認知症ケア専門士とは?資格取得のメリットや概要など徹底解説!

2023.09.20

最近では、高齢者の多くが認知症にかかっています。脳の神経細胞の働きが低下して計算や記憶力、判断力が徐々になくなっていく病気です。

認知症ケア専門士は、認知症に特化した技術や知識を持っているということを証明するための資格です。この記事では、認知症ケア専門士の資格を取得するメリット・デメリットや試験の勉強方法について解説します。

認知症ケア専門士とは?

認知症ケア専門士は、2005年からできた資格です。認知症の方に対するケアに関して優れた知識と技術を学び、日本の認知症対応の技術を向上させるために作られました。

この資格を持っていることで、認知症に関する豊富な知識を持っていることが証明されて、介護の現場で働くのに有利になります。また、認知症ケア専門士の上の資格【認知症ケア上級専門士】を目指すこともできます。

認知症ケア専門士の仕事内容

介護の現場での業務が多く、認知症を専門に見ているグループホームや老人保健施設などが勤務先の候補にあります。現場には認知症の方が多いので、学んだ知識や技術を活かせるでしょう。

また、将来的には認知症高齢者の方を受け入れる施設管理者を目指すこともできます。管理者になるためには、現場のことを一番に知っていなければなりません。介護現場でも勤務してきた経験や実績が、管理者になったときにも活かせます。

認知症ケア専門士は意味ない?メリット・デメリットを解説

「認知症ケア専門士は、介護の現場で勤務する中であまり必要ないんじゃないの?」と感じる方も多いでしょう。資格自体が新しくあまり知られていないので、「介護現場では、現場経験がなく介護技術も学んでいないので、無資格や未経験で就職するのと同じなのではないか?」と思われてしまうこともあります。

この章では、認知症ケア専門誌を取得するのにあたってのメリット・デメリットを解説します。

認知症ケア専門士を取得するメリット

高齢者が増えていく中で、認知症の方も毎年増加していきます。認知症ケア専門士を取得するのに学んだ知識や技術は、介護現場でも生かすことができて、職場内でも評価されるでしょう。

また、ケアの内容についても、認知症ケアについて学んだ知識を活かして、根拠に基づいた意見が説明できます。利用者の家族からの質問や相談でも、的確なアドバイスや対応ができるので、家族や利用者からの評価も高くなるでしょう。

認知症ケア専門士を取得するデメリット

給料に資格手当がないのがデメリットとして挙げられます。さらに、認知症ケア専門士は、初任者研修や介護福祉士と異なり、期限が来たら更新が必要で、もう一度受け直さなければ資格を維持できません。講習を受けて、事例検討会などの参加費に1万円かかります。

更新がなく給料アップを狙うのであれば、初任者研修を取得することをおすすめします。介護技術や介護の現場で必要になる基本的な考え方を学べます。

また、初任者研修でも、【認知症の理解】という科目が必修科目であります。認知症ケア専門士と同時に時間があれば初任者研修も取得してみましょう。

認知症ケア専門士認定試験の概要

認知症ケア専門士になるには、試験を受ける必要があります。試験は筆記と論述の2科目あります。
この章では、認知症ケア専門士の、受験資格・受験方法・合格率について解説します。

受験資格

受験年の3月31までの10年間で、認知症に対応している施設・団体などで3年以上経験がある人が受験対象者です。

職務内容に制限はなく、認知症ケアに携わっている方であれば試験を受けられます。また、実務経験が3年あれば、【初任者研修】【介護福祉士】を受験することも可能です。この2つは、介護方法や介護に関する知識や技術を総合的に見て合否が決まります。認知症ケア専門士と一緒に【初任者研修】を取得するための勉強をするのも良いでしょう。

受験方法

認知症ケア専門士を取得するためには、受験申し込みが必要です。電話かFAX、インターネットで手続きをして申し込みましょう。

料金は1,000円で、手引きに記載の通り必要書類を揃えて送付し、受験料の払込みをして申込完了となります。

1次試験の申し込みは3月から4月まで、受験料は3,000円×受験分野数(4分野まとめて受ける場合は合計12,000円)となります。

2次試験の申込期間は8月から9月頃で、受験料は8,000円となります。2023年はWEB試験なので、試験会場に行く必要はありません。1次試験、2次試験共にWEBで受験ができます。

合格率

認知症ケア専門士の合格率は40%~60%なので、難易度は高いといえます。民間資格ではありますが、しっかり勉強しないと取得できない資格です。

取得後も更新が必要で、セミナーや学会に参加して単位を取得する必要があります。認知症ケアの情報は毎年更新されるので、常に新しい情報を入手できるようにしましょう。

介護現場でも、認知症ケアに詳しい専門知識があるので、信頼が高くなるでしょう。

認知症ケア専門認定試験の勉強方法

認知症ケアを学ぶには、

  • 独学で勉強
  • 講座を受けて勉強
  • インターネットeラーニング

で勉強できます。それぞれ自分の生活スタイルに合わせて勉強ができます。

この章では、認知症ケア専門士を取得するための勉強方法について解説します。

独学で勉強する

認知症ケア専門士を取得するために、独学での勉強方法があります。決められたスケジュールがないので、自分の生活スタイルに合わせて学習できます。

費用はテキスト代のみなので、低予算で勉強できます。また、問題集やスマホアプリで試験対策もできます。自分のペースで勉強したい方におすすめです。

講座を受ける

通学して認知症ケア専門士取得のための勉強ができます。他の通学者と一緒なので、一人でない安心感があります。

参加費のほか、交通費やテキスト代などがかかります。また、試験対策もできて、わからないところは講師に聞けるのも安心できるポイントです。分からないところを確認しながら勉強をしたい方、仲間と一緒に勉強したい方におすすめです。

eラーニングで勉強する

eラーニングで認知症ケア専門士を取得することもできます。動画やアプリの問題集で勉強します。また、苦手なところをeラーニングでは何度も繰り返し解き直したり、動画を何度も見返して勉強ができます。

教科書だけの勉強が不安な方・問題や講義を見返して確認しながら勉強したい方におすすめです。また、独学でも講座を受講していても利用できるのでぜひ活用してみましょう。

まとめ

認知症ケア専門士は、認知症について知識や技術があることを証明するための資格です。グループホームや老健などで仕事をする中で、認知症の方への対応や知識が豊富なことで施設内でも信頼されるでしょう。

受験はインターネットで受けられるので、試験会場に行かなくても受験できます。合格率は、40%~60%なので民間資格の中でも難しい資格です。勉強方法は独学・通学・eラーニングの3種類があるので、自分の生活スタイルに合わせて勉強できます。

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