社会人で栄養士の資格を取りたい!取得方法ややりがいも紹介!

2024.05.07

栄養のスペシャリストである管理栄養士。
子どもから大人まで、さまざまな人の健康を支えています。

栄養士への転職を目指される方にも、食生活への関心がきっかけとなった方も多いようです。
今回は徹底的に栄養士についてご紹介したいと思います。

取得方法や仕事の内容などに関しても解説していきますので、興味のある方は是非とも
参考にしてみてください。

栄養士とは

将来的に食に関わる仕事がしたいと考えている人もいるのではないでしょうか。
調理師や職人、フードアドバイザーなど数多くの職種がありますが、栄養士の資格について
興味がある人も多いはず。

健康な人だけでなく、病気を患っている人、高齢で食事がとりにくい人など、一人ひとりの状況と
ライフステージに合わせて栄養面をサポートします。

 栄養士の仕事内容

健康な人に対する栄養指導以外に、専門的な知識や技術が必要な栄養指導も担当します。

例えば病院に入院している傷病者に対して療養のために必要な栄養指導をしたり、
特定保健指導で生活習慣病のリスクがある人に対して食生活を改善するための栄養指導を
したりします。

給食の献立作りや食材の発注、調理スタッフへの指導などをおこないます。
一般的な給食管理以外に、特別な配慮を必要とする人向けの給食管理も担当します。

「子どもたちが食に関する正しい知識と望ましい食習慣を身に付けること」を意味する食育も
栄養士の仕事の1つです。

 栄養士と管理栄養士の違い

大きな違いは免許の取得方法と業務範囲です。
栄養士は、厚生労働省が指定する栄養士養成施設を卒業し、都道府県知事から免許を受けます。

対して管理栄養士は、栄養士免許を取得したあとに管理栄養士国家試験に合格し、
厚生労働大臣から免許を受ける国家資格です。

栄養士も管理栄養士も、栄養指導や給食管理といった基本的な業務は同じですが、
管理栄養士にしかできない業務がいくつかあります。

栄養士なるための資格は?

栄養士は都道府県知事の免許を受けた国家資格です。
栄養士は、栄養士養成施設で学び卒業することで、都道府県知事の免許を受けて「栄養士」に
なれます。

栄養士として働くためには、「栄養士」の資格が必須条件です。
毎年2万人以上が資格取得をしており、女性が数多く活躍する職業でもあります。

また、近年では男性の栄養士も増加傾向にあり、現場では重いものを運ぶ機会があるという
シーンもあるからか、力のある男性は重宝されているようです。

社会人が栄養士の資格を取るには?

そもそも栄養士になるにはどうすれば良いのでしょうか?

学校に入り直すのか、学費はいくらかかるのか、実際どういった活躍の場があるのか、やりがいは…
といったたくさんの疑問や悩みが出てくると思いますので、社会人が栄養士の資格を取るための
必要な流れを紹介します。

 学校に通う必要がある

栄養士資格取得には、とにもかくにも、まず「学校」に通わなければなりません。
独学の勉強で国家試験を受けるという調理師のようなプランを立てることはできませんので、
ご注意ください。

大学や短大、専門学校の栄養士養成課程にて栄養士として必要な知識および技術を習得し、
卒業後に申請することで都道府県知事から免許証が交付されます。

栄養士養成学校によっては、栄養士実力認定試験を実施するところもありますが、義務化されている
ものではありません。

 夜間学校や通信制の学校は認可されていない

先述したように、栄養士になるためには、厚生労働省が指定した養成施設にて、栄養士養成課程を
修了・卒業する必要があります。
これらの課程は通信教育や夜間などが認められていないため、栄養士の資格は通信講座だけで
取得することができません。

ただし、基本だけ勉強したい方に開発された、栄養学が学べる食育関連の通信講座はあります。
ただし、厚生労働省が認定する養成学校を卒業しなければいけないため、働きながら資格取得を
目指すのは難しいといえます。

とは言っても、社会人から栄養士になるチャンスをつかんでいる人も多く、決して不可能というわけ
ではありません。

栄養士の資格取得方法の流れ

基本的には学校に通う中で、栄養指導論や調理学実習、臨床栄養学、食品加工学など多くを学び
実習し、栄養士また管理栄養士として働くことができます。

社会人を一度経験してから栄養士を目指された方の多くは、勤めていた会社を退職してから
2年制の専門学校または短大で集中して知識や技術を詰め込んで、短期間で資格を取得してから、
栄養士として働いています。

 入学

栄養士養成施設には、4年制大学、3年制の短大・専門学校、2年制の短大・専門学校があります。
いずれも昼間に通う学校のみで、夜間や通信教育の施設はないので注意しましょう。

また、栄養士よりもさらに専門性の高い「管理栄養士」を目指す場合は、4年制大学や専門学校の
「管理栄養士養成課程」に進むのが一番の近道になります。

栄養士養成施設は2~4年制。早く栄養士として現場に出たいなら、2年制の短大か専門学校が
最適です。

食や調理、栄養に関して幅広い知識を得たいのであれば、4年制の大学の栄養士養成課程か
専門学校がいいでしょう。

 必要単位の取得・卒業

栄養士・管理栄養士の養成施設は全国各地にありますが、それぞれに特色があり、必ずしも
同じ授業やカリキュラムを実施しているというわけではありません。

例えば人の栄養状態や食行動、食環境、健康などの情報を収集・分析して、それらを総合的に評価、
判断する栄養指導論などがあります。

他にも、模擬の給食経営管理センターにて、材料の検収から下処理、調理、盛り付け、配膳、
洗浄までを、衛生的に実施する授業を行う給食管理等も授業に含まれます。

他にも、包丁の取り扱いの基本から、実際の調理を習得する調理学実習、臨床栄養学とは
食生活と疾病との関連を研究する授業である臨床栄養学なども授業として受けることになります。

 栄養士免許申請・資格取得

各養成施設で必要単位を取得し、卒業した後は各都道府県知事に栄養士資格免許の申請をする
必要があります。

養成施設を卒業し、申請すると晴れて栄養士資格の取得となります。
養成施設での成績は資格取得の可否に反映されません。
養士の資格は、養成施設を卒業することで交付されます。

卒業後は免許の発行手続きに進む必要がありますので、住んでいる都道府県の窓口に書類を
提出しましょう。
たとえば、東京都で申請するときは、都庁窓口で手続きを進めます。

原則としては申請者本人が申請しますが、致し方ない事情がある場合は、代理人が申請を
することも可能です。

栄養士の仕事のやりがい

「人」を支え、「人」の為に栄養や健康、食を考えるのが栄養士です。

何よりも考えた献立や指導対象へのアドバイスなどに対して「ありがとう」や「おいしい」
といったあたたかい言葉や笑顔をもらえることが、栄養士としてのやりがいや楽しさにつながります。

特に病院での患者さんの病状改善食は、血圧や体重、病状など目に見えて回復していく姿を
見ることができます。
他にも、栄養士資格を取得後、現場で働くことによって、学校では得られなかった実用的な
知識や技術をたくさん得ることができます。

栄養士の仕事の将来性

ここまで栄養士の魅力についてお伝えしてきましたが、将来的に業界が衰退などをしないのか
不安かもしれません。

現在、スポーツや健康志向が盛んとなっている日本において、栄養士の未来は明るいといえる
でしょう。

高齢化社会により病院や介護施設も増設されており、栄養士の需要は現在・未来とともに
拡大していくいえます。

また、行政としても2005年に食育基本法という食育の大切さに目を向けた法案を出しています。
生活習慣病やメタボが問題視されたことで、幼少期からきちんとした栄養知識を取得させることに
よって、健康について真剣に考ようという目的で制定されました。

まとめ

本記事では、社会人で栄養士の資格を取るための流れなどをご紹介しました。
仕事をしながら独学での栄養士資格取得はできないので、専門の学校へ通いましょう。

社会人経験があると広い視野を持つ栄養士になることができます。異業種の経験だとしても、
決して無駄にはなることはなく、より人の気持ちの分かる栄養士として活躍できるでしょう。

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