足がむくむ原因は何?隠れた病気と解消方法を解説!

2024.02.05

今回は、足がむくんでしまう原因には何があるのかについて解説していきます。
人によって原因は様々考えられるのですが、多くの人に当てはまりがちなものもあれば重度の病気が原因というケースもあります。

脚のむくみは一般に、立ち仕事の人に多い症状ですが、実はデスクワークの人にもよくみられます。 是非とも本記事を参考にしてみてください。

足がむくむ原因とは?

足のむくみでお悩みの方も多いと思いますが、何らかの病気の症状としてむくみが現れる場合があります。
人によって生活習慣が原因のケースもあれば、病気か原因の可能性もありますので、まずは1つずつ考えられる原因について解説していきます。

 生活習慣が原因の場合

まず1つ目は、生活習慣が原因の場合についてです。
足のむくみは、様々な原因によって引き起こされる可能性がありますが、その中でも生活習慣が一因となることがあります。
1つだけではなく、複数の生活習慣が組み合わさることで血液の循環が悪化し、足のむくみが発生する可能性が高まります。 

健康な生活習慣の確立が足のむくみの予防や緩和に役立つことがあります。ただし、慢性的なむくみや症状が気になる場合は、医師に相談することが重要です。

 長時間の立ちっぱなし・座りっぱなし

まず挙げられる原因は、長時間の立ちっぱなしや座りっぱなしです。
長時間同じ姿勢を続けることで、血液が足の末端に滞留しやすくなります。特に立ち仕事や座りっぱなしのデスクワークでは、重力の影響を受けて血液が下に溜まりやすくなります。 

長時間同じポーズを続けることで、足の筋肉が動かなくなり、血液を効果的にポンプすることが難しくなります。筋肉のポンピング効果が低下すると、静脈血液が滞留し、結果的にむくみが発生します。
特定の血管に圧力をかけ、血液の流れを妨げることがあります。これが続くと、血管内の圧力が増し、血液が組織に浸透してむくみを引き起こします。

 運動不足

続いては、運動不足になります。とくに社会人になってデスクワークばかりとなると運動をすることが減っていきますので、多くの人が当てはまるでしょう。

運動不足は血液循環を悪化させる可能性があります。適切な運動が行われないと、血液が効率的に体中を巡りにくくなり、特に下半身に血液が滞りやすくなります。

運動不足により、リンパ液の流れが滞りやすくなります。リンパ液は老廃物や余分な液体を排除する役割を果たしています。運動が不足すると、リンパ液の流れが遅れ、結果としてむくみが生じることがあります。

 冷え性

足のむくみが冷え性と関連している場合があります。
冷え性があると、血管が収縮しやすくなります。これにより、血液の循環が悪くなり、足に適切な量の酸素や栄養素が供給されづらくなります。

血行不良が続くと、組織に余分な水分がたまり、むくみが生じることがあるのです。
寒冷な環境では、筋肉が収縮しにくくなることがあります。

筋肉の収縮が不足すると、血液やリンパ液の循環が促進されず、むくみが生じやすくなります。
要因が複合的に影響し、足のむくみが冷え性と関連して発生することもあります。

 飲みすぎ

足のむくみが飲酒のしすぎに関連する可能性もあります。
アルコールは利尿作用があり、体内の水分を失いやすくします。脱水は、組織に十分な水分が供給されないことで、足のむくみを引き起こす可能性があります。

過剰な飲酒は、循環系に悪影響を与える可能性があります。血液の循環が悪化すると、液体が組織にうまく排出されない可能性があり、それがむくみの原因となります。

長期間の過剰な飲酒は、高血圧を引き起こす可能性があります。高血圧は、血管に圧力をかけ、液体が血管から組織に漏れやすくすることがあり、これもむくみの原因になります。

 自律神経の低下

自律神経は血管の収縮や拡張を制御する役割を果たしています。自律神経の低下があると、血管の調節がうまく機能せず、血液の循環が悪くなる可能性があります。
これにより、足の静脈血液が効果的に心臓に戻らず、むくみが引き起こされることがあります。 

自律神経はリンパ循環も一部制御します。リンパ液が適切に循環しないと、組織に余分な液体が滞留し、むくみが発生するケースもあるでしょう。

自律神経は体の姿勢を調節する役割も果たしています。立っている時間が長いと、重力により足に血液がたまりやすくなり、むくみにつながるケースもあるでしょう。

 病気が原因の場合

足のむくみが発生する理由はさまざまであり、生活習慣が原因のケースもあれば病気が原因の可能性もあります。
重要なのは、症状が一時的なものである場合もあれば、慢性的な問題である場合もあるということです。

足のむくみが気になる場合は、医師に相談し、詳しい検査や診断を受けることが重要です。
特定の薬物もむくみの副作用を引き起こす可能性があります。例えば、一部の降圧薬や抗うつ薬がこれに該当します。 

もし病気の方が原因であるとなった場合には、早々にかかりつけの医師への相談及び対処をしてもらう必要があります。

 心臓の病気

足のむくみが心臓の病気と関連している場合、これは通常、心不全と呼ばれる状態に関連しています。
心不全は、心臓が適切に血液をポンプできなくなる状態であり、これがさまざまな症状を引き起こすことがあります。

心臓のポンプ機能が弱まると、血液が全身に効果的に送り込まれなくなります。これにより、特に足や足首などの下肢に血液が適切に供給されず、血液が滞留しやすくなります。

血液が下肢に適切に供給されないことで、血管の外に液体が漏れ出すことがあります。
これにより、組織や皮下に水分がたまり、浮腫が生じます。特に足首や脚の部分が腫れやすいです。

 肝臓・腎臓の病気

肝硬変や肝炎などの肝臓の異常が、血液中のアルブミンといったタンパク質の減少を引き起こします。
アルブミンは血液中の浸透圧を維持するために重要で、その減少によって体内の水分が血管から組織に漏れやすくなり、むくみが生じるのです。 

腎臓も体内の余分な水分や老廃物を排泄する役割を果たしています。腎臓病の場合この機能が低下するため、体内に余分な水分が溜まり、むくみが発生します。 

肝臓や腎臓の機能が低下すると、血液の循環が悪くなります。これにより、血液が適切に組織に酸素や栄養を供給できなくなり、組織が腫れてむくみにつながってしまうかもしれません。

 下肢静脈瘤

静脈は血液を心臓に戻す役割を果たしています。足の静脈には弁と呼ばれる小さな膜があり、これが血液が逆流するのを防ぐ役割を果たしています。

下肢静脈瘤では、静脈の壁が弱くなり、または弁が機能不全になることがあります。これにより、血液が逆流して足に滞留しやすくなり、結果として足のむくみが生じることがあります。 

下肢静脈瘤が進行すると、静脈が拡張し、血管の容積が増加します。この拡張により、血液の流れが滞りやすくなり、足に血液を溜め込んでしまうのです。 

下肢静脈瘤は通常、時間の経過とともに進行する症状であるため、初期段階では症状が軽微であることがあります。しかし、症状が進行すると、足のむくみがより顕著になります。

 リンパ浮腫

足のむくみがリンパ浮腫の原因となる理由は、リンパ液の正常な流れが阻害されるためです。
リンパ液は、体内の組織から余分な液体や老廃物を排出する役割を果たしています。通常、リンパ液はリンパ管を通って体内を流れ、最終的に血液循環に戻ります。 

リンパ管が閉塞されると、リンパ液の流れが妨げられます。これにより、組織に余分な液体が留まり、むくみが発生します。 

閉塞はさまざまな原因で起こり得ますが、手術や外傷、腫瘍、感染症などの関与が想定されます。

エコノミークラス症候群

主に長時間の飛行中に起こりやすい症状で、主に航空機の狭い座席と長時間の同じ姿勢が原因で血液の循環が悪くなり、静脈血栓ができることが関与しています。
長時間の座りっぱなしの状態や狭い座席により、下肢の血行が阻害され、血液の循環が低下します。これにより、足のむくみが引き起こされる可能性があります。 

エコノミークラス症候群は、長時間同じ姿勢でいることが原因で、静脈血栓症のリスクが増加する可能性があります。
DVTは血液が凝固して静脈内で塊を作る状態で、これが足のむくみを引き起こす要因となります。

足のむくみの解消方法

この様に、足がむくんでしまう場合の原因は様々考えられていて、生活習慣が原因のケースもあれば病気が原因になっている可能性もあります。
様々な原因が考えられている足のむくみですが、ここからはその解消方法についてを解説していきます。

 足を心臓より高く上げて休む

足のむくみが発生する主な理由は、血液や体液が下肢に滞留しやすくなるためです。
足を心臓より高く上げて休むことが対策とされるのは、このむくみを軽減し、血液の循環を助けるためです。 

足を上げることによって、リンパ液の排除が促進されます。リンパ液は体液の一部で、組織から余分な液体や老廃物を排出する役割があります。足を上げることで、リンパ液の流れが改善され、むくみの軽減に寄与します。 

また、足を上げることで、組織に滞留した余分な液体が排出され、むくみが軽減されます。特に長時間座っていたり立っていたりした後、足を上げることで起こる浮腫を和らげるのに効果的です。

 適度な運動

つづいては、適度に運動を取ることです。
運動は体内の血液循環を促進します。特に有酸素運動は心臓のポンプ効果を高め、血液が全身に適切に循環することを助けます。
良好な血行は、足の組織に酸素や栄養素を効率的に供給し、余分な液体や老廃物を排除するのに役立ちます。

筋肉の収縮は、静脈ポンプのような働きをします。特に下肢の大きな筋肉を動かすことで、静脈血液が心臓に向かって押し戻され、逆流を防ぎます。
これにより、血液が足から効果的に心臓に戻り、むくみの軽減が期待できます。

 着圧ストッキングの着用

着圧ストッキングを履くことは、足のむくみに対する効果的な対策となります。
着圧ストッキングは足首からひざ、太ももにかけて圧力をかけ、足の血液の循環を促進します。
この着圧により、静脈血液が効率的に心臓に戻りやすくなり、血液の滞留や循環不良を防ぎます。正確な圧力分布によって、足の浮腫みやむくみを軽減します。 

着圧ストッキングは筋肉に対しても軽度な圧力をかけ、筋肉の動きをサポートします。筋肉ポンプ効果が向上し、血液の循環が促進されるのです。

まとめ

本記事では、足がむくむ様々な原因とその解消方法などをご紹介しました。
場合によっては、病気が原因になっている可能性もあるのです。

足のむくみに対する健康的な生活は、血行循環の促進や体液バランスの維持などにより、むくみの発生を防ぐまたは軽減する助けとなります。 

健康的な生活習慣は、足のむくみだけでなく、全体的な健康状態の維持にも寄与しますので是非とも実践してみてください。

お役立ちコラム一覧へ戻る