終末期ケア専門士とは?試験の概要や取得するメリットについて解説!

2023.09.19

「終末期ケア専門士」という資格は、終末期における患者さんやその家族のケアを専門として行う専門家です。

この記事では、終末期ケア専門士について詳しく解説し資格取得から試験内容、職務内容、キャリアアップの可能性まで幅広く探っていきます。終末期のケアに興味のある方や、介護・医療分野でキャリアを築きたい方にとって、参考になる情報が盛りだくさんです。

それでは、さっそく終末期ケア専門士の世界に足を踏み入れてみましょう。

終末期ケア専門士とは?

終末期ケア専門士とは、終末期における患者さんやその家族のケアを専門とした資格を持つ専門家のことを指します。

終末期とは、医学的に治療が難しい段階や余命が限られている段階を指し、このフェーズにおいて利用者さんの尊厳ある生活を支えるために、終末期ケア専門士が重要な役割を果たします。

終末期ケア専門士は、利用者さん一人ひとりを尊重した質の高いサービス提供に不可欠な存在となり、介護施設や緩和ケア病棟で働くことでキャリアアップの機会も得られます。この資格は、科学的根拠に基づいたケアを実践する知識や、解決が難しいケースに遭遇した際の倫理観を養うことを目指しています。

終末期ケア専門士の給料は?

終末期ケア専門士の給料は、一般的に地域や施設によって異なります。終末期ケア専門士は、介護や看護の専門家としての知識とスキルを持っており、終末期における高度なケアを提供する能力が求められます。

一般社団法人日本終末期ケア協会の公式サイトによると、終末期ケア専門士の給与は、介護職員初任者研修(ホームヘルパー2級)と同程度であるとされています。ただし、求人サイトIndeedによると、終末期ケア専門士の求人においては、介護福祉士や看護師と同等以上の賃金が提示されている場合があるようです。

終末期ケア専門士の給料は、経験年数や勤務地、施設の規模など様々な要因によって影響を受けるため、具体的な金額については一概に言えません。就職や転職の際には、具体的な施設や地域の給与情報を確認することが重要です。

終末期ケア専門士を取得するメリット

終末期ケア専門士を取得することには、以下のようなメリットがあります

  1. 高度な専門知識とスキルの習得
    終末期ケア専門士は、終末期における患者や家族のケアに特化した専門家です。
    取得することで、終末期に必要なケアに関する深い理解とスキルを身につけられます。
  2. キャリアアップの機会
    終末期ケア専門士の資格取得により、介護施設や緩和ケア病棟などでのキャリアアップが可能です。専門的なスキルを持ったスタッフとして頼りにされたり、チームのリーダーとして任されることもあります。
  3. 需要の増加
    人口の高齢化に伴い、終末期ケアへの需要が増しています。終末期ケア専門士の資格を持つことで、求人市場での競争力が高まります。

これらのメリットにより、終末期ケア専門士の資格は終末期の患者と家族に寄り添う専門職としての価値を高めることができます。

介護施設で必要とされる

介護施設において終末期ケア専門士の必要性は非常に高いです。終末期ケア専門士は、終末期の患者さんやその家族に寄り添い、専門的なケアを提供する役割を果たします。

終末期ケア専門士の存在は、介護施設のサービスの質を向上させるだけでなく、スタッフや家族のサポートにも大きく貢献。そのため、終末期ケア専門士の需要はますます高まっており、介護施設において重要な役割を担っています。

また、介護施設では多くの場合終末期の患者さんが入居していることも多いため、終末期ケア専門士の必要性は特に高まります。

専門性が身につく

終末期ケア専門士を取得することで、専門性が身につくメリットは以下のようになります。

  1. 終末期に特化した知識とスキルの習得
    終末期ケア専門士の養成プログラムでは、終末期における様々な状況やケアの方法について詳細な知識を学びます。これにより、終末期に直面する患者や家族に対して適切なケアを提供するための専門性が身につきます。
  2. 患者と家族への心理的サポート
    終末期は非常に感情的にも困難な期間であり、患者とその家族に対して心理的なサポートが求められます。終末期ケア専門士は、個々のニーズを理解し、適切なサポートを提供するためのスキルを身につけます。
  3. 資格による信頼性の向上
    終末期ケア専門士の資格を取得することで、自身の専門性と能力を示すことができます。
    これにより、患者や家族、職場の信頼を得られます。

終末期ケア専門士の資格取得により、高度な専門性を持ち、終末期における利用者や家族のケアに貢献できるようになります。

終末期ケア専門士の試験概要と合格率

終末期ケア専門士の試験は、一般社団法人日本終末期ケア協会が主催し、公式テキストを基にしたパソコン試験(CBT試験)形式で行われます。

この資格取得により、終末期の利用者さんやその家族に寄り添った質の高いケアを提供できる専門性が身につきます。以下で詳しく解説していきます。

終末期ケア専門士の試験概要

終末期ケア専門士の試験は、一般社団法人日本終末期ケア協会が主催しています。この試験は、終末期における患者とその家族に専門的なケアを提供する能力を測るために行われます。

試験形式はパソコン試験(CBT試験)で行われ、試験時間は90分です。出題範囲は「終末期ケア専門士協会認定テキスト及び時事問題」となっており、内容は「概論」から「疾患別終末期ケア」までの全11段階にわたります。

受験資格

終末期ケア専門士試験の受験資格には以下のような条件があります。

  • 医療や看護、介護における有資格者であること:看護師、保健師、薬剤師、理学療法士、介護支援専門員、社会福祉士、精神保健福祉士、などの資格を保有している方が受験対象となります。
  • 介護福祉士の資格を保有する方:介護士として通算3年以上の実務経験がある場合、介護福祉士の資格を保有している方も受験するできます。

これらの受験資格を満たす方は、試験申込期間内に申し込みをすることで終末期ケア専門士試験が受験できます。

詳細な受験資格や申込みについては、一般社団法人日本終末期ケア協会のホームページや公式テキストを参照してください。

受験要項

終末期ケア専門士試験の受験要項については、一般社団法人日本終末期ケア協会の公式ウェブサイトに詳細が記載されています。

以下は一般的な受験要項の一部ですが、最新の情報は公式ウェブサイトをご確認ください。

  • 試験方式:パソコン試験(CBT試験)
  • 受験料:10,000円
  • 試験時間:90分
  • 出題範囲:「終末期ケア専門士協会認定テキスト及び時事問題」
  • 受験申込期間:2023年3月31日(金)~2023年9月15日(金)
  • 審査書類の提出締切:2023年9月27日必着

試験の申込み方法や審査書類の提出に関する詳細な情報は、公式ウェブサイトで確認できます。受験に際しては要項をよく読み、受験資格や申込み期間に注意して手続きを行うことが重要です。

合格率

終末期ケア専門士試験の合格率は、2020年の第1回の試験では65.6%との情報があります。( 一般社団法人日本終末期ケア協会の公式ウェブサイト)受験者の半数以上が合格していることがわかります。

合格率は、試験の難易度や受験者の実力によって変動するため、年度によって異なる可能性があります。最新の合格率については、一般社団法人日本終末期ケア協会の公式ウェブサイトや試験結果発表の情報を確認してみましょう。

終末期ケア専門士資格テキスト

終末期ケア専門士資格の公式テキストは、一般社団法人日本終末期ケア協会のホームページで購入できます。

このテキストは試験対策だけでなく、臨床で役立つ知識やスキルを深めるための重要な学習教材となっています。公式テキストと分かりやすい解説動画を組み合わせることで、受験者は試験に必要な知識を確実に身につけられます。

詳細な情報や購入方法については、一般社団法人日本終末期ケア協会のホームページを参照ください。

まとめ

終末期ケア専門士資格は、終末期における患者さんやその家族のケアを専門的に行うことができる資格です。終末期ケア専門士の取得には多くのメリットがあります。

試験の受験資格や詳細な受験要項については、一般社団法人日本終末期ケア協会のホームページで確認できます。

終末期ケア専門士の資格取得は、専門性の高いケアを提供し、終末期において重要なスキルを身につけられる貴重な資格です。

興味のある方は、ぜひ資格取得を目指してみてください。

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