20代女性血圧平均値は?正常値に保つためのポイントも詳しく解説!

2024.03.07

20代に入ると、社会人や大学生になり一人暮らしを始め、社会に出ることも多くなるかと思います。
それに伴い10代に比べると「健康」についての話題や健康診断など、医療に触れることも
多くなるかと思います。

なかには「20代の血圧ってどれくらいなのだろう?」「正常な血圧にするには何を気をつけると
いいのだろう?」など疑問が湧き出てくる方も少なくないと思います。

健康に過ごすためには、こういった知識をしっかりと手に入れそれに向けて注力していく
必要があります!
そこで、今回は「血圧の正常値」や「血圧を正常に保つためポイント」について紹介していきます!

そもそも血圧とは?

結論から言うと血圧とは「心臓が送り出した血液が血管のカベを押す力」なのです!

心臓がなぜ血管に血液を送り出すのかと言うと、血液に含まれた栄養や
酸素を身体のすみずみにまで送り届けるためにドクンドクンと「拍動」しています。

よく、「上の血圧が〜」と聞くのは心臓が収縮して血管に強い圧力がかかっている状態の数値で、
収縮期血圧や最高血圧と言います。

それに対して、「下の血圧が〜」と聞くのは心臓が次に送り出す血液を貯めるために
拡がっている状態の数値で、拡張期血圧や最低血圧と言います!

これらを測定し、血圧計などで最高血圧と最低血圧を結果の数値を
「上が〇〇mmHg / 下が〇〇mmHg」と表記しているのです。

 血圧の正常値・高血圧と低血圧の基準値

血圧の正常値は「診察室血圧で、120 / 80 mmHg未満」「家庭内血圧で、115 / 75mmHg未満」
となっています。
(診察血圧とは病院やクリニックで測定した場合の正常値で、家庭内血圧とは家庭用血圧器で測定した場合の正常値です。)

高血圧の基準値は「診察室血圧、140 / 90 mmHg未満」「家庭内血圧、 135 / 85 mmHg未満」
と定義されています!

しかし、「まだ高血圧じゃないから大丈夫」と油断せずに、「最高血圧か最低血圧、または
その両方が正常値を上回った場合」は血圧が高めに入ったと考えて、早めに正常値を
保つ取り組みを始めましょう!

低血圧の基準値はWHOによると「最高血圧が100mmHg以下」「最低血圧が60mmHg以下」
を低血圧として世界共通の基準としています!
※ 持病や遺伝などにより、過去の数値で変動する場合がありますので、基準値から外れているのかな?と思う場合はかかりつけ医にご相談ください。

20代女性血圧平均値はどれくらい?

実は、血圧の「正常値」は年代によって変わらず、
「診察室血圧で、120 / 80 mmHg未満」「家庭内血圧で、115 / 75mmHg未満」です!
一方、血圧の「平均値」は生活習慣や持病の有無などによって、人それぞれなので年代によって
異なります。

厚生労働省によると、20代女性の血圧の平均値は「105.7/ 63.8 mmHg」となっています。

ちなみに20代男性の血圧の平均は「115.3 / 67.7mmHg」となっています。
男女ともに「正常値」とりも「平均値」が低い結果となっています。

血圧の正常値から外れているとどうなる?

血圧の正常値と平均値について、先に述べましたが血圧が正常値から外れていると
どうなるのでしょうか?

高血圧の場合と、低血圧の場合にわけて、それぞれの症状や病気になるリスクについても合わせて
確認していきましょう!

高血圧の場合

おさらいとして、高血圧の基準は「病院で測定した場合は140 / 90mmhg」
「家庭で測定した場合は135 / 85mmHg」
と定義されています。

この高血圧が長期間続くと、どのような状態や疾患のリスクがあるのでしょうか?

高血圧が続くと、「頭痛」や「肩こり」「めまい」が起こることがあります。
風邪や疲労でも起こり得る症状ですので、高血圧だから起こるというわけではありませんが、
たびたびこれらの症状が続くのは辛いものです。
高血圧でリスクの上がる疾患は以下のようなものがあります。

・脳の疾患:脳出血、脳梗塞、くも膜下出血など。
・心臓の疾患:心肥大、狭心症、心筋梗塞など
・腎臓の疾患:腎硬化症、腎機能障害など
・血管の疾患:動脈硬化

どれも、放っておくと最悪の場合、命にかかわる病気です。
自覚症状があまりなく気にしていない内に悪化している場合も。

血圧が高くなってきた、何度測っても血圧が高いままで戻らない、という場合は一度、
病院を受診し血圧を正常値に戻すよう取り組む必要があるかもしれませんね。

低血圧の場合

低血圧の基準は「最高血圧が100mmHg以下」「最低血圧が60mmHg以下」とWHOが定義しています。

低血圧でよく起こる症状としては「めまい」「立ちくらみ」「からだがだるい」などです。
たびたびこれらの症状がある場合は一度、血圧を測定し、確認してみましょう。
また、症状が辛い場合は、我慢せずに病院を受診しましょう!

低血圧はそれ自体が疾患になり得るほか、「疾患によって低血圧が引き起こされる」ことが
多いようです。低血圧が表れることのある疾患は以下の通りです。

・起立性調節障害(子どもに多い自立神経失調症の1つ、多くの場合成長とともに改善される)
・甲状腺機能低下症(免疫の以上により甲状腺ホルモンの分泌や作用の低下が起きる。疲れやすい、手足のむくみ、皮膚のかさつき、月経不順などの症状が表れる)
・心筋梗塞(心臓の筋肉に血液を送り込む冠動脈が動脈硬化を起こし、狭くなっている部分に血栓がつまり血液が完全に止まってしまう)
・不整脈(脈のリズムが不規則になり、動悸とともに低血圧や失神を起こす。意識消失や心停止に至ることもある)
・肺塞栓症(血栓が肺動脈に流れ込み、詰まった状態。長時間同じ姿勢でいると起きる場合がある。急激な呼吸困難や血圧低下によるショックで突然死することもある)
・アジソン病(結核や自己免疫の異常などにより、副腎皮質ホルモンの分泌が低下する疾患。進行すると心臓の機能が低下し極度の低血圧やショック状態を引き起こす)

これらも、高血圧によりリスクの上がる疾患と同様に、最悪の場合死に至る可能性のある疾患が
多いです。「最近、血圧が低い」「昔から低血圧だ」という方は、一度、病院を受診し、診断をうけておきましょう。

20代で血圧が上がる原因

20代という若さでも、血圧が上がる原因としては、以下の原因が挙げられます。

・運動不足
・肥満
・塩分のとりすぎ
・過剰な飲酒
・喫煙
・ストレス

若年性の高血圧は、放置するとゆくゆくは深刻な「臓器障害」に至る場合もあります。
これらの原因について自分自身の生活を振り返り、原因に対して対処していく必要が
あります!若い内は自覚症状も少なく、身体も元気で無理できてしまうのが怖いところです。

進行してからでは取り返しが付かない状態になる可能性もありますので、20代の内
にはやめに自分の生活を見つめ直し、血圧が正常値に戻るよう取り組んでいきましょう!

これらの原因の対処法は、後述で詳しく解説していますので、是非参考にしてみてください!

20代で血圧が下がる原因

低血圧は高血圧に比べると、あまり注目されることがないように感じます。
しかし、先述したとおり命に関わる疾患とつながりがあり、低血圧は複数の要因で引き起こされる
こともあります。血圧が下がる原因として多いものは以下が挙げられます。

・遺伝的な体質
・睡眠不足
・痩せている
・栄養不足
・ダイエット
・ストレス
・脱水

また、食後だけ低血圧が起きやすいという方もおり、これは「過度な飲酒」や
「高カリウムの食べ物を大量に接種した場合」に引き起こされている可能性もあります。
(カリウムは身体の外に、塩分を排出しようとするため血管が拡張し血圧がさがりやすくなります)

血圧を正常値に保つためのポイントを紹介

高血圧や低血圧は様々な病気を引き起こすリスクがあることがわかりました。
血圧を正常値に保つためには以下の項目がポイントとなります!

・食生活を見直す。
・生活習慣飲み直し。
・適度な運動。
・十分な休養と睡眠。

それぞれについて、詳しく見ていきましょう。

 食生活の見直し

1つめのポイント「食生活の見直し」についてです。
正常な血圧を保つための食生活のポイントはいくつかあります。以下の一覧を見て食事の内容を見直してみてください!

・減塩する(男性の場合1日7.5g、女性の場合は6.5g未満。高血圧の治療の場合は1日6gまでにする)
・野菜や果物を多くとる。高カリウムや糖分の高い果物や野菜は要注意。
・コレステロールや飽和脂肪酸をひかえ、魚をとる。
・アルコールは飲みすぎない(エタノールで男性なら20〜30mL以下、女性なら10mL〜20mL以下 目安はビール中瓶1本程度まで)
・水分をこまめに接種する。(1日1.2L〜1.5Lを目安に水分を接種しましょう)

 生活習慣の見直し

2つめのポイントは「生活習慣の見直し」です。
塩分を控えて野菜や果物を食べる機会を増やすことや、適度な運動を行うことはもちろん。

喫煙者の方や、同居家族が喫煙者の場合は「禁煙」「分煙」を心がけましょう。
タバコに含まれる化学物質は血管を収縮させる特徴があり、高血圧の原因となります。

まさに「百害あって一利なし」なので、徐々に本数を減らしたり、禁煙外来の助けを借りるのも
一つの手段かと思います。

生活習慣の見直しには他にも大切なことがあり、「深呼吸やゆったりとした腹式呼吸」を行う。
「良質な睡眠をとる」「急激な温度変化を減らす」というのも大切な生活習慣の見直しに入ります。

呼吸は自律神経を整え血圧を下げる効果が期待されます。
睡眠不足は交感神経を優位にしてしまい、血圧を上げやすくしてしまいます。
急激な温度の変化で身体が急に冷えると末梢の血管が収縮し血圧が上がります。

ご自身の呼吸や睡眠の質、室内室外との温度差についても気を配り、血圧が乱れないように
注意していきましょう!

 適度な運動

3つめのポイントは「適度な運動」です。
「運動するとかえって血圧が高くなるのでは?」と疑問に思いますが、ハードすぎる運動をする必要はなく、無理がなく長期的に継続できる範囲で運動していきましょう!

また、運動をすることで体脂肪が減ると血圧以外にも色々な疾患のリスクを下げる効果が期待できる
のも嬉しいメリットです!
運動量や負荷の目安は以下の通りです。

・有酸素運動(早歩き、水泳、自転車など)※息切れしない、筋肉痛がおこらない程度で長く続けられるもの。
・ややきついと感じる程度の負荷の強さ。
・週3回以上、できれば毎日30分程度の頻度で、3日以上間をあけないように気をつける。

※ 血圧がすでに「180mmHg近くある」など極端に血圧が高い方は、運動をする前に医師と確認し、
服薬や食事療法で血圧をある程度下げてから運動をしましょう!

 十分な休養と睡眠

ポイント4つめは、十分な睡眠と休養です。
血圧と睡眠の関係は意外にも深く関わっています。血圧は交感神経が優位になると高くなります。
逆に睡眠は副交感神経が優位でリラックスした状態です。

つまり、睡眠が不足すると交感神経が優位になってしまうので、血圧があがりやすく、
下がりにくくなります。
また、睡眠不足や休養不足は、自律神経にも影響し「イライラしやすくなったり」「不安を感じやすくなります」イライラしている状態もまた交感神経が優位な状態であり、
不安を感じやすいということはストレスを貯めやすくしてしまい血圧のコントロールも乱れやすく
なってしまいます。

睡眠が6時間未満の人は高血圧になりやすいというデータもあり、1日8時間は睡眠時間を確保すること
が推奨されています。

また、ストレス発散もとても大切で、リラックスできる時間を設けたり趣味に熱中することで
ストレスを発散することを心がけましょう。

まとめ

今回は、20代女性の血圧平均値について、解説しました! 
血圧の正常値と20代の血圧の平均値について理解し、自分の血圧は普段からどのくらいなのかを
把握しましょう。

血圧が正常値から外れていると、様々な疾患のリスクが増加するとともに、後の健康で過ごせる
時間が縮んでしまうおそれがでてきます。

「食生活」や「生活習慣」を見直し、「適度な運動」と「十分な休養と睡眠」をとり、
血圧の正常値を保ち、花の20代だけでなく、残りの人生全部を謳歌しましょう!

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