高齢者の介護施設では、ご利用者様に楽しく生活を送っていただくために、
毎月のように行事やレクリエーションを計画し開催する施設様も多いかと思います。
その中でも、敬老会はご利用者様が主役のイベントの一つで、さらに人生の節目を祝う行事でもあり、どの施設も大切にしている行事のひとつかと思います!
しかし、高齢者のお世話をしながら、書類の仕事、不規則な勤務形態で、とてもじゃないけど
行事の計画までなんて無理!とプレッシャー感じている職員様も多いかと思います!
そんな、頑張る職員様と人生の節目を迎えるご利用者様のためにも!
敬老会の目的や意味、使えるネタまでまとめましたので!是非ご活用ください!
目次
敬老会といえば、卒寿や白寿、長寿のお祝いに執り行う行事の一つです。
お祝いの場を設けて楽しむ機会をつくる。
それだけでも素敵な行事かと思いますがそれを称えるだではなく、そこにレクリエーションや
アクティビティを追加するだけ、ご利用者様にとってもメリットが満載です!
どんなメリットや効果があるのか見ていきましょう!
敬老会で長寿をお祝いすることは、脳の活性化にとても良いことです。
自分の年齢や今までの人生を振り返ることは脳にもよい刺激を与え、敬老会と一緒に出し物
をすることで声を出したり、体を動かす。
とくに日常生活と違う刺激は脳にとっても新しい刺激となりとてもよいことです!
例えば、歌詞を見ながらみんなで歌を歌ったりクイズや踊りなどは脳に良い影響を与えるほか、
脳に刺激がいくと脳の血流が良くなり認知症予防にも効果的です!
敬老会で、体を動かしたり大きな声で歌ったり、みんなで笑って「楽しい!」と思うことは、
ストレス発散にとても効果的です!
普段と違う行事に参加すること、しかも自分たちが主役の行事に参加することは、
自尊心や承認欲求も満たされます!
自分たちがお祝いされ、心が満たされることで心と体に良い刺激になり、敬老会を終えると
機嫌がよくなったり、介護が必要になった自分自身への負い目や引け目など
暗い気持ちや吹き飛ばす効果が期待できます!
高齢者にとって、人にとって生きがいはとても大切なものの一つです。
しかし高齢になるにつれ今までのように体が動かなくなったり、仕事をすることで
生きがいを感じていたものが感じづらくなった。自分はもう社会にとってお荷物なのだろうか、
介護まで必要になって周りに迷惑ばかりかけていないだろうか、
そんな悩みを打ち明けられず抱えていらっしゃる高齢者も多くおられます。
しかし社会にとって高齢者は、長年その地域や社会にとって功績を残し、
土台を作り上げてきた方々です。
今の自分たちが当たり前のように日常生活を送ることができるのは、
そんな高齢者の方々を敬老会でその長寿を祝福しその人生を振り返り称えることで、
自分は役に立ってきたんだ、自分はまだまだお荷物なんかじゃないと
日常生活の意欲の増進をはかり生きがいをもって生活ができるきっかけとなりえます!
また、福祉に携わる方にとっても、その活動を広く知ってもらえるツールにもなり、
敬老の精神の高揚につながるという効果とメリットもあります!
敬老会などで、頭を悩ますのが「どんな出し物をするか」です。
「毎年同じものをするのも味気ないし面白くない」「計画した自分たちだけが楽しいものを計画しても
肝心な高齢者を置いてけぼりにしてしまっては意味がない」「みんなはどんな出し物をしているんだろう?」真剣に考えてくれる人こそ、毎年頭を悩ませるものです。
調べてみてもたくさん出てきて、どれにするべきか決められないという方のためにも、
高齢者が参加できる出し物を3つ選んでみました。
踊りをおどることで、体も脳も活性化し、元気で楽しく感じることができます。
また、職員さんが頑張って練習した考えてくれたという気持ちになり、お互いの関係も
良くなる効果が期待できます!
振り付けも難しいものを考えるのは大変ですが、高齢者でも踊ることができる簡単な
振り付けであれば練習期間も短くてすみますし、衣装や手に持つ飾りなどがあるだけで、
華やかにも映るのでおすすめです!
最近はSNSの普及もすすみ、ソーラン節や座ってできる介護ダンスなど動画でわかりやすく
解説してくれているものも多いので、それを真似して覚えるだけで、立派な出し物が
できます!
合唱やカラオケは、みんなで参加し盛り上がりやすい定番の出し物の一つです。
子どもの頃に合唱していた曲や、若い頃に歌っていた歌を選ぶことで、
昔を懐かしむことで楽しい気持ちになったり、思い出を思い出すことが脳の刺激にも繋がります。
また、歌詞を思い出したり音程をとろうとすることも脳の刺激になりとても良いことです!
「青い山脈」「北国の春」「瀬戸の花嫁」など定番の曲は歌いやすく高齢者なら知らない人はいない
というほど認知ども高くておすすめの曲です!
カラオケで好きだった曲を唄ってもらったり、職員が年代に合わせた曲を練習して披露してくれると
楽しさに嬉しさも加わり盛り上がりそうですね!
ビンゴやクイズ大会は、みんなで参加することができて、数を探したり答えを考えたりすることで
脳の刺激にもなります。
また、景品を用意することで嬉しさも増し、参加してもらえる意欲も増してきます。
ビンゴマシーンの玉の数を減らしたり、クイズの問題の数を調整することで時間の調整が
しやすいのもメリットです!
練習する必要があまりなく、準備するものも司会役とビンゴの用紙、ビンゴのマシーンと簡単な
景品を用意するだけで手頃で盛り上がることができるのも魅力の一つです!
参加型の催し物以外にも、落語など鑑賞して楽しむ催し物も敬老会では人気の演目のひとつです。
また、高齢者が慣れ親しんだ芸を混ぜても良いですし、日本の文化的な演目を催してみるのも
一興です。
中には、外部の演者を招いて披露してもらえるものもありますので、今回は4つの催し物を
選んでご紹介します。
ものまねは老若男女楽しめるの演目のひとつです。
敬老会に参加する方が好きな芸能人のものまねを覚えて披露するのもいいですし、
施設であれば名物職員のものまねをするなんてアイデアも考えられます!
ものまねを職員がするのはハードルが高いし恥ずかしい、という方はものまね芸人を施設に招いて
披露してくれるサービスもあります!
値段の相場はピンキリですが、あまり有名でない方であれば10万円ほどでお呼びすることが
できるようです!
外部に依頼する際は、出演料がかかりますので、時間に余裕をもって相談しながら
計画していきましょう。
二人羽織も直感的な面白さとインパクトがあって盛り上がりやすい演目のひとつです。
その歴史は古く、江戸時代末期にはすでに大喜利や寄席の演目に記載されていたようで
日本の伝統芸能のひとつです。
二人で一つの羽織をかぶって、一人の人間に見立てて飲み物や食べ物を食べたりする。
それが上手くいかない様子を楽しむというものです。
うまくいきすぎると面白くないという点には注意が必要ですが、利用者様とスタッフで
一緒にするのも面白いかもしれませんね。
利用者様に参加していただく場合は、事故やケガが怒らないよう注意しておこないましょう。
マジックショーやモノマネショーも華やかで盛り上がる催し物のひとつです。
マジックショーは用意が大変でネタもわからないと難しいイメージを持ちがちですが、
実はダンボールでできる脱出マジックや早着替えマジックなどもSNSで調べると意外とたくさんでてきます。
また、誰もが見たことあるマジックをわざと面白おかしく失敗してみるのも楽しいかもしれません。
本格的なショーをしたいという場合は、外部の業者に頼むことでスタッフも利用者様も
楽しむことができます!
マジシャンの派遣を頼む場合は、10万円〜30万円ほどが相場で、高いものでは50万円くらい
かかるようです。
サイトによっては、価格からキャストを調整してくれる業者もあるようなので、
色々と調べて自分たちに合った業者に依頼しましょう。
金銭のかかることなので、時間に余裕を持った計画とよく相談をして決めていく必要があります。
日本の伝統芸能といえば、まっさきに落語を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか?
落語は高齢者にも人気で、よく見ていたや好きな落語があったり、いまでもラジオで
聞いているという方も少なくありません。
素人には難しいと思うかもしれませんが、比較的かんたんな初心者におすすめな落語もあります。
検索すると、おすすめの話から練習方法までたくさんでてきます。
また、地域によっては出前寄席といって落語家さんが出張してくれるところもありますので、
一度調べてみてください。
大学が近くにある地域などは、落研など落語のサークルに出演を依頼するという方法もあります。
踊りなどの催し物やレクリエーションを開催することは、利用者様の生活に楽しみをプラス
するものです。
そんな楽しいはずのもので何かトラブルが起きてしまうと途端に悲しいものになってしまいます。
また、注意点をよく知りおさえておくことで「レクが上手」「いつも以上にうまくいく」これは、
スタッフにとって誇れるスキルのひとつです。
注意点をよくしり楽しい行事にしていきましょう。
高齢者は、踊りなどあまりに激しいものを選んでしまうと、急に動くことで熱がでたり、
血圧があがったりと体調不良を起こしてしまう可能性があります。
開催前に体調が悪い方がいないか、その日のバイタルサインはどうかの確認をしてから
開催と参加をする必要があります。
また、開催中にはケガにも注意しなければなりません。
踊りに十分なスペースを確保しましょう。車いすを利用している方であれば、ブレーキの確認や
急に立ち上がったりしないよう、場所の把握や付き添いするスタッフの確認も事前にして
おきましょう。
また、高齢で耳の遠くなった方は、音楽が聞こえづらかったりして上手く踊れず疎外感を
感じてしまう可能性もあります。
音楽が聞こえやすい場所に案内したり、職員が一緒に踊れるよう配慮するなど事前に
確認をしておきましょう。
敬老会は、節目を迎えた利用者様がメインの行事になりがちです。
もちろんその方の長寿を祝うイベントではありますが、他の高齢者が置き去りになるような企画
ではないか確認しておきましょう。
また、全員が一緒に楽しめる出し物を選ぶようにしましょう。
企画した職員だけが楽しいものでは意味がありません。
踊りや音楽であれば、できるだけ全員が知っている曲を選ぶようにしましょう。
ビンゴやクイズ大会であれば、当たらなかった方にも参加賞を用意するなど、配慮が必要です。
職員やスタッフが出し物をする場合は、他の職員も利用者様の場所をまわって盛り上げ役をしたり、
手拍子したり率先してリアクションをとったりして全員で楽しめる雰囲気や
演出を考え、みんなで一緒に楽しめる催し物にしていきましょう!
敬老会は、高齢者にとってとても大事なイベントの一つであり、ADLやQOLの維持や向上をする
チャンスでもあります。
注意点やリスクマネジメントをしっかりと行い、笑顔がいっぱいの楽しい敬老会を
計画していきましょう。
今回のポイントをおさえて、行事やレクリエーションで「ここを押さえておくと上手くいく!」
「いつも以上に盛り上げることができる!」「行事が上手」は職員やスタッフに
とって、誇ることができるスキルの一つです。