小規模多機能型居宅介護とは、福祉事業所のひとつです。
福祉事業所には、たくさんの種類があり、介護が必要になった方にとって、
どんな事業所がどんなサービスを提供しているのかというのは、
施設選びにとって重要なポイントの一つです。
この記事では、そんな数ある福祉事業所の中から、小規模多機能型居宅介護について、
メリットとデメリットもふまえて解説していきます!
目次
小規模多機能型居宅介護とは、「宿泊」「訪問」「通い」のサービスを組み合わせて、
提供する福祉事業所のひとつです。
まずは、小規模多機能型居宅介護の基本知識として、対象者や内容と特徴などについて
解説していきます!
小規模多機能型居宅介護を利用できる対象者となるには、いくつかの条件があります。
小規模多機能型居宅介護で受けられるサービスと特徴は以下の通りです。
小規模多機能型居宅介護の利用料金には大きくわけて2つあります。
料金には、地域によって差がある他、要介護度によっても変動しますが、
おおよそ「10,000〜100,000円」となります。
介護保険では、「自己負担額1割〜3割」と段階があるため、その方の自己負担額によって、
自分で負担する金額は変動してきます。
また、月額定額の料金ということは、利用回数が少ない多いにかかわらず、
決まった料金がかかってくるため、利用回数がどのくらいになるかを考えて、選択することが
ポイントなってきます。
小規模多機能型居宅介護における、看護師やケアマネージャーなどの人員配置基準は以下の通りです。
この他に、代表者と管理者も必要となっています。
ここまで、小規模多機能型居宅介護のサービス内容と人員配置など、
基本的な知識について解説してきました。
基本的な知識の次は、小規模多機能型居宅介護を利用することでどういったメリットがあるのかを
見ていきましょう。
小規模多機能型居宅介護ではない、訪問介護やデイサービスは、あらかじめ決められた時間や
スケジュールに沿ってケアプランが作成されます。
しかし、小規模多機能型居宅介護では、各利用者の状況に合わせて利用できます。
夜間の介護を受けたい場合や、短時間の利用など、時間の制限なく必要な時に必要な分だけ
サービスを受けることができます。
※小規模多機能型居宅介護には、通いは18人、泊まりは9人までという定員があるため注意が必要です。
小規模多機能型居宅介護のメリット2つめは「定額制で安心して利用できる」という点です。
小規模多機能型居宅介護の基本利用料は「1ヶ月あたりの定額制」です。
回数や時間に応じて金額がどんどんと膨らんでいくわけではないため、
安心して介護サービスを利用できます。
※要支援1・2、要介護1〜5によって具体的な料金は変動があります。
※自己負担割合によっても具体的な料金に変動があります。
※加算費用、食事代、おむつ代、宿泊費などは、別で料金が必要となります。
小規模多機能型居宅介護のメリット3つめは「少人数制できめ細やかなサービスを受けられる」
という点です。
小規模多機能型居宅介護のサービスは、利用者や家族の状況に合わせて選択することができます。
通いのサービス、訪問サービス、宿泊サービスの3つのサービスをひとつの事業所で行うため、
「デイサービスに行った後、そのまま宿泊サービスを利用する」
「早朝に訪問介護を受け、そのままデイサービスに向かう」など
上手く組み合わせて利用することで、その利用者や家族の状況に合わせて細かなサービスを
受けることができます。
ここまで、小規模多機能型居宅介護のメリットについて解説をしました。
ここからは、小規模多機能型居宅介護のデメリットについて解説をしていきます。
メリットとデメリット、どちらも把握した上で、よりベストなサービスの利用方法を
検討していきましょう!
小規模多機能型居宅介護のメリットで解説した「基本利用料金は月額定額制のため
安心して利用できる」という点は、利用回数が多い場合であればメリットとして働きますが、
「利用回数が少ない方にとっては高額になってしまう」場合があります。
要介護度が低く、多くのサービスが必要ない方、基本的には家族の介護ができる場合などは、
むしろデメリットになる場合があります。
小規模多機能型居宅介護ほど多くのサービスを必要としていない場合は、
訪問介護を個別で依頼するなど検討する必要があります。
小規模多機能型居宅介護には、通いのサービスと宿泊のサービスにおいて、
利用できる人数が決まっているという特徴があります。
通いのサービスでは「おおむね18人以下」 宿泊サービスでは「おおむね9人以下」と定員が
決まっています。
そのため、利用したい小規模多機能型居宅介護の稼働状況によっては定員が埋まってしまっており
「希望通りに利用できない」というデメリットが生じる場合があります。
要介護度が高く介護サービスの利用が必要不可欠な方にとっては、「希望通りに利用できない」
というデメリットは大きく働く方もいるかもしれません。
要介護度が高く常時介護が必要な場合は、特養などの施設サービスの長期入居や、
定員数が多い施設のショートステイの利用を検討する必要があるかもしれません。
ここまでで、詳しく解説してきた小規模多機能型居宅介護ですが、実際に利用まで
至るにはどういった流れなのでしょうか?
小規模多機能型居宅介護を利用するまでの流れは以下の通りです。
この記事では、数多くある福祉事業所の中から「小規模多機能型居宅介護」を
ピックアップし紹介をしました。
小規模多機能型居宅介護とは?という基本的な知識のほか、対象者や利用料金、
小規模多機能型居宅介護のメリットとデメリットなどについて詳しく解説をしていますので、
介護サービスの利用を考えている方や、地域福祉に興味がある方の一助になれば幸いです!