30代の女性の血圧正常値は?正常に保つための方法も解説

2024.02.09

「30代の血圧の平均ってどのくらいなんだろう?」「高血圧や低血圧になった時の対処法は?」
と、気になっている方は多いのではないでしょうか。
今回は30代女性の血圧正常値と、正常に保つための方法をご紹介していきます。

高血圧になるとあらゆる疾患に繋がってしまう場合があり、低血圧だと立ちくらみやめまいなどの
症状が出ることがあります。

そのため、血圧を正常に保つことは非常に重要と言えます。

30代の女性の血圧正常値はいくつ?

「私と同じ30代の人の平均値ってどのくらいなんだろう?」

30代女性の血圧平均値は、収縮期血圧107.9mmHg・拡張期血圧66.3mmHgとなっています。

そして血圧正常値の範囲は、収縮期血圧120mmHg未満・拡張期血圧80mmHg未満なので、平均値であれば正常な範囲内であるということが言えます。

基本的に女性の血圧の場合、20代と30代の数値が一番低く、年を重ねるにつれて平均値は
上がっていく傾向
にあります。

しかし若いからと言って油断し、暴飲暴食や塩分を大量に摂取する、また過度な飲酒やストレスを
溜めていると、血圧は一気に上がってしまいます。
年齢が若くても、日ごろから血圧には気を付けることが大切です。

女性は妊娠中の血圧に注意

女性が妊娠した時に血圧には特徴的な変化が現れます。

まず、 妊娠成立後からゆるやかに降下(生理的血圧降下)し、妊娠20週目あたりで最低値となります。その後出産(妊娠40週前後)にむけてゆるやかに上昇し、妊娠前の血圧まで上昇します。

妊娠中に血圧が極端に上がることはまずありません。
妊娠20週以降、血圧の収縮期血圧が140mmHg以上、拡張期血圧が90mmHg以上になった場合、妊娠高血圧症候群が疑われます。

妊娠高血圧症候群とは、妊娠中に何らかの原因で高血圧になる疾患で、母体の血管障害や
臓器障害を起こし、悪化すると母子の命に関わる恐れがあります。

妊娠時に血圧の変化に異変を感じたら、すぐに医師や助産師に相談してください。

高血圧の場合注意すること

30代女性で、血圧が収縮期血圧140mmHg以上・拡張期血圧90mmHg以上であれば、
高血圧だと言えます。

高血圧だと、若年性高血圧や動脈硬化になる可能性が上がります。
それぞれの症状について詳しくご紹介していきたいと思います。

 若年性高血圧

若年性高血圧とは、35歳以下で収縮期血圧が140mmHg以上、拡張期血圧が90mmHg以上の状態
のことを指します。

高血圧が原因となって発症するものとして、本態性高血圧症というものが挙げられます。
これは生活習慣やストレスが原因となって発症するものです。

これは基礎疾患を持たずに原因が明らかではない高血圧のことを指します。
日本人の高血圧の9割がこの本態性高血圧症に当たると言われています。

この本態性高血圧症は老年期によくみられますが、若年層では特に二次性高血圧というものが
よくみられます。

この二次性高血圧とは、本態性高血圧とは反対に、特定の原因がはっきりしているものを言います。
すでに何かの疾患を持っていて、それが原因で発症されるものです。この二次性高血圧は、原因となる疾患を治療することによって治療することができます。

 動脈硬化

動脈硬化とは、動脈の血管が固くなって血液の流れが悪くなることで、高血圧によって
引き起こされるものです。

原因として、喫煙・コレステロール・高血圧・肥満・運動不足などの危険因子が重なることが挙げられます。

動脈硬化を放置してしまうと、脳梗塞や心筋梗塞になるリスクが上がります。

脳梗塞とは、脳内の血管が動脈硬化を起こし、脳内の細胞が死んでしまう病気です。
発症してしまうと身体に障害が残り、最悪の場合死に至るケースもあります。

心筋梗塞は、プラークが破れて血栓(血の塊)が動脈内にできることによって、心臓に酸素や栄養を送る冠動脈の血流が止まり、心臓の筋肉の組織が死んでしまう病気です。

低血圧の場合注意すること

朝起きるのがとてもつらい。しっかり寝て朝起きても疲れが取れていない。
だるさやめまい、ふらつく事が多い。

このような症状がある場合、低血圧の可能性があります。

低血圧は、収縮期血圧100(mmHg)以下、拡張期血圧60(mmHg)以下である状態を指します。

それでは低血圧が原因で出る症状をご紹介します。

 だるさ・食欲不振

低血圧だと、だるさや食欲不振を起こす可能性があります。

低血圧になると、心臓から血液を体全体に送り込む力や、手足から血液を心臓に送り返す力が低下し、体内の血液循環が悪くなってしまいます。それと同時に十分な栄養や酸素も体内に送り込めず、だるさや食欲不振といった症状がでます。

低血圧の時は、ウォーキングなどの運動や食生活を正す事が推奨されています。

 めまい・ふらつき

低血圧だと、めまいやふらつきの症状が出ることもあります。

症状がひどい場合は、起立性低血圧と呼ばれる病気です。また二次性高血圧があるように、
二次性低血圧も存在します。

これも同様に、何らかの原因疾患によって発症するものです。反対に、原因がはっきりと
わからないものを本態性低血圧と言います。

これらの病気にはすべて、めまいやふらつきの症状があります。

 狭心症

低血圧の場合、狭心症を引き起こす恐れもあります。
狭心症は、心臓を取り巻く血管が細くなり、血液が流れにくくなる状態を指します。

狭心症の症状は、胸部に強い痛みを感じるものです。安静にしていても痛みが引かない場合は、
医師に相談することをお勧めします。

また、何らかの事故で出血多量になった場合に起こる可能性もあります。

狭心症は、悪化すると心筋梗塞を発症する場合があり、命の危険があります。
喫煙は狭心症を引き起こすリスクを大きく上げます。喫煙者は特に注意が必要です。

血圧を正常に保つための方法

高血圧や低血圧になると、あらゆる病気にかかるリスクが上がるとわかりました。

そのような病気にかからないために、血圧を正常に保つ方法を具体的にご紹介していきます。

 食生活に気を付ける

正しい食生活をおくることは、血圧を正常値にするためにとても大切です。

肉や魚からたんぱく質を取ったり、野菜からカリウムを摂取することが大切です。
特にカリウムには、腎臓から余分な塩分を排出する働きがあります。

加えてナッツや豆類から摂れるマグネシウムを摂取することで、カリウムの働きを促進してくれます。

また、暴飲暴食を回避することも大切です。肥満体型は高血圧になってしまうリスクが上がります。
低血圧の場合も、消化管に血液が集結し、食後低血圧を起こします。

適量を落ち着いて食べることを心がけましょう。

 適度に運動をする

血圧を正常に保つためには、適度な運動をすることも重要です。

ウォーキングやジョギング、サイクリングや水泳などの有酸素運動、
またはストレッチなどが効果的です。ストレッチで筋肉を伸ばすと同時に血管も伸びるため、血液の流れが良くなります。これらの運動を一日30分以上する習慣をつけましょう。

これらは血液の循環を良くすることができるため、高血圧だけでなく低血圧の方にも効果的です。

 睡眠を十分にとる

十分な睡眠を取ることも、血圧を正常に保つために大切です。

十分な睡眠時間が取れていなかったり、睡眠の質が悪いと、自律神経が乱れて高血圧になる
恐れがあります。

睡眠時に活発化するはずの副交感神経が働かず、交感神経が働いてしまい、自律神経が乱れます。
交感神経は血圧をあげる働きがあるので、高血圧に繋がります。

睡眠前にスマホを見てブルーライトを浴びたりカフェインやアルコールを大量に摂取する、
また就寝直前に食事をとると、交感神経が活発化してしまいます。

それらに注意し、就寝前はリラックスすることが大切です。

まとめ

30代女性の血圧正常値は収縮期血圧120mmHg未満・拡張期血圧80mmHg未満です。

高血圧や低血圧になると、あらゆる病気になるリスクが上がります。
食生活や適度な運動、睡眠時間などに注意することが大切です。

加齢とともに高血圧になる場合が多くなりますが、30代のうちから血圧に気を使うと、
将来病気にかかるリスクを下げることができます。

血圧を正常値に保つために、生活習慣を整えましょう。

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