高齢者向けのレクリエーション8選!目的や注意点も解説!

2024.05.01

レクリエーションとは、心身の緊張や疲れを癒すために、休息をとったり娯楽を楽しんだりする
ことです。

特に高齢者が利用する多くの介護施設では、体操、折り紙、クイズ、カードゲームなど、
色々な形のレクリエーションが行われています。

気分をリフレッシュさせ、運動不足の解消や、認知能力を刺激したり、
他者とコミュニケーションをとるなどの目的や効果が期待できますが、気をつけるべき注意点も解説しましょう。

高齢者向けのレクリエーションとは?

高齢者が利用する介護施設では、高齢者が心身の健康状態を維持・向上させるため。
また、認知機能の維持や高齢者同士の交流や社会的なつながりを促し、生活を充実したものにできるよう重要な役割を担っています。

レクリエーションを行う目的

高齢者が利用する介護施設では、身体機能や脳機能の低下が考えられるため、
身体機能や脳機能の維持・活性化や運動不足の解消のためにレクリエーションをよく行なっています。

また、他者とコミュニケーションをとることで社会生活を維持し、気分転換としてストレスを
解消したり、心身をリフレッシュできます。

日々の介護施設において、生活の質を向上させることにもつながり、生きがいや楽しみの提供
にもなるでしょう。

 

 レクリエーションを行うメリット

体を動かす、手先を使う、頭を使う、リラックスが目的、のレクリエーションなどがあります。

グループで楽しくできるレクリエーションには、利用者同士の交流がしやすい環境や、
楽しい雰囲気で身体を動かしたり、頭を使ったりすると、利用者の笑顔が増えて、
大きなメリットになります。

また、折り紙、塗り絵、書道、生け花、手芸、お菓子作りなどのレクリエーションでは、
高齢者が、作る喜びを感じられるでしょう。

 高齢者向けのレクリエーションの種類

手先を使うレクリエーションとしては、折り紙、塗り絵、手芸など、作る喜びを感じられます。
頭を使うレクリエーションでは、なぞなぞ・トランプなど、脳を活性化させるので、
認知機能の維持・向上や認知症予防の効果が期待できます。
リラックスや心身のストレス解消を目的としたものもあります。

体を動かすレクリエーションとして、ラジオ体操、ダンスなど、道具がなくてもできるものや、
玉入れ、輪投げなど道具を使用するものもあります。

介護施設で可能な高齢者向けレクリエーション8選!

具体的にどんなレクリエーションがあるのか見ていきましょう。
・ 体操・ダンス
・ 風船バレー・玉入れ
・ クイズ・なぞなぞ
・ カードゲーム
・ 数字・漢字問題
・ しりとり
・ 連想ゲーム
・ 折り紙・塗り絵

 体操・ダンス

ラジオ体操や音楽に合わせて身体全体を使うリズム体操など、足腰などを鍛えることが可能です。

筋力の低下を防ぐ効果も期待でき、腸の動きが活性化されることで食欲が出たり、
睡眠の質が改善されたりする効果もあるようです。
口腔機能の維持や向上のためのパタカラ体操などもあります。

レクリエーションダンスは、簡単に踊れて、みんなが知っている曲を選べば、
楽しみながら身体を動かせるため介護施設や修学旅行などでも活用されています。

 

 風船バレー・玉入れ

風船バレーは、風船のボールを用いて、バレーボールのルールでプレイするゲームです。
椅子に座って行えるため身体の負担が少なく、転倒やけがの心配もほぼなく、上半身の運動にも
効果的です。

シンプルな玉入れでは運動会のように紅白のチームに分かれて、時間内により多くの玉を入れる
ゲームです。
玉を投げるには、指先の力・握力を活用し、目標に向けて投げるという動きは、腕・肩の力などの
上半身も活用するため上肢の運動になります。

 クイズ・なぞなぞ

クイズレクリエーションは、記憶を蘇らせるため、脳機能を活発に活動させ、脳全体を活性化できる
でしょう。

認知機能や注意力・記憶力・判断力が維持され、結果として認知症予防も期待できます。
また、解答が正解していれば積極的な意欲や達成感も感じられるでしょう。

なぞなぞは、頭をフル回転させて想像力を維持する効果も得られ、よい刺激やストレスの解消にも
なります。
利用者同士のコミュニケーションも活性化されるでしょう。

 カードゲーム

カードゲームのトランプには、よく知られている神経衰弱や、ババ抜きなどがあり、
手先を使う・記憶する・計算する・予想するなど色々な要素があり、頭の体操にもなり、
認知症予防にも役立つでしょう。

また、かるた遊びでは、「さかさかるた」と言って、かるたの取り札に書いてある動物や花、
鳥などの絵を見て、逆さから読んで札を取ってもらうなど、ひとひねりした方が楽しめ、
脳が回転するので心身の機能訓練として効果的でしょう。

 数字・漢字問題

数字を使った「計算問題」は、四則計算は、足し算・引き算・掛け算・割り算を使用した計算で、
虫食い計算は、いくつかの数字や計算記号(+、-、×、÷など)が伏せられた計算式を完成させます。

四字熟語・穴埋め・難読漢字など、「漢字の問題」では、日常では思い出す機会の少ない知識や
語彙を記憶の中から探し出します。

記憶力や想像力のトレーニングにもなるため、漢字や数字を使った問題は脳トレ・認知機能訓練に
適しているといわれています。

 しりとり

「しりとり」は、単語を思い出そうと脳が活性化され、グループで行うことで周囲と交流ができ、
社会的活動の楽しさを思い出すでしょう。

いつものルールに条件をひとつつけて行うだけで、より頭を使う面白いゲームになります。
「3文字しりとり」は、3文字で答えるだけなので認知症のある方でも楽しめますし、
「歩きながらしりとり」は、「歩く」と「しりとり」を同時に行うので認知症予防に、
より効果的になるでしょう。

連想ゲーム

「連想ゲーム」とは、前の人が言った言葉から連想する言葉をつなげて、お題を当てるゲームです。

子供向けのものから高齢の方まで楽しめるレクリエーションで、道具がいらないため、
いつでもどこでも楽しめます。

言葉から言葉へつないでいく遊びの連想ゲームは、ひとつのものから色々なイメージが連鎖的に
広がり、想像力や発想力を使うため脳の活性化に役立ちます。
興味のありそうなテーマで、楽しく発想力のトレーニングができるでしょう。

折り紙・塗り絵

「折り紙」は、高齢者のほとんどが経験したことのある遊びで親しみやすく、脳の活性化や手指の
機能訓練にも役立ちます。
認知症予防に効果があるとされる脳トレにもなるレクリエーションで、作品を完成させることで
達成感を得られます。

「塗り絵」は、脳を活発に活動させることとなるため脳の活性化が期待できます。
指先の細かな動きは手指のリハビリにもなりますし、リフレッシュ効果・ストレス解消にも
なるでしょう。

高齢者向けレクリエーション行う際の注意点

介護士は、参加者全員が交流できるよう難易度を調節し、自尊心を傷つけないよう配慮しましょう。
安全には充分に配慮し、ケガ対策や体調を確かめ、体を動かす際には特に注意します。

レクリエーションの参加は利用者さんの意志を尊重し、参加を強要しないようにしましょう。
進行や説明は分かりやすく大きな声で、聞き取りやすさに配慮しましょう。

また、「レクリエーション保険」というレクリエーション参加者のケガを補償する保険もあります。

まとめ

高齢者が利用する介護施設では、体を動かす・手先を使う・頭を使うなど、色々な形の
レクリエーションが行われています。


気分をリフレッシュさせ、運動不足の解消や、認知能力を刺激したり、
他者とコミュニケーションをとるなどの目的や効果が期待でき、レクリエーションが果たしている
役割は大きいといえます。

レクリエーションを楽しんでもらうには、敬意を払って、適切な配慮をしながら実施することが
大切です。

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