30代女性の血圧正常値はどれくらい?高血圧や低血圧の基準も紹介!

2024.05.07
30代女性の血圧正常値はどれくらい?高血圧や低血圧の基準も紹介!

人間が生命を維持し、健康に生きていくために気にしておくべき項目の一つが血圧です。
また、30代は人生に折り返しとも呼ばれ、健康診断の項目が増えたり、社会的責任が
増え始める年頃でもあります。

健康診断で測定する項目が増えたりと健康を意識せざるを得ない状況が増えたという方も
多いのではないでしょうか。

女性であれば、30代前後が妊娠や出産が多い年代という統計もあるため、さらに血圧など
健康への興味関心が高まる方も多いでしょう。

今回はそんな方々に向けて、血圧の基礎知識から基準値、血圧を正常に保つためのポイントなども
紹介していきます!

血圧の正常値と基礎知識

血圧に関して、興味があり病院や家庭にある測定機で血圧を測ってみたものの、
「自分の値は正常なの?」「高血圧では、低血圧では?」と心配する方もいらっしゃるかも
しれません。

ここからは、血圧の正常値について、そして高血圧や低血圧の基準についても合わせて
ご紹介していきます!

 血圧の正常値は?

診察時血圧とは、病院やクリニックで血圧を測定した場合の値のことを指します。
また、診察時血圧とは別に「家庭血圧」があり、家庭血圧は家庭で血圧測定器を利用して
測定した値のことです。
診察時血圧の正常値は、家庭血圧の正常値よりも、少し高めに設定されています。

これは、病院やクリニックなどで測定する場合、緊張から血圧が上がる「白衣高血圧」を
考慮したため、少し高めに定義されていると言われています。
血圧の正常値は「120mmHg / 80mmHg 未満」と言われています。
この値は、診察時血圧の場合です。
※ちなみにですが、家庭血圧の正常値は「115mmHg / 75mmHg」とされています。

 高血圧と低血圧の基準

高血圧の基準は、日本高血圧学会によると、高血圧の基準は、上の血圧と下の血圧が、
どちらかかまた両方が「140mmHg / 90mmHg」以上と定義されています。

家庭血圧では「135mmHg / 85mmHg」以上と定義されています。また高血圧の値が進むにつれて
「Ⅰ度〜Ⅲ度高血圧」の段階があり、段階が上がるにつれて、脳卒中や心臓病のリスクが
高くなっていきます。

低血圧の基準は、収縮期血圧が「100mmHg」未満が一般的とされています。
ただし、血圧が100mmHg以下であっても、立ちくらみやめまいなどの症状が出ない場合もあります。
そのため、医師によっては基準がかわるため、血圧の値が低い場合は医師に相談することが
おすすめです。

30代女性の血圧正常値

30代女性の血圧の平均値は、107.9mmHg / 66.3mmHg となっています。
30代女性の高血圧の割合は3.3%でした。

女性の血圧の特徴として、19歳〜64歳の青壮年期は、男性に比べ血圧が低い傾向にありますが、
更年期以降は男性よりも女性の方が血圧が高くなる傾向にあります。
そして、70代になると男女差はなくなってくる傾向にあります。

女性の血圧において、男性と違い気をつけなければならない点として「妊娠時の血圧の変化」が
挙げられます。
次の項目では、妊娠時の血圧の変化についてご紹介します。

女性は妊娠した時の血圧の変化に注意

女性は妊娠した時の血圧の変化に特徴があります。
妊娠が成立すると、生理的血圧降下という、ゆるやかに血圧が低下する特徴があらわれ、
妊娠20週付近で最低値となります。

そして、出産にむけてゆるやかに血圧が上昇し、妊娠前の血圧あたりまで上昇します。
これらの血圧の変化を察知するためには、「妊娠前から血圧を測定する習慣を身につけ、
妊娠後の血圧と比べる」必要があるため、普段から血圧を測定し自分の平均値を把握
しておくことが大切です。

また、妊娠時に高血圧を発症した場合は「妊娠高血圧症候群」と呼ばれ、性器からの出血や、
腹痛、子宮の異常な硬さが起きる場合があります。
胎動の減少にもつながることがあり、胎盤のはがれた部分が大きいと出血性ショックを起こしたり、
お腹の中で胎児が亡くなる場合もあり注意が必要です。

妊娠時の正常な血圧の目安は以下の通りです。
至適血圧:120mmHg / 80mmHg未満。妊娠中の血圧で最も望ましい血圧の値。
正常血圧:120〜129mmHg / 80〜84mmHg未満。妊娠中の血圧でこの範囲なら問題がない値。
正常高値血圧:130〜139mmHg / 85〜89mmHg 未満。正常範囲であるものの、血圧は高め。
妊娠高血圧症候群の予備軍で食生活など注意する必要がある。

血圧が正常値から外れた時の体への影響は?

ここまで、血圧の正常値や30代女性の血圧の平均。そして妊娠時の血圧の変化と高血圧について
ご紹介しました。
では、血圧が正常値から外れた時、身体にはどんな影響があるのでしょうか?
高血圧の場合と低血圧の場合にわけてご紹介していきます。

 高血圧の場合

高血圧には、自覚症状がほとんどありません。
血圧がかなり高い時は、「頭痛・めまい・肩こり」などが起きやすくなります。
しかし、これらの症状は高血圧でなくても起こりやすい症状のため、高血圧が理由か判断できず
放置した結果、気付いたときには、様々病気を引き起こしてしまっている危険があります。

高血圧が長期間続くということは、血管に強い力が加わり続けるということになるため、
血管の壁が傷つき、固く厚くなります。これを「動脈硬化」と言い、進行すると、
様々な合併症を引き起こし、「脳卒中、心筋梗塞、腎臓病など命に関わる重大な病気」の原因と
なります。

 低血圧の場合

低血圧が身体に与える影響は、「立ちくらみ・めまい」が一番多く「朝起きづらくなる・頭痛、
頭が重い・倦怠感・疲労感・肩こり・動悸・胸痛・胸部圧迫感・失神発作・悪心」の順に影響が
大きくなっていきます。

また、低血圧は病気によって引き起こされる場合もあります。
低血圧が起こる病気は「糖尿病が最も多く、内分泌疾患、心臓弁膜症、心筋症」などが挙げられます。

生まれつき血圧が低い場合は無理に治療の必要はないと言われていますが
今まで低血圧でなかったのに、血圧が低くなってきている場合は、一度医師の診察や検査を
受けると安心でしょう。

血圧を正常に保つためのポイント

ここまでで、血圧の正常値と基礎知識、30代女性と妊娠時の血圧について紹介し、高血圧と低血圧が
与える身体の影響についても紹介してきました。

血圧の異常が身体に与える影響は大きく、命に関わる疾患を引き起こすリスクについても
把握してもらえたかと思います。
それでは、ここからは血圧を正常に保つためのポイントについて、紹介していきます。

 食生活の見直し

肉類や甘いもの、高脂肪、高コレステロール、塩分の過剰摂取は血圧異常を引き起こします。
自分の食生活を見直し、これらを摂りすぎているメニューばかり食べている場合は自分の食生活を
変えていきましょう。

血圧に良い食生活のポイントとしては、野菜や果物、ナッツ類、豆類、魚類、低脂肪の乳製品、
穀類などを中心としたメニューが血圧を下げる効果があると言われています。

これらの、血圧を下げる効果のある食べ物を中心とした食事は、アメリカで「DASH食」と呼ばれ、
調査によると普通の食事を食べている人に対して、
DASH食を食べている人は、収縮期血圧が11.4mmHg、拡張期血圧が5.5mmHgも下がったという
データがあります。

 適度な運動

運動すると血圧が上がるとイメージする方も多いかもしれませんが、適度な運動は結果的に血圧を
正常に保つために効果があります。

適度な運動をすることで、「交感神経の働きが低下し、血管が広がる」ため血圧を下げてくれます。
また、運動はインスリンの働きを良くしてくれ、相対的に分泌量が減ることで血圧の上昇を防いで
くれます。

運動中は血圧が上昇しますが、長期的にみると正常な血圧を保つために役立つということになります。
しかし、高血圧の中でも特に血圧が高い場合は、薬により血圧をさげて軽い運動から始める必要も
あるため、血圧がとても高い場合は医師に相談の上、運動を取り入れていきましょう。

血圧のために取り入れると良い運動は、ウォーキングや水中運動、サイクリングなどの
有酸素運動が適していると言われ、軽く汗ばむ程度の運動を、1日30分から週に3〜4日を目安に
取り入れると良いでしょう。

 十分な休養と睡眠

血圧を正常に保つためには、休養も大切です。
ストレスが溜まると神経が高ぶり血圧の上昇を招きます。適度にストレスを発散し、ストレスを
溜めすぎないようにしましょう。

また、睡眠不足も交感神経を優位にしてしまい血圧が上昇してしまいます。
さらに睡眠不足は、食欲を増進させるホルモンを分泌し、食欲を低下させるホルモンを低下させて
しまいます。そのため、肥満や糖尿病のリスクも高めてしまうことにも、繋がるリスクがあります。

 禁煙・節酒

タバコを吸うと血圧は一時的に上昇します。
さらに動脈硬化の要因ともなり心筋梗塞や脳卒中、メタボリックシンドロームを引き起こす要因とも
なります。
高血圧の危険と合わせてこれらのリスクも引き上げてしまうため、禁煙は血圧を正常に保つための
重要なポイントの一つと言えるでしょう。

アルコールは、一時的には血流を良くし血圧を下げる効果がありますが、飲みすぎると反対に
血圧を上昇させてしまいます。
毎日、飲酒する習慣がある方はこの血圧が上昇する状態を毎日繰り返していることになり危険です。
飲み過ぎの状態が長く続くと心疾患のリスクが急速に高くなります。

一般的に適量と言われる飲酒量は、男性で日本酒1合、ビールなら中瓶1本、焼酎なら半合弱とされて
おり、女性はその半分〜3分の2程度とされています。
飲酒の習慣があり、飲み過ぎてしまうことが多い方は、節酒するように習慣を見直しましょう。

まとめ

今回は、30代の女性の血圧正常値を主に、血圧の正常値と基礎知識、高血圧と低血圧の基準などに
ついてご紹介しました。
女性であれば、妊娠の可能性も考えより血圧について理解を深めることが大切と言えるでしょう。

特に高血圧は自覚症状がわかりづらく、気付いた時には疾患を引き起こすことがあるため、
「サイレントキラー」とも言われるほど怖いものです。

しっかりと、血圧について知識をインプットし、血圧を正常に保つ努力をして、
「健康であなたらしい人生」を楽しみましょう!
血圧は人が健康的に生活を送るために意識するべき、大切な項目の一つです。

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