統合失調症は100人に1人の割合で発症するとされている疾患です。
統合失調症を患った家族のお世話をしたくても、家族だけではどうすることもできない悩みを
抱えてしまう場合もあるでしょう。
そうしたときにおすすめなのが施設を利用し、家族や当事者本人の負担や不安を軽減することです。
しかし、統合失調症の家族を受け入れてくれる施設があるか心配に思うこともあるでしょう。
そこで今回は統合失調症の人でも受け入れている施設やその入居条件などについて
解説していきますので、施設入居を検討している人はぜひ参考にしてみてください。
目次
統合失調症は精神疾患の一つです。
統合失調症になる原因は現在でも解明されてはいません。
主な症状に陽性症状・陰性症状・認知機能障害があげられます。
それぞれの症状について解説していきます。
まず陽性症状には、幻覚や幻聴が聞こえる、被害妄想などの妄想を見る、興奮状態があげられます。
次に陰性症状は、意欲低下や感情鈍麻、思考力の低下。
最後に認知機能障害として記憶力の低下や集中力、注意力の低下がみられます。
ここにあげたそれぞれの症状は、ほんの一例にすぎません。
統合失調症の人の症状は個人個人で異なります。
そのため個人の症状に合った適切な治療が必要です。
統合失調症は精神疾患であるため、精神障害者グループホームの利用ができます。
入居するには「精神障害者福祉保健手帳」が必要です。
しかし手帳を持っていたとしても、グループホームでどのような支援を受けられるのか
気になるところ。そこで手帳の取得方法から受けられる支援、必要な費用について紹介します。
精神障害者グループホームへの入居には「精神障害者福祉保健手帳」が必要。
「精神障害者福祉保健手帳」の取得条件として、精神障害による初診日から6ヶ月以上経過している
ことがあげられます。
他にも手帳の取得にはいくつか必要な書類があるため、取得の際は何が必要か各市町村の窓口に
相談しましょう。
グループホームは精神障害を持つ人の自立を目的として設立されており、次の支援を受けられます。
精神障害者グループホームの利用には、次にあげる5つの費用が掛かります。
それは、家賃、食費、水道光熱費、障害福祉サービス料、日常生活費です。
グループホームであったとしても家賃などはかかります。
また、障害福祉サービス料も必要であり、原則として費用の1割が利用者負担。
しかし障害福祉サービス料には上限が設けられており、住民税非課税世帯は負担額0円など
収入によって負担額は異なります。
統合失調症の人が施設を利用することで、症状の改善がみられるなどのメリットがあります。
ここでは施設利用で得られる主なメリットを2つ見ていきましょう。
精神障害者を受け入れている施設には、症状に精通したスタッフを配置している場合が多いです。
そのため理解あるスタッフの存在によって、安心して施設利用ができます。
施設では日常生活の支援を主に行っています。
それだけではなくレクリエーションやイベントの開催を行うことも。
日常生活の支援だけでなく、イベントなど日常生活に彩りを添えることで精神疾患の改善が
期待されます。
統合失調症の家族の介護をすることが負担となり、介護をしている家族が体調を崩すといったことが
起きています。
また、介護の継続が難しく、介護の質の低下を招く恐れもあります。
特に統合失調症の家族の介護は、コミュニケーションが取れないといった理由で、
多くの時間を消費してしまうことも。
施設の利用は介護をしている家族の時間を確保することができるほか、介護のアドバイスを
受けられるメリットがあります。
施設を利用することで家族にゆとりを持たせることにもつながります。
統合失調症の人が入れる施設を見つける方法は大きく分けて2つあります。
ここではそれぞれの施設の探し方について詳しく解説していきます。
統合失調症の人を受け入れている施設を探すには、施設の検索サイトで「統合失調症受入可」
などのキーワードを入力し、検索をかけましょう。
具体的には現在住んでいる市町村を選択し、「看護・医療体制」から「総合失調症」の欄に
チェックマークを付けて検索します。
そうすると対象地域にある受け入れ施設の一覧が表示されます。
その中から気になる施設を見つけましょう。
もう一つの方法が地域包括支援センターで紹介してもらう方法です。
地域包括支援センターは、介護・医療・福祉・保険などの側面から地域の人々を支えるための
総合窓口です。そこでグループホームの紹介を受けることができます。
また施設の紹介以外にも、介護や医療についての相談も受け付けているため、施設以外の困りごと
の相談場所としても利用可能。
統合失調症であったとしても受け入れてくれる施設はあります。
施設を利用できることによって、当事者や家族の負担の軽減が期待できます。
グループホームなど施設を利用することで、支援を受けながら自立した生活を行えるため
おすすめです。
統合失調症を抱えている人は必要な支援を受けられるので、ぜひ施設の利用を検討してみては
いかがでしょうか。