血圧の管理は、健康状態を見る指標としても重要です。
特に女性は更年期に入ると平均値だった血圧が高血圧に変化することも。
そこで今回は年代別の男女の血圧の平均値を見ていくとともに、
血圧を正常値に保つポイントについて解説していきます。
この記事を参考に、女性の血圧の平均を知り血圧管理に努めていきましょう。
目次
血圧には男女と年齢に関係なく正常値と呼ばれる数値があります。
ここでは血圧の正常値のほかに高血圧の基準と低血圧の基準についてみていきましょう。
そもそも血圧とは心臓から押し出された血流が血管の壁を押す力のことをいい、
主に上腕の動脈にかかる圧力のことを指しています。
血圧には種類あり「上の血圧」と呼ばれるものと「下の血圧」と呼ばれるものがあります。
「上の血圧」は最高血圧とも呼ばれますが、名前としては「収縮期血圧」と付けられており、
正常値は120mmHg未満です。
一方「下の血圧」と呼ばれるものは最低血圧であり、名前として「拡張期血圧」と付けられ、
正常値は80mmHg未満。
つまり血圧の正常値は上の血圧120mmHg未満かつ下の血圧80mmHg未満が該当します。
高血圧の基準は上の血圧が140mmHg以上もしくは、下の血圧が90mmHg以上のことを指します。
しかし、自身の血圧がこの基準以下といっても安心はできません。
正常血圧の上には正常高値血圧と呼ばれる数値があり、上の血圧が120~129mmHgかつ
下の血圧が80mmHg未満の血圧のことをいいます。
この数値に該当していると、高血圧と呼ばれることはないものの、
高血圧になりやすい数値であるといえます。
また高血圧と診断されるには継続的に図ったときに、高値が続いていることを指すため、
一回測って高血圧の数値であったとしても複数回測った時が正常値の場合は高血圧とは
診断されません。
その他にも動脈が硬くなることで高血圧になる場合もあります。
低血圧は高血圧と異なりそれほど基準は重要視されていません。
そのため低血圧の基準は臨床医により異なる場合が多いです。
しかし低血圧にもWHO世界基準はあり、上の血圧が100mmHg以下、下の血圧が60mmHg以下を
低血圧としています。
低血圧は高血圧と違い、特に治療を必要としません。
それでも低血圧にも問題はあり、血圧の低下により各臓器へ送られる血液量が減少します。
その結果として立ちくらみやめまいなどの自覚症状が現れることがあるため、
生活に支障をきたす場合は病院受診をした方がよいでしょう。
血圧の基準値は男女、年齢関係なく共通ではありますが、平均値は年齢や性別で異なります。
ここでは男女年代別の血圧の平均値を見ていきましょう。
まずは20代男性の血圧平均値から。
血圧の平均値は2つあり、血圧を下げる薬を飲んでいる人を含むか否かで分けられています。
まずは血圧を下げる薬を飲んでいない人の平均値。
上の血圧115.9mmHg、下の血圧が68.1mmHgです。
一方血圧を下げる薬を飲んでいる人を含む場合、上の血圧115.3mmHg、下の血圧67.7mmHgです。
次に女性の血圧の平均値。
上の血圧105.7mmHg、下の血圧63.8mmHg。
血圧を下げる薬を飲んでいる人を含む場合は、上の血圧105.7mmHg,下の血圧63.8mmHgです。
このことから血圧は基準値内ではあるものの、女性は低血圧気味の人が多いことがわかります。
ここでは30代男女別、血圧を下げる薬を飲んでいる人を含むか否かの血圧平均値を見ていきます。
まずは男性から。
上の血圧が117.2mmHg、下の血圧が73.8mmHg。
血圧を下げる薬を飲んでいる人を含む場合、上の血圧が117.3mmHg、下の血圧73.7mmHgです。
次に女性の血圧。
上の血圧が108.0mmHg、下の血圧66.4mmHg。
血圧を下げる薬を飲んでいる人を含む場合は、上の血圧107.9mmHg、下の血圧66.3mmHgです。
この数値から男女とも高血圧を心配する必要はないものの、
血圧を正常に保つようにする必要があります。
ここでも男女別、血圧を下げる薬を飲んでいる人を含むか否かの血圧の平均値を見ていきます。
まずは男性から。
上の血圧125.4mmHg、下の血圧80.6mmHg。
血圧を下げる薬を飲んでいる人を含む場合、上の血圧125.8mmHg、下の血圧81.3mmHgです。
次に女性。
上の血圧113.7mmHg、下の血圧70.9mmHg。
血圧を下げる薬を飲んでいる人を含む場合は上の血圧114.3mmHg、下の血圧71.2mmHgです。
このことから女性は問題ありませんが、男性は正常高値血圧に該当するため、
日々の血圧に注意したほうが良いでしょう。
この年代からは健康に気を配る人が増えてくるため、血圧の平均値が気になるところ。
まずは男性から見ていきましょう。
上の血圧129.7mmHg、下の血圧81.0mmHg。
血圧の薬を飲んでいる人を含む場合は上の血圧131.7mmHg、下の血圧82.0mmHgです。
次に女性の血圧。
上の血圧121.8mmHg、下の血圧74.5mmHg。
血圧の薬を飲んでいる人を含む場合上の血圧123.7mmHg、下の血圧75.4mmHgです。
50代になると男女ともに血圧が少し高い傾向にあるため、
生活習慣などの見直しが必要です。
ここでは60代の男女別血圧の平均値を見ていきます。
まずは男性から。
上の血圧134.1mmHg、下の血圧78.3mmHg。
血圧を下げる薬を飲んでいる人を含む場合は上の血圧135.8mmHg、下の血圧78.5mmHgです。
次に女性の血圧。
上の血圧130.6mmHg、下の血圧76.7mmHg。
血圧を下げる薬を飲んでいる人を含む場合は上の血圧131.0mmHg。下の血圧76.7mmHgです。
男女ともに上の血圧が高い傾向にあるため、日々の生活に気を付けていきましょう。
70代以上の血圧の平均値を見ていきましょう。
まずは男性から。
上の血圧133.9mmHg、下の血圧74.5mmHg。
血圧を下げる薬を飲んでいる人を含む場合は上の血圧135.8mmHg、下の血圧73.1mmHg。
次に女性。
上の血圧133.1mmHg、下の血圧73.9mmHg。
血圧を下げる薬を飲んでいる人を含む場合は上の血圧136.1mmHg、下の血圧73.0mmHgです。
上の血圧が男女とも高いため、減塩など生活習慣に気を付けていきましょう。
血圧を正常に保つためには生活習慣の見直しなどが重要です。
ここでは血圧を正常値に保つためのポイントである食習慣の改善などについてみていきましょう。
まず血圧を下げるためにできることは食生活の改善です。
特に日本人の血圧が高くなる原因として食塩の取り過ぎがあげられます。
これは食塩の中に含まれる「ナトリウム」が高血圧を招くためです。
ナトリウムを摂取しすぎると血液中の水分量が増え、血液が増加することで血圧上昇を招きます。
高血圧予防のためには1日の塩分摂取量を6g未満にすることが望ましいとされています。
漬物の取りすぎやラーメンの汁は飲み干さない等に注意し、減塩につとめていきましょう。
適度な運動は血圧を下げる効果が期待されます。
特に有酸素運動には血圧を下げる効果が認められているため、取り入れましょう。
運動の目安はややきついといわれている有酸素運動を30分以上、毎日行うのが望ましいです。
一度に30分以上の時間が確保できない場合は、10分以上の運動を1日合計40分以上
行うようにしましょう。
しかし運動習慣のない人がいきなり運動するのは難しいです。
その場合は掃除を頑張る、買い物はなるべく徒歩で行くなど家事を頑張るところから
始めていきましょう。
血圧を正常に保つために、喫煙や飲酒の習慣がある人は見直すことが必要です。
喫煙は血管を収縮させることで血圧上昇を招くだけではなく、血流を悪くし動脈硬化を進行させます。
そのため特に血圧を下げたいと思う人は禁煙することがおすすめです。
また、適度な飲酒はよいのですが大量に飲酒する人は節酒を心がけましょう。
大量の飲酒も血圧上昇につながります。
1日の適正アルコール量は純アルコールで20gです。
飲酒するのであればこの量を超えないようにしましょう。
しっかりとした睡眠や休養を取ることは血圧を正常に保つために必要です。
精神的ストレスも高血圧の原因であると考えられています。
ストレスを感じたりすることで血管が収縮し血圧が上昇します。
ストレス緩和におすすめなのが睡眠や休養をしっかりととることです。
リラックスした状態で睡眠がとれるようにしましょう。
また血圧を正常に保つには早寝早起きと規則正しい生活を送ることがおすすめなため、
生活が乱れている人は規則正しい生活を心がけましょう。
年代別の血圧を見ていくと、男女ともに年齢が上がるにつれ高血圧のリスクが
高まることがわかります。
そのため血圧を正常に保つための工夫が必要です。
男性より女性の方が血圧の平均値は低いですが安心はできません。
日々の生活習慣を見直し、血圧を正常に保てるようにしていきましょう。