度を向上させることができます。

健康な成人は週に150分程度の有酸素運動(ウォーキング、ジョギング、サイクリングなど)を目標にしましょう。また、筋力トレーニングも週に2回程度行うと良いです。

適度な運動は健康の維持だけでなく、生活の質を向上させる重要な要素です。

飲酒のし過ぎに気を付ける

長期的な大量飲酒は、肝臓疾患(脂肪肝、肝硬変)、高血圧、心臓病、膵炎などのリスクを高めます。お酒による依存やアルコール依存症、うつ症状、不安感、記憶力低下などの精神的な問題が発生する可能性があります。

酒気帯び運転による交通事故は重大な事故の原因となり、自身だけでなく他者にも危害をもたらすリスクがあります。また、お酒によるトラブルや家庭内暴力など、社会的な問題を引き起こす可能性もあります。

飲酒は節度を持って楽しむことが大切ですが、飲酒過多は健康や社会的な問題を引き起こすリスクが高まります。

十分な睡眠をとる

十分な睡眠は身体の回復に欠かせず、免疫力を高めます。睡眠は脳のリフレッシュに関連しており、学習能力や記憶力を向上させます。また、心臓と血管の健康を保ち、高血圧や心臓病のリスクを軽減します。

睡眠不足はストレスやうつ症状のリスクを高めることから、精神的な健康にも影響を及ぼします。十分に睡眠をとると集中力や創造性を高め、日常の仕事や活動において生産性を向上させます。健康な生活を送るための基盤であり、心身のバランスを保つために不可欠な要素なのです。

まとめ

20代の若い世代でも、健康を維持するために正常な血圧を維持することが重要です。

血圧の上昇は、将来的な心血管疾患や脳卒中、腎臓疾患などのリスクを増加させる要因となります。
正常な血圧を保つことは、健康な生活を送るために不可欠です。定期的な健康チェックや血圧測定を行い、異常が見られた場合には早めに医師の診察を受けることが重要です。

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