30代の血圧の平均は??高血圧と低血圧のリスクや改善方法を解説

2024.02.12

「同年代と比べて自分の血圧高くないかな?」「30代の血圧平均ってどのくらい?」と、
気になっている方は多いのではないでしょうか。

高血圧や低血圧はあらゆる病気や疾患のリスクを大きく上げてしまいます。
ここではそれらのリスクとともに、血圧正常値を保つための方法もご紹介していきます。
血圧についての理解を正しく深め、健康的な生活を送りましょう!

30代の血圧正常値はいくつ?

血圧の正常値は、収縮期血圧120mmHg未満、拡張期血圧80mmHg未満とされています。
一般的に、血圧は加齢とともに上がる傾向にあります。主な理由は、加齢に伴い血管の弾力性が
失われることによるもので、そのため血液の流れが悪くなり、特に心臓が収縮して血液を送り出す
際の収縮期血圧が高くなることです。

30代のうちから血圧に気を付けた生活を送ることが大切です。

高血圧のリスク

血圧は収縮期血圧140mmHg未満、拡張期血圧90mmHg未満になると高血圧とされています。
高血圧の状態が続くと、あらゆる病気にかかるリスクが上がり、最悪の場合死亡することがあります。

高血圧は主に、「本態性高血圧」と「二次性高血圧」の2種類が存在します。
日本人の9割が前者の「本態性高血圧」にあたり、これは原因となる特定の病気がない状態の
高血圧です。

反対に、「二次性高血圧」は腎臓などの特定の病気が原因で引き起こされるものです。
中でも本態性高血圧によって発症する「糖尿病」「動脈硬化」「脂質異常症」について
解説していきます。

 糖尿病

日本人の糖尿病患者の40%~60%が高血圧を合併して発症していると言われています。
糖尿病で血圧が高い状態では、血液の浸透圧が高くなり、高血圧になります。

糖尿病は、遺伝的な体質に過食、運動不足、肥満、ストレスなどの生活習慣や加齢といったものが
要因となり、発症するとされています。

高血圧で糖尿病になると、動脈硬化が急速に進み、「心筋梗塞」や「脳卒中」などの命に関わる
病気に繋がるリスクが上がります。
糖尿病は生活習慣を見直すことが大切です。

 動脈硬化

高血圧になると、高い確率で動脈硬化を引き起こします。
血圧が高い状態が続くと、血管へのダメージが大きくなり、悪玉コレステロールや脂質が血管に
沈着しやすくなります。よって、動脈硬化を発症、進行させてしまいます。

動脈硬化を脳内の血管で引き起こすと、「脳梗塞」を引き起こします。
「脳梗塞」とは、動脈硬化などにより脳内の血管が詰まり、脳内の細胞が死んでしまう病気です。
発症すると、身体に障害が残るだけでなく、最悪の場合死に至ることもあります。

また、心臓に酸素や栄養を送る働きがある冠動脈で動脈硬化が起こると、「心筋梗塞」や「心狭症」
になる可能性があります。
動脈硬化は過剰な塩分摂取などの食事によって引き起こされます。
食生活を見直すことが大切です。

 脂質異常症

高血圧の状態が続くと、脂質異常症を引き起こすリスクもあります。
脂質異常症とは、血液中の脂質量が正常域を外れて、「血液がドロドロの状態」を言います。
また脂質異常症は、動脈硬化の重要因子でもあり、発症すると「脳梗塞」や「心筋梗塞」などの
動脈硬化性疾患をまねく原因になります。

脂質異常症には、適度な有酸素運動が効果的です。

高血圧にならないためにできること

高血圧になる危険因子の多くは、生活習慣にあります。
生活習慣を見直して、高血圧の予防をすることによって、あらゆる病気や疾患にかかるリスクを
下げることができます。

では、高血圧を防ぐための具体的な生活習慣をご紹介していきます。

 塩分を控えた食事

高血圧の食事療法として一番効果的なものは、減塩です。
日本人は、日常の食事の中での塩分摂取量が非常に多く、男性の一日の塩分摂取量の平均は10.9gで、女性は9.3gとなっています。
しかし、推奨されている一日の塩分摂取量は、6gとなっています。
塩分の摂取を控えるとともに、肉や魚に含まれるカルシウムや、野菜から取れるカリウムを摂取する
ことが大切です。特にカリウムには、腎臓から余分な塩分を排出する働きがあります。

加えて、ナッツや豆類に含まれるマグネシウムを摂取することで、カリウムの働きを促進して
くれます。
塩分摂取量を抑えた食生活は、高血圧を防ぐためにとても重要です。

 禁煙

喫煙は、高血圧の原因となります。
タバコを1本吸えば、血圧は10~20mmHg上がり、その状態が15分続くと言われています。

喫煙後は、主に手足の血流が悪化します。また喫煙時に体内に取り込まれる一酸化炭素や
ニコチンは、「心狭症」「心筋梗塞」「脳梗塞」などの疾患になるリスクを大幅に上げてしまいます。

高血圧の方の喫煙は、非常に危険と言えるでしょう。

 節酒・禁酒

過度な飲酒も高血圧に繋がってしまいます。
体内に取り込まれたアルコールはアセトアルデヒドに変化し、血管を広げる働きがあるので、
一時的に血圧は下がります。
しかし、時間が経つにつれて、血中濃度が下がって血管が収縮し、結果として血圧は上昇して
しまいます。

また、お酒を飲む際の「つまみ」などには多くの塩分が含まれいるので注意が必要です。

 適度な運動

高血圧予防には、全身を使う有酸素運動が効果的です。
適度な運動は、筋肉に酸素や栄養を送ろうとするため血管が広がり、血圧を下げる効果があります。

筋トレなどのハードな運動は、返って血圧が上昇し、心臓に大きな負担をかけてしまいます。
散歩などのウォーキングやストレッチなどが効果的です。
ストレッチは、筋肉を伸ばすと同時に血管も伸ばすことができるため、血液の流れが非常に
よくなります。

息が上がってしまうような運動ではなく、日常生活の中でのちょっとした散歩や、
空き時間にストレッチなどを無理のない範囲で行うことが大切です。

低血圧のリスク

血圧が収縮期血圧100mmHg以下、拡張期血圧60mmHg以下になると、低血圧とされています。
低血圧になると、十分な血液を全身に送ることができなくなります。

特に脳は、心臓よりも高い位置にあるため、重力に逆らって血液を送る必要があるため、
低血圧だとそれが難しくなります。
低血圧の際の症状や、それによって引き起こされる疾患について解説していきます。

 立ちくらみ・めまい・失神

低血圧になると、血液の流れが悪くなり全身に十分な酸素や栄養を送ることができなくなります。
よって、立ちくらみやめまい、または失神してしまうことがあります。

低血圧の状態が続くと、「胃潰瘍」や「心膜炎」「心筋梗塞」などの疾患を引き起こす可能性が
あります。これらの症状がある時は、すぐに医師に相談することをお勧めします。

 動悸

低血圧になると動悸を引き起こす場合もあります。
低血圧の状態では、酸素を運ぶ働きがあるヘモグロビンの濃度が下がります。そのため心臓が
酸素を回そうとするため、脈拍が上がり、動悸を引き起こします。

動悸を引き起こした際は先ず安静な姿勢でリラックスしてください。また運動や緊張して動悸を
引き起こしやすい場面は避けるようにしましょう。

低血圧の人が気を付けること

低血圧になると、あらゆる症状や病気になる可能性があります。
ではどうしたら低血圧を防げるのか。低血圧を避けるための行動や習慣をご紹介していきます。

 水分をとる

気温が高い状況下だと、体温を調整するために汗をかき、熱を体外へ出そうとします。
同時に体内の水分も失われるため、水分を補給しないと脱水症状になります。
よって血管内の水分が失われ、血液の流れが悪くなり低血圧になります。

血液の流れをよくするため、十分に水分を取ることが必要です。
一日2リットルを目安に、こまめに水分補給をすることを心がけましょう。

 温度差に注意する

また、急な寒暖差も血圧を下げてしまいます。
気温が高いと熱を放出しようとして血圧が低くなり、低いと血管が縮んで血圧が上がります。
寒暖差が激しいと、それに伴って血圧の乱高下を招いてしまいます。
室内にいても、冬は暖房によって温められているため、血管は拡張し、血圧が下がります。

外に出ると、気温が低いため血管が収縮し、血圧は一気に上がります。
よって、急な気温差にも注意することが大切です。

 バランスの良い食事をする

食生活に注意することも大切です。
基本的に控える必要のある食べ物はありませんが、過度な飲酒によるアルコールの摂取には注意が
必要です。
アルコールは一時的に血管を広げるため、血圧が下がってしまいます。

低血圧には、多く塩分が含まれている梅干しや、カフェインが含まれるコーヒーや
チョコレートがおすすめです。
カフェインには交換神経を刺激する働きがあります。交感神経は血管を収縮し、血圧を上げて
くれます。

偏った食生活に注意し、栄養の取れたバランスのいい食生活をすることが大切です。

まとめ

高血圧や低血圧はあらゆる症状や病気の原因となります。
年齢によって血圧の平均値は異なりますが、正常値は変わりません。
血圧は高齢者だけでなく、若いうちから注意することが大切です。

食生活や飲酒、運動不足によって血圧の正常値を超えてしまう場合があります。
特に動脈硬化を発症すると、あらゆる病気や疾患の重要因子となってしまいます。
血圧の正常値を保つためには、適度な運動や食生活の改善が必要です。
血圧について理解し、健康的な生活を送りましょう!

お役立ちコラム一覧へ戻る