10代で血圧を気にする人はそう多くはないでしょう。
しかし血圧は年代に関係なく、健康の指標として適切に管理することが重要です。
この記事では10代の血圧だけではなく各年代の血圧についても紹介していきます。
各年代の血圧以外にも、血圧を適切に管理するための方法も紹介していきます。
本記事を参考にし、血圧の適正値を知るだけではなく血圧を正しく管理する方法を
身に付けるようにしていきましょう。
目次
血圧の仕組みはどうなっているのだろう、と疑問に思う人もいるでしょう。
そもそも血圧とは、と思う人もいるでしょう。
ここでは血圧とはというところから血圧の値についてみていきます。
また高血圧と低血圧にも基準があるため、血圧管理の参考にしてみてください。
血圧とは心臓から押し出された血流が血管の壁を押す力のことを指しています。
血管は全身に張り巡らされているものの、通常血圧は上腕の動脈にかかる圧力を指します。
血圧には収縮期血圧と拡張期血圧の2つがあり、上の血圧と呼ばれるものが収縮期血圧、
下の血圧と呼ばれるものが拡張期血圧です。
血圧の正常値は診察室血圧と家庭血圧の2つがあります。
診察室血圧の基準値の方が高く設定されているのは、緊張などのストレスにより数値が
高くなるためと考えられています。
高血圧とは安静にしているときに繰り返し血圧測定しても、血圧の数値が高い状態が
続いている状態のことを指します。
高血圧の基準値は収縮期血圧140mmHg以上もしくは拡張期血圧が90mmHg以上の時を示します。
そのため収縮期血圧が正常値であったとしても、拡張期血圧が90mmHg以上の値である場合は、
正常値血圧とは言いません。
血圧は収縮期血圧と拡張期血圧を別々にみるのではなく、両方の値がどこに該当するかを
確認する必要があります。
また高血圧の値には該当していなくても血圧が高い状態であれば高血圧になりやすい状態で
あるといえるため注意が必要です。
高血圧は自覚症状がない一方、低血圧の場合はめまいや立ちくらみなどの自覚症状を伴います。
個の自覚症状は特に朝に出やすい傾向にあります。
低血圧は高血圧と異なり、ガイドラインなどで明確に数値が決定しているものではありません。
しかし一般的とされる低血圧の基準値は存在し、収縮期血圧が
100mmHg未満の場合を低血圧と呼んでいます。
ところが収縮期血圧100mmHg未満であったとしても、めまいなどの低血圧の症状が
みられない場合があります。
そのため医師により低血圧の基準が異なることもあるため理解しておきましょう。
血圧を測る機会は健康診断などを含めても多いと思われます。
実際に血圧を測った時、自分の数値は同年代の人と比較して高いのか低いのかは気になるところです。
ここでは各年代の血圧の標準値を紹介します。
ぜひ自身血圧と年代の標準値を比較してみましょう。
10代は体が大きく成長する時期でもあるため、血圧にも大きな変化が見られます。
10代の血圧の標準値の収縮期血圧は男女によって異なり、
男性は113mmHgで女性は107mmHg程度です。
拡張期血圧は男女関係なく60mmHg程度といわれています。
20代の標準値血圧は男女で異なります。
まずは男性から。収縮期血圧が115.3mmHgで拡張期血圧が67.7mmHgです。
次に女性の標準値血圧。収縮期血圧が105.7mmHgで拡張期血圧が63.8mmHgです。
特に20~30代の女性は低血圧に悩まされており、朝にめまいなどの症状がみられるため
自覚症状のある人は注意が必要であり、日常生活に支障が出ている場合は
病院受診をおすすめします。
30代の男女の血圧の標準値を見ていきます。
まずは男性から。収縮期血圧が119mmHgで拡張期血圧が79mmHgです。
次に女性。収縮期血圧が110mmHgで拡張期血圧が71mmHgです。
次に40代の血圧の標準値。
男性は127mmHgで拡張期血圧が83mmHg、
女性は収縮期血圧が118mmHgで拡張期血圧75mmHgです。
血管の柔軟性は年齢を重ねるごとに失われ、結果として血圧の上昇がみられると
同時に動脈硬化のリスクも高まります。
動脈硬化は脳卒中などを引き起こすため注意が必要です。
年齢が50代になると、自身の健康に気を配る人が増え、家庭で血圧を測るのを
習慣にする人も出てきます。
そのため血圧の標準値は気になるところ。
まずは50代の男性から。収縮期血圧が132mmHgで拡張期血圧が86mmHgです。
次に女性。収縮期血圧が123mmHgで拡張期血圧が78mmHgです。
60代の男女別血圧を男性から見ていきます。
男性の収縮期血圧が139mmHgで拡張期血圧が83mmHgです。
女性の収縮期血圧が135mmHgで拡張期血圧が80mmHgです。
50代も60代も血圧が高い傾向にあり、高血圧に注意が必要であると同時に
生活習慣などを見直し高血圧に気をつけましょう。
70代では約70%近い人が高血圧であるといわれています。
では標準値はどうなっているのでしょうか。
男性から見ていきます。収縮期血圧が140mmHgで拡張期血圧が80mmHgです。
女性は収縮期血圧が138mmHgで拡張期血圧が78mmHgです。
70代は加齢に伴い血管の柔軟性が低下し、収縮期血圧は高く拡張期血圧は低くなる傾向にあり、
このことを収縮期高血圧と呼んでいます。
収縮期高血圧と診断される高血圧患者は全体の60~80%を占めているため、
日々の生活に気を配りましょう。
80代の男女の血圧の標準値を見ていきます。
まずは男性から。収縮期血圧が140mmHgで拡張期血圧は81mmHgです。
次に女性。収縮期血圧が138mmHgで拡張期血圧が79mmHgです。
80代の標準値と70代の標準値を比較するとほとんど差がないことがわかります。
高血圧がもとで発症する疾患の予防をするためにも生活習慣の改善や薬物治療などを行い、
血圧を正常値に保てるように工夫していきましょう。
血圧を正常値に保つためには何を工夫すればよいのだろう、と悩む人は多いでしょう。
しかし血圧を正常値に保つためには日々の生活習慣を見直すだけでよいのです。
ここでは主に見直していきたいポイントを見ていきましょう。
血圧を高めるには様々な要因がありますが、日本人の高血圧に関しては食塩の
取り過ぎが原因といわれています。
ナトリウムの取り過ぎが結果として血圧の上昇を招きます。
そのため血圧を正常に保ちたいのであれば食塩の取り過ぎに注意しなくてはいけません。
高血圧の予防には1日の塩分摂取量を6g未満にする必要があります。
この他にもカリウムの摂取も重要です。
カリウムはナトリウムを体外に排出する働きがあるため、血圧を下げる効果が期待されます。
カリウムは野菜や果物などに豊富に含まれているため、積極的に摂取しましょう。
定期的に行う有酸素運動は、血圧を下げる効果があります。
理想的なのは毎日ややきついと感じられる有酸素運動を30分以上行うことです。
しかし一度に30分以上の時間を確保するのは難しい時もあります。
その時は10分以上の運動を1日合計40分以上行うようにしましょう。
運動習慣のない人がいきなり運動を始めるのは大きな負担となります。
そのため掃除や徒歩での買い物などから徐々に始めていきましょう。
生活習慣の見直しとして、飲酒や喫煙をしている人は禁煙や節酒を目指していきましょう。
喫煙は血管を収縮させるため血圧の上昇を招くだけではなく、血液の流れを悪くする
ことで動脈硬化を進行させます。
そのため特に血圧を気にしている人は禁煙するのがベストです。
また大量に飲酒することも血圧を上昇させます。
1日の適正飲酒量は純アルコール換算で20gです。
この量は日本酒一合に相当します。
その他にも毎日飲酒する習慣のある人は週1日以上の休肝日を設けることも大切です。
十分な睡眠と休養は血圧を正常値に保つのに重要な役割を担っています。
精神的なストレスは高血圧の原因の一つとされています。
ストレスや緊張状態が続くと交感神経が優位になり、血管が収縮するため血圧が上昇。
十分な睡眠時間が取れないことも交感神経を優位にさせるため、ストレスの緩和のためにも
睡眠や休養はしっかりとりましょう。
ストレスで寝付けないときは読書などでリラックスし自然に入眠できるようにしていきましょう。
血圧は年代別に異なり、年代が上がるにつれて高血圧の傾向がみられます。
特に40代以上からは徐々に高血圧のリスクが高まっていきます。
その一方で若い女性はめまいなどの低血圧の症状もみられるため血圧に注意が必要です。
血圧は生活習慣を見直し改善することで安定させることができます。
血圧が気になる人は生活習慣を見直し、血圧を正常値に保てるようにしていきましょう。