みなさんは、足首がむくんだことはありませんか?
足首がむくむと、見た目が悪いだけでなく、歩きづらく痛みを感じることも少なくありません。また、足首のむくみは病気の症状として現れる場合もあります。
そこで今回は、足首のむくみの原因や解消方法について詳しく解説します。足首のむくみで悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
目次
足首のむくみの症状には、以下のようなものがあります。
また、足首のむくみは片方だけの場合もあれば、両方にでる場合もあります。足首のむくみがひどい場合は、靴が脱ぎにくくなったり、歩きづらくなったりするだけでなく、痛みやしびれを感じる場合もあります。
足首のむくみは、病気の症状として現れる場合もあるので注意が必要です。
足首のむくみの原因として、最もよく考えられるのは水分の取り過ぎです。しかし、実はむくみの原因は水分の取り過ぎだけではありません。むくみの原因は、大きく分けて2つあります。
1つは、水分のバランスが崩れることです。塩分は水分を体内に溜め込む働きがあるので、塩分の摂り過ぎはむくみの原因となります。また、冷えも水分の流れを悪くしむくみの原因となります。
もう1つは、血液やリンパの流れが悪くなることです。心臓や腎臓などの臓器の病気や、下肢静脈瘤などの血管の病気があると、血液やリンパの流れが悪くなりむくみが起こります。
以下でむくみの原因となる、水分のバランスの崩れと血液やリンパの流れについて詳しく解説します。
手足の冷えは、むくみの原因としてよく見られます。手足が冷えると、血管が収縮して血液の流れが悪くなります。血液の流れが悪くなるとリンパの流れも悪くなり、余分な水分が体内に溜まりやすくなります。
また、冷えは血管の弾力性を低下させるため、血液がうまく循環できなくなるため、手足の冷えを改善することで、むくみの予防や改善につながります。手足の冷えを改善するには、以下のようなことを参考にしてみてください。
また、運動やストレッチも手足の血行を促進して、冷えを改善するのに効果的です。
冷たい飲み物の取り過ぎも、むくみの原因となります。冷たい飲み物は、血管を収縮させて血液の流れを悪くします。血液の流れが悪くなるとリンパの流れも悪くなり、余分な水分が体内に溜まりやすくなります。
また、冷たい飲み物を飲むと、体温を下げるために体は熱を発生させます。熱が発生すると血管が拡張して、血液の流れが良くなります。しかし、その後血管が収縮すると血液の流れが悪くなります。
冷たい飲み物の取り過ぎを避けることで、むくみの予防や改善につながります。以下のようなことを試してみるのがおすすめです。
また、冷たい飲み物は食事と一緒に飲むと、胃腸の負担になるため避けましょう。
立ちっぱなしや座りっぱなしは、どちらも健康に悪影響を及ぼします。立ちっぱなしは、筋肉や関節に負担がかかり、腰痛や肩こり、ふくらはぎのむくみなどの原因になります。また、血行が悪くなるため、下肢静脈瘤のリスクも高まります。
一方、座りっぱなしは筋肉の代謝や血行が低下し、肥満、糖尿病、がん、脳血管疾患、認知症などのリスクが高まります。長時間座っていると集中力が低下したり、ストレスを感じたりしやすくなるという研究結果もあります。
どちらも、30分以上同じ姿勢を続けると健康に悪影響を及ぼすといわれています。そのため、こまめに立ち上がって動いたり、座り姿勢を整えたりすることが大切です。具体的には、1時間に1回、5分程度立ち上がり歩いたり、ストレッチをしたりするなど、体を動かす時間を作るようにしましょう。
また、座り姿勢は背筋を伸ばして、腰を落とさないように注意することも大事です。
靴が合っていないと、足に様々なトラブルを引き起こします。たとえば、靴が小さいと足が圧迫されて血行が悪くなります。その結果、むくみだけでなく靴擦れや水ぶくれ、しもやけ、親指の変形などの原因となります。また、足の甲や指に負担がかかるため疲れやすくなり、歩行時の姿勢が悪くなることもあります。
靴を選ぶときは、以下のポイントを押さえましょう。
むくみは、体内に余分な水分が溜まることで起こる症状です。一時的なむくみであれば、塩分や水分の摂りすぎ、運動不足、デスクワークや立ち仕事などの生活習慣の改善で解消することもあります。しかし、むくみが慢性化している場合は病気が潜んでいる可能性があります。
むくみを引き起こす病気としては、心不全、腎不全、肝硬変、甲状腺疾患、遺伝性血管性浮腫などが挙げられます。代表的な病気について詳しく解説していきます。
心不全とは、心臓が十分な血液を全身に送り出せなくなる病気です。心臓は、ポンプの役割を果たして血液を送り出しています。しかし、心不全になると心臓の筋肉が弱ったり、心臓の形が変化したりして血液を送り出す力が低下します。
心不全の症状は、息切れ、動悸、疲れやすさ、むくみ、体重増加などです。むくみは、心不全の特徴的な症状の一つで、足の甲やふくらはぎに現れることが多く、指で押すとへこんだままになる「圧痕性浮腫」が特徴です。
心不全の原因は、高血圧、糖尿病、肥満、脂質異常症、喫煙、過度の飲酒、加齢などです。これらの原因によって心臓に負担がかかり、心不全を発症するリスクが高まります。心不全は、早期発見と治療が大切です。
リンパ浮腫とは、リンパ管の働きが悪くなりリンパ液が体内にたまってむくむ病気です。リンパ液は、血管から漏れた水分や老廃物などを回収して、心臓に戻す役割を担っています。しかし、リンパ管が破れたり詰まったりすると、リンパ液が体内にたまりむくみを引き起こします。
リンパ浮腫には、先天性と後天性があります。先天性リンパ浮腫は、生まれつきリンパ管の機能が低下している場合に発症します。後天性リンパ浮腫は、がんの手術や放射線治療、化学療法などの治療を受けた後に発症するケースが多いです。特に乳がんや子宮がん、卵巣がん、大腸がん、前立腺がんなどの手術後に発症するリスクが高いとされています。
腎臓は、血液をろ過して老廃物や余分な水分、塩分を体外に排出する働きがあります。腎機能障害とは、腎臓の働きが低下してこれらの機能を十分に果たせなくなる病気です。
腎機能障害の症状は、むくみ、尿量の減少、尿タンパクの出現、疲れやすさ、息切れ、高血圧などです。むくみは、腎機能障害の初期症状として現れることが多く、足の甲やふくらはぎに現れやすいです。
腎機能障害の原因は、糖尿病、高血圧、慢性腎炎、腎結石、腎臓の腫瘍などです。これらの原因によって腎臓に負担がかかり、腎機能障害を発症するリスクが高まります。腎機能障害は、放置しておくと尿毒症や高カリウム血症などの重篤な症状を引き起こす可能性があります。
下肢静脈瘤とは、足の静脈が拡張してコブ状になる病気です。静脈は、血液を心臓に戻す役割を担っています。しかし、下肢静脈瘤になると血液が逆流しやすくなり、むくみや痛みなどの症状を引き起こします。
下肢静脈瘤の症状は、足のむくみ、痛み、こむら返り、かゆみ、色素沈着、潰瘍などです。症状は、長時間立っていたり、歩いたりした後に現れやすくなります。
下肢静脈瘤の原因は、加齢、立ち仕事や座り仕事、妊娠、肥満、遺伝などです。加齢や立ち仕事、座り仕事によって足の静脈に負担がかかり、静脈弁が壊れやすくなります。また、妊娠中は子宮が大きくなることで静脈への圧力が高まり、静脈瘤を発症するリスクが高まります。
足首のむくみは、一時的なものであれば生活習慣の改善で解消できることが多いでしょう。ぜひ以下の解消法を試してみて下さい。
足首のむくみは、塩分の取り過ぎや冷え、立ちっぱなし・座りっぱなしなど、さまざまな原因で起こります。また、心不全や腎臓病、肝臓病などの病気の初期症状として現れる場合もあります。足首のむくみがひどい場合や長引く場合は、医療機関を受診して原因を調べてもらうことが大切です。
また、日常生活の中で以下のようなことに注意することで、足首のむくみを予防・解消できます。
足首のむくみで悩んでいる方は、ぜひこの記事を参考にして、適切な対処方法を実践してみてください。