50代になると、自身の健康に気を配る人が増えてきます。
特に健康の指標として自身の血圧に気を配る人は多いでしょう。
しかし血圧の上が高いと高血圧だと理解できますが、下が高くても高血圧になると
知らない人もいるでしょう。
そこで今回は下の血圧が高いとどうなるのかについて解説していきます。
目次
血圧を日常的に測っている人は多いと思いますが、血圧とは何かを理解している人は
そう多くはないでしょう。
ここでは血圧の定義から高血圧の基準についてみていきます。
血圧には「上の血圧」と「下の血圧」の2つがあります。
まず「上の血圧」について。
「上の血圧」は心臓が血液を送り出したとき、血管の壁が押される圧力のことも言います。
心臓が最も収縮した時の血圧が測定されることから、上の血圧のことを「収縮期血圧」と呼びます。
次に「下の血圧」について。
「下の血圧」は心臓が太い血管に血液を送り込んでいない状態で、血管の壁に圧力がかかることを
指します。
そのため下の血圧のことを「拡張期血圧」と呼びます。
また血圧は一定ではありません。日常の中で常に変動を繰り返しています。
血圧の基準値は家庭で測定するときと、病院で測定するときで異なります。
ここでは家庭で測定した場合の基準値を紹介します。
家庭で測定したときに、上の血圧が135mmHg以上で下の血圧が85mmHg以上である場合が
高血圧に該当。
しかし例外もあります。
上の血圧が135mmHg以下であったとしても、下の血圧が85mmHg以上である場合は高血圧と
判定されます。
そのため上の血圧が正常値内であったとしても、下が高ければ高血圧に該当。
血圧の数値は上も下も気を配る必要があるのです。
年齢を重ねると血管の弾力性が低下していき、その結果として血圧が上がる傾向にあります。
さらに年齢を重ねるにつれ、塩分への感受性が高まり、日ごろから塩分摂取量が多い人ほど
高血圧になりやすくなります。
では50代の血圧として正常な数値はどうなるでしょう。
じつは50代を含めた各年代別の血圧正常値はありません。
その代わりに血圧の基準範囲により血圧を判定します。
基準範囲には年代別の数値はありません。
病院で測った場合140/90mmHg以上の血圧が高血圧と診断されます。
そのため140/90mmHg以下を基準とし、超えないように気を配る必要があります。
上の血圧と違って下の血圧が高いといわれても、それがどんな状態であるか理解している人は
そう多くはないでしょう。
ここでは下の血圧が高い状態とは何かについて詳しく見ていきます。
下の血圧が高いという状態は、心臓が広がった時に心臓から出た血液が血管を押す圧力が
正常範囲より高いということを示しています。
血圧とは一言でいうと心臓から送り出される血液が、血管を押す圧力のこと。
血圧の上のことは最高血圧や収縮期血圧といい、下のことは最低血圧や拡張期血圧と呼びます。
拡張期血圧は心臓が拡張したときに送り出される血液が血管を押す圧力です。
この拡張期血圧が90mmHg以上の場合は、下の血圧が高いとされ、これだけでも高血圧の
診断を受けます。
血圧の下が高い状態は血液や血管に問題があることで高くなるといわれています。
ここでは血管に問題がある場合と、血液に問題がある場合それぞれの場合をみていきます。
下の血圧が高い場合、心臓に近い血管に問題はないものの手足などに張り巡らされた
末梢血管が硬くなっている可能性があり。
血液は心臓が拡張している場合でも緩やかに押し出されています。
末梢血管に異常がなければ血流や血圧に異常は出ません。
しかし末梢血管が硬くなっている場合は血流が悪くなり、その結果として血圧が高くなります。
つまり下の血圧が高いとき、心臓に近い太い血管に異常は見られなくても、末梢血管が硬く
なってきており血流を悪くし、血圧が高くなっているのです。
血液の粘着度、つまり血液のドロドロ度は血圧にも影響を与えます。
血液をドロドロにさせる主な原因は、コレステロールの多い食事、塩分・糖分の過剰摂取です。
今あげた食生活を続けることで血液はドロドロになっていきます。
血液がドロドロとし、粘り気が出ることで血液の流れは悪くなります。
つまり日頃の食生活が悪ければ、血液がドロドロになり血流に影響を与え、その結果として
下の血圧が高くなるのです。
血圧を正常値に保ちたいのであれば、日ごろの生活習慣を改善する必要があります。
ここでは主に気を付けておきたいことを4つみていきましょう。
まず塩分の過剰摂取を防ぐことで血圧上昇を防ぎます。
血液中の塩分濃度が高くなると、浸透圧の影響で血管内の水分が増え、心臓が押し出す血液の
量の増加を招きます。そうすることで血圧は上昇。
血圧を下げるためには、一日の塩分摂取量を6g以下にすることが推奨されていますが、
男女とも6g以上の塩分を摂取していることが分かっています。
塩分摂取量を抑えるには、麺類の汁を残すなどの対策が重要です。
減塩調味料などを使用し、塩分摂取量を減らしていくようにしましょう。
有酸素運動は血圧を下げるのに効果があります。
有酸素運動をすることで運動後約22時間にわたり血圧が普段より下がった状態になります。
有酸素運動をすることで大きく血圧を下げることはできませんが、運動を継続して行うことで
血圧を下げる効果あり。
有酸素運動を行う時間として、40分以上の運動が推奨されています。
運動習慣のない人がいきなり40分以上の運動をするのは難しいでしょう。
まずは負担にならない時間から始めていくことをおすすめします。
また有酸素運動以外にもストレッチ運動などを取り入れることでより効果が期待されます。
たばこに含まれるニコチンによって血管が収縮し、その結果血圧上昇を招きます。
またたばこは動脈硬化の原因としても上げられるため、喫煙をしてる人は禁煙することが
望ましいです。
さらにたばこだけでなく、飲酒も血圧をあげる原因の一つ。
禁酒ではなく1~2週間の飲酒制限を行うことで血圧降下がみられます。
血圧を適切に管理するには、男性で一日ビール中瓶1本以下、女性はビール中瓶1/2以下に
することが推奨されています。
飲酒するのであれば適正量を確認し、それを超えないようにしていきましょう。
睡眠不足が高血圧に与える影響は大きいです。
睡眠障害を抱えていると交感神経の働きが活性化し、血圧が上がりやすくなります。
質の良い睡眠を得るためには次の4つに気を付けましょう。
1.適度な運動
2.就寝の2~3時間前に入浴を済ませる
3.強い光を浴びない
4.寝る前に食事をしない
この4項目に気を付けることで、質の良い睡眠を得られます。
しっかりと睡眠を確保し、血圧上昇を防ぎましょう。
下の血圧が高くなる主な原因は血管が硬くなることと、血液のドロドロです。
これらを解消するためにも、塩分摂取量などを見直すことは大切です。
血圧を正常に保つためには、日常生活の改善が重要です。
特に食事と運動習慣の見直しはすぐに取り入れることができます。
日頃の生活を改善し、血圧を正常に保ち健康寿命を延ばしていきましょう。