年代別標準血圧値を紹介!脈拍との関係や正しい計測方法も解説!

2024.02.05

本記事では、年代別の標準血圧値を紹介していきます。
そして、脈拍との関係や正しい血圧の測定方法についても併せて解説していきます。
年を重ねていくほど血圧値と健康は大きく関係してくる部分があります。

だからこそ、事前に標準血圧値を知っておくのが健康につながるのです。
10代から80代まで血圧値を紹介していくので、ぜひ参考にしてみてください。

年代別血圧標準値を紹介!

健康診断などで測定した血圧の値を見て、同世代と比べて高いのか、それとも低いのか気になっている方も多いかと思われます。血圧の正常値や高血圧の基準値はどのくらいなのか、もし高血圧と診断された場合はどのように改善したら良いのかも気になるでしょう。

そこで、10代から80代までそれぞれの年代の血圧標準値を紹介します。

 10代~20代

成長期にある10代は身長や体重の成長に伴い血圧も変化しやすい年代です。
10代の平均値は、収縮期血圧は、男性で113mmHg、女性で107mmHg程度です。
拡張期血圧は男女とも60mmHg程度です。

20代の血圧の平均値は、収縮期血圧/拡張期血圧が男性では115.3/67.7mmHg
女性では105.7/63.8mmHgです。

20~30代の女性に多い低血圧は、 朝にめまいや、倦怠感、頭痛などの症状が起きることが多くあります。

原因は明らかになっていませんが、 対症療法として、起床後、水をコップ2杯飲むことや、太陽を浴びて体内時計を調節するなどが挙げられています。

 30代~40代

30代の血圧の平均値は、 男性の場合:収縮期血圧は119mmHg、
拡張期血圧は79mmHg 女性の場合:収縮期血圧は110mmHg、拡張期血圧は71mmHg 程度です。

40代の血圧の平均値は、 男性の場合:収縮期血圧は127mmHg、
拡張期血圧は83mmHg 女性の場合:収縮期血圧118mmHg、拡張期血圧は75mmHg 程度です。

年齢を重ねるにつれ血管の柔軟性が失われ、血圧は高くなる傾向にあり、
同時に動脈硬化を引き起こす確率も増えます。
動脈硬化は、脳卒中や心臓病などのリスクを高めることになるため注意が必要といえます。

 50代~60代

50代の血圧の平均値は、 男性の場合:収縮期血圧は132mmHg、
拡張期血圧は86mmHg 女性の場合:収縮期血圧123mmHg、拡張期血圧は78mmHg 程度です。

60代の血圧の平均値は、 男性の場合:収縮期血圧は139mmHg、
拡張期血圧は83mmHg 女性の場合:収縮期血圧135mmHg、拡張期血圧は80mmHg 程度です。

50代の高血圧の割合は、男性で38.9%、女性で19.7%、60代の高血圧の割合は、男性で39.1%、
女性で29.9%という数値のようです。
血圧に注意を向ける方も増え、 家庭用の血圧計を買われ定期的に測定される方もいます。

 70代

70代の血圧の平均値は、 男性の場合:収縮期血圧は140mmHg、
拡張期血圧は80mmHg 女性の場合:収縮期血圧138mmHg、拡張期血圧は78mmHg 程度です。

70代では68.6%の方が高血圧を発症していることが分かっています。
また、加齢により血管の柔軟性が低下するため、収縮期血圧が高くなり拡張期血圧が低下する傾向にあり、これを収縮期高血圧といいます。

収縮期高血圧は、高齢者の高血圧患者全体の60~80%以上を占めています。

 80代

80代の血圧の平均値は、 男性の場合:収縮期血圧は140mmHg、
拡張期血圧は81mmHg 女性の場合:収縮期血圧138mmHg、拡張期血圧は79mmHg 程度です。

80代の血圧の平均値は、70代の血圧の平均値と大きな変化はみられませんでした。

生活習慣病の予防または、悪化させないために、 塩分調整や自宅でできる運動などを行い生活習慣の改善や、 定期的な血圧測定、薬物治療によって血圧管理を行うなどが健康につながります。

診断基準と標準血圧の計測方法

ここまでは年代別の標準血圧値をそれぞれ解説してきました。
範囲は一般的なガイドラインであり、個々の健康状態やリスクファクターによって異なることがあります。
また、血圧は日々変動する可能性があるため、定期的な測定が重要です。

ここからは、診断基準及び標準血圧計測の仕方を解説します。

 家庭血圧が重要

近年、家庭で血圧を測定する方が多くなっていますが、家庭で測定する場合の高血圧の基準は、病院での基準とは違っているのです。

病院での高血圧の基準は収縮期血圧が140以上、拡張期血圧が90以上といった数値になっています。
一方家庭での高血圧の基準は、収縮期血圧が135以上、拡張期血圧が85以上と数値が低いのです。

一般に家庭での測定値は、病院よりも低めになるためにこうした数値になっています。
時間を決めて毎日同じ条件で、また安定した状態で測定できるといったメリットがあるのもまた事実です。

 診察室血圧に差がある場合は治療を視野に入れる

血圧の測定において、診察室での測定結果と自宅や日常生活での測定結果に差がある場合、これを「白衣高血圧症候群」または「マスクドヒポテンション」と呼びます。

これは、診察室の環境や医療従事者の存在などが、患者の血圧値に一時的な上昇をもたらす現象です。
高い診察室血圧が観察される場合、実際には日常生活での血圧が正常範囲内である可能性があります。

診察室での高い血圧が持続的であれば、正確な診断のために治療が必要とされる可能性があります。

 血圧は毎日決まった時間帯に測定する

血圧は一日の中で変動することがあります。食事や活動の影響、ストレス、睡眠などが影響を与えるため、毎日同じ時間に測定することで、一定の状態での比較が可能になります。

朝と夜では血圧の値が異なることがあります。朝は一般的に高い傾向があり、
夜は低くなることが一般的です。
毎日同じ時間に測定することで、この日内の変動を把握しやすくなります。

また、毎日の血圧測定は異常が早期に発見される可能性を高めます。
異常な高いまたは低い血圧の変動がある場合、早期に気付くことができ、適切な対処ができます。

 リラックスした状態で測定する

ストレスや緊張状態では、交感神経が活発化し、心拍数や血管の収縮が増加することがあります。
これにより、血圧が上昇する可能性があります。

そのため、リラックスした状態で血圧を測定することで、正確な基準値を得ることができます。
緊張状態やストレスによって一時的に血圧が上昇することがありますが、これが慢性的なものではない場合、過剰な検査や治療が行われる可能性があります。

リラックスした状態で測定することで、本当に高い血圧かどうかを正確に判断することができます。

血圧と脈拍の関係

血圧と脈拍は、循環系統における重要な生理学的なパラメータであり、相互に関連しています。
血圧と脈拍の関係は、心臓のポンプ作用と血管の抵抗に基づいています。

心臓が収縮して血液を動脈に送り出すと、血管内には一時的に圧力がかかります。
一方で、心臓が拡張して新しい血液を受け入れると、血管内の圧力が最小になります。
総じて、心臓の動きと血管の反応により、血圧と脈拍は連動しています。

健康な状態ではこれらの値は一定の範囲内で安定しており、異常な変化があると健康問題が疑われます。

まとめ

本記事では、年代別の標準血圧数値や測定方法などに関して様々触れてきました。
血圧は、心臓が血液を体中に送り出す力を示すものであり、高いまたは低い血圧は健康上の問題の兆候となる可能性があります。

定期的な血圧の測定により、健康状態をモニタリングし、早期に異常があれば対処できる可能性が高まります。
という事で、出来る限り定期的に血圧はチェックするようにしてみてください。

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