この記事では、「ガイドヘルパー」という職種、資格について説明いたします。
ガイドヘルパーという職種について興味を持たれた方、あるいは介護福祉の仕事をされており、
ステップアップとして資格取得を目指されている方もいらっしゃる方におすすめの記事になります。
目次
「ガイドヘルパー」と聞いて、どのような仕事を想像されるでしょうか?
ガイドというと、バスガイドさん、あるいはツアーガイドさんなど、
「案内する人」と言った職種を想像されるのではないでしょうか?
文字通り障がいのある方を「案内して助ける」仕事なのです。
では、どのような方が対象になるのでしょうか?
具体的には、白杖を持っていらっしゃるような目の不自由な方、
いわゆる「視覚障がい者」の方。
また、「全身性障がい者」の方の移動介助を行ったり、「知的障がい者」の方の
ガイドヘルパーとなっています。
具体的な仕事内容ですが、視覚障がい者の方の場合、案内する場合の作法があります。
視覚障がい者の方が歩きやすいように配慮するための学びが必要になります。
全身性障がい者の方の場合は、車いすを使って街やデパートでの買い物など、
バリアフリーでない場所での案内を行ったりします。
ガイドヘルパーとして、仕事の募集があります。
移動の介助になりますので、介護タクシーであったり、訪問介護の仕事としての募集であることが
多いようです。移動介助に特化している場合、時給での募集もあります。
特に「移動支援事業」としてサービス事業者指定を受けて運営されている法人格の事業所もあります。
職場によっては、正社員として雇用されることもあるでしょう。
資格を持っていることで、給与面で優遇されることが期待できます。
特に、移動介助としての専門性を求められる場面での活躍が見込まれます。
障がいを持つ方には、目に見えない「バリア」があると言われています。
例えば、目の見えない方でも、点字ブロックを伝ってある程度移動しやすい場所がありますが、
初めての場所で点字ブロックもなければ思うように移動することは難しいでしょう。
全身性障がい者の方であれば、街中でトイレを探すのにも、ひと苦労されます。
そういった場合、ガイドヘルパーの活躍する場面だといえます。
ガイドヘルパーの資格を取得するためには、どのような方法があるのか、
資格取得のためのルートや、受講するための条件があるのか、どのような方が
ガイドヘルパーに向いているのかといったことを説明します。
都道府県によっては、介護職員初任者研修以上の有資格者でなければ、
受講資格がない場合もあるため、受講する予定の講座の開催要項など、
確認されたほうがよいでしょう。
場合によっては、特に条件を設けず、高校生以上であれば受講可能な講座もあります。
家族の介護に必要な方や、特に障がいのある方の介護の機会の多い職種に
就職を希望されるかたなどにおすすめできます。
平均の受講費用は2万円弱から、5万円程度になります。
介護職員初任者研修と同時に受講するコースもあるようです。
特に地方自治体で開催される講座の場合は、安価に受講できる場合もあります。
まずは、電話やインターネットなどで、お住まい地域の自治体や、
社会福祉協議会を調べたり、問い合わせてみるという方法もあります。
カリキュラムは、座学と実技になります。期間は、受講する講座によって、
数日から数か月と変わります。
急に予定が入ったりした場合、カリキュラム通りに受講することができなかったと
いうケースもありますので、受講する講座でどのように対応されるのか、
あらかじめ確認しておく必要があります。
実技では、実際に車いすを押して、路上にでたり、目隠しをして、ほかの研修者に
ガイドしてもらうなどの経験ができることもあります。
ガイドヘルパーに向いている方は、相手の立場に立って考えたり、行動することができる方です。
基本的な対応は講習で学ぶことができますが、すべてマニュアル通りに事が運ぶという
訳ではありません。そのとき、相手の立場になって考える力が必要になります。
コミュニケーションとは、言語のコミュニケーションであったり、
表情のコミュニケーションもあります。
ガイドヘルパーを実践する際には、相手の同意を得て行動していくことが
安全にガイドすることにつながっていきます。
また、次に何が起こるか予測して、ガイドする方に伝えたりする必要があるかもしれません。
その際にも、状況を上手に相手に伝えることができるか、求められる能力になります。
基本的なガイドヘルパーとしての知識を講習で学ぶことができます。
しかし、現場では常に応用問題で対応することが求められます。
例えば、車いすにガイドする方を乗せて、街中を歩いているときにおもわぬ段差にタイヤを
とられてしまったりすることも十分にありえます。
その際に、車いすに乗っている方を不安にさせないように対応することが必要です。
現場では常に臨機応変で柔軟な対応が求められます。
生まれ持った資質で、「方向感覚があまりない」という方もいらっしゃるかもしれません。
例えば、デパートの中を案内しているときに、今デパートのどのあたりにいるのか、
どういけば建物の外に出る近道になるのかといった対応が必要になることもあります。
初めての場所で道に迷ったりすることもあるかもしれません。
しかし、ガイドヘルパーとして案内するのですから方向感覚に自信のない方は、
あらかじめ下見などするといった工夫も必要になるでしょう。
ここまで、ガイドヘルパーの概要について説明させていただきました。
ここまで読んで、「なんだか、ガイドヘルパーという仕事はしんどい感じがする」
といった方もいらっしゃるかもしれません。
実際に移動介助は、難易度は高いのです。
だからこそ、移動を伴う介護を行う場合は、必ず役に立つ講習と言えるでしょう。
機会があれば、ぜひ受講されることをおすすめいたします。