安静時の心拍数はどのくらい?年齢別の平均値を詳しく解説!

2023.11.22

安静時の心拍数は、健康のバロメーターとも言える重要な指標です。平均的な値は年齢によって異なり、成人では一分間に60~100回が正常値とされています。

この記事では、年齢別の安静時心拍数の平均値について詳しく解説しています。自身の体の状態をより良く理解したいと願う方に参考になるでしょう。自分の心拍数を知ることで、より健康的な生活への第一歩を踏み出しましょう。

安静時の心拍数と健康状態の関係

安静時の心拍数と健康状態は密接なつながりがあります。脈拍が正常値内にあることは、心臓と血管の健康を示唆しています。低い心拍数は効率的な心臓機能を示し、高い心拍数は潜在的な問題を示すことがあります。適切な心拍数の維持は、全体的な健康状態をサポートします。

年齢別の安静時心拍数の平均値

年齢別の安静時心拍数の平均値には興味深い傾向がみられます。心臓の健康や活動水準により平均値が変動します。

これらが健康状態にどのような影響を与えるかを深堀りしていきましょう。

20代~30代

20代の心拍数の平均値は70~80回です。

男女別では、 男性:74回、女性:78回でした。 30代の心拍数の平均値は70~80回です。この時期は生活リズムが不規則になりがちなため、 適度な運動や十分な睡眠を心がけ健康的な生活習慣を維持することが大切です。

40~50代

40代と50代の心拍数の平均値は70~80回です。男女別では、 40代では男性:72回、女性:76回、 50代では男性:71回、女性:74回でした。

40代から50代にかけては、身体の代謝や筋肉量が減少し身体活動量も低下するため、 学生の頃と比べて心拍数はやや下がる傾向にあります。

生活習慣病のリスクが高まる年齢帯であり、 高血圧や糖尿病などの疾患によって心拍数が高くなることがあります。 健康を維持するために定期的な運動と測定がおすすめです。

60代

60代の心拍数平心均値は70~80回です。男女別にみると 60代では男性:71回、女性:72回、 70代では男性:72回、女性:77回でした。

60代以降は、心臓や血管の機能が低下することが一般的で、 心拍数もやや低下する傾向があります。 一方、高血圧や糖尿病などの疾患がある場合は、脈拍数が高くなることがあります。

定期的な健康診断や医師の診察を受けることで、健康状態や脈拍数の変化に気づくことが重要です。

70代

70代の心拍数平心均値は70~80回です。男女別にみると 60代では男性:71回、女性:72回でした。 70代では男性:72回、女性:77回でした。

60代と同じく、心臓や血管の機能が低下することが一般的で、 心拍数もやや低下傾向です。 一方、高血圧や糖尿病などの疾患がある場合は、脈拍数が高くなることがあります。

定期的な健康診断や医師の診察を受けることで、健康状態や脈拍数の変化に気づくことが重要です。

80代

高齢者の脈拍数の正常値は50〜70回/分です。 成人の正常値である60〜90回/分に比べるとゆっくりになります。 高齢者の脈拍数が低下する理由は、日常生活での活動量や代謝が低下して酸素消費量が減少することで、心臓が全身に酸素を届ける回数が減るためです。

心拍数が変動する原因

運動や家事、あるいはストレスや興奮などで心拍数は増えます。これは、心臓を一生懸命働かせて、身体が必要としている酸素を全身に送り届けようとするからです。

身体に酸素がたくさん必要になると、「カテコールアミン」という物質が心臓に働き心拍数を増加させ、安静にしていると元に戻ります。

運動の影響

運動時には体が必要とする酸素が増加し、 それを供給するために血液を全身の組織に送ります。その結果心拍数は増加するのです。 運動時の心拍数は運動強度により変化します。

運動時の心拍数は、目標心拍数という形で下記の計算式で求められます。

目標心拍数=(最大心拍数-安静時心拍数)×(強度÷100)+ 安静時心拍数
計算式内の最大心拍数は220-年齢で求めることができます。

安静時の心拍数は、横になるか座って5分以上安静にした状態で測った心拍数の値です。また、運動強度は、普段から活動的な方は50%で、運動不足を感じている方は40%、 安静時心拍数が80回/分以上の方や足腰の筋力低下がある方は30%で計算することをおすすめします。

ストレスの影響

人はストレスがかかると交感神経が優位になり、心拍数や血圧が上がります。通常は副交感神経が働いてバランスが取れますが、ストレスが長く続いたり不規則な生活をしていると自律神経のバランスがくずれ、心臓神経症と呼ばれる病気が起きることもあります。

心臓に異常がなくても不整脈や痛みが現れるため、ストレスをため込まないように心掛け、生活リズムを整えることが大切です。

睡眠の影響

睡眠は日中の活動による疲れを癒すためのもので、レム睡眠とノンレム睡眠の2種類があります。レム睡眠では脳は活発に動き、記憶の整理が行われますが、心拍数や呼吸数は不規則になります。

一方、ノンレム睡眠では脳は休息状態で、筋肉はある程度働いています。ノンレム睡眠中は呼吸が深くゆったりとし、睡眠の深さによって脳の休息状態が変わります。

健康な心拍数を維持するためにできること

健康的な脈拍を維持するためには、適切な運動、バランスの取れた食事、十分な睡眠、ストレス管理、そして定期的な健康チェックが重要です。これらを意識的に取り入れることで、日常の健康習慣が築けます。

有酸素運動を取り入れる

有酸素運動は心臓と血管を強化し、体重管理をサポートします。エネルギー向上やストレス軽減、質の高い睡眠にも効果的です。

総合的な健康促進には、有酸素運動を取り入れることが重要です。

適切な食事を摂る

心臓を動かす電気信号は、体内のナトリウム・カリウムなどの電解質から発せられ、体内の電解質のバランスが崩れると、心臓の動きにも悪影響が出やすくなります。つまり、心拍を正常に維持するには体内の電解質バランスを整えることが大切です。

電解質のバランス改善に役立つのが、日頃の食べ物です。たとえば塩分の摂取量が多い方は、体内のミネラルバランスが崩れやすくなっています。減塩を心がけると、電解質のバランスが整うため不整脈の改善が期待できます。

良質な睡眠を確保する

良質な睡眠を得るには、一定の就寝・起床時間を守り、寝室は静かで暗く涼しい状態に保つことが肝心です。カフェインやアルコールの摂取は控えめにし、就寝前のスクリーンタイムを避け、リラックスできる就寝前のルーティーンを作ると効果的です。

適度な運動も睡眠の質を高めるのに役に立ちます。

健康な体重を保つ

心拍数と健康な体重維持の密接な関係は、有酸素運動により心臓が効率的に動き基礎代謝が増加します。これがカロリーの消費を促進し、体重をコントロールする手助けとなります。

正常な心拍数は、安定したエネルギー供給をもたらし健康な代謝を維持します。

まとめ

安静時の心拍数は年齢によって変動します。20代で1分間に60~100回、40代で70~100回が正常値とされています。高齢者はやや上昇傾向にあります。ただし、個人差や健康状態も影響するので一概には言えません。

自身の平均値を知り、健康チェックで定期的な確認が重要となります。また、食事・睡眠・ストレス解消も重要です。

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