統合失調症の方が入れる施設は?入居した時のメリットや注意点も紹介!

2024.07.11

統合失調症は100人に1人の割合で発症するといわれています。
統合失調症に家族がかかった場合、その世話をするのか難しいと感じる人も少なくありません。
そのため、施設を利用したいと考える人もいるでしょう。

施設を利用したいと思った時、本当に統合失調症でも受け入れてくれる施設があるのか
心配になります。しかし安心してください。
統合失調症でも入居できる施設はあります。

ここでは統合失調症でも入居できる施設について紹介していきます。
この記事を参考に家族を預けることができる施設を検討していきましょう。

統合失調症とは

精神疾患の一つである統合失調症。
主な症状に陽性症状・陰性症状・認知機能障害があげられます。
それぞれの症状について簡単にまとめました。

  • 陽性症状から。
    ・幻覚や幻聴
    ・被害妄想などの妄想
    ・興奮状態 などがみられます。
  • 陰性症状。
    ・意欲低下
    ・感情鈍麻 など。
  • 認知機能障害。
    ・記憶力の低下
    ・集中力、注意力の低下 がみられます。

    このように様々な症状がみられるため、家族の世話をする際は、症状に対しての
    理解を深めておいた方がよいでしょう。

精神障害者グループホームは統合失調症の方を受け入れ可能

統合失調症は精神疾患の一つです。
そのため精神障害者グループホームでは統合失調症の人の受け入れを行っています。
しかし入所するには精神障害者保健福祉手帳の交付を受けていることが条件にあげられます。

ここでは精神障害者グループホームの入居から受けられる支援などについてみていきましょう。

 入居するには「精神障害者保健福祉手帳」が必要

精神障害者グループホームへ入居するためには、精神障害者保健福祉手帳の取得が必須です。
精神障害者保健福祉手帳には1~3級までの3つの等級があります。

  • 1級:精神障害かつ日常生活を送ることが不能な程度
  • 2級:精神障害かつ、日常生活に著しい制限を受ける。もしくは制限を加えることが必要
  • 3級:精神障害かつ、日常生活もしくは社会生活の制限を受ける。
    または制限を加えることが必要
    手帳の交付には精神障害による初診日から6カ月以上たっていることで、
    手帳交付を受けられます。
    申請にはいくつかの書類を必要とするため、各自治体の窓口で相談するようにしましょう。

 グループホームで受けられる支援

精神障害者グループホームは、精神障害者の自立支援を目的に運営されている施設です。
そのため統合失調症に悩む各世代の人も入居できるのが特徴です。

主な支援内容として以下の3つがあげられます。
・日常生活、家事など生活能力に関する支援
・通院や服薬管理、金銭管理に対する支援
・就労移行支援

これらが受けられますが、入居にあたりある程度の生活能力を有していること、
他者との共同生活が可能な精神障害者が利用可能となっています。

 グループホームの費用

精神障害者グループホームを利用するためには次に挙げる5つの費用が必要です。
・家賃
・食費
・水道光熱費
・障害福祉サービス料
・日常生活費 これらがあげられます。

この項目からわかるようにグループホームといえど、家賃がかかることは覚えておきましょう。
また障害福祉サービス料を必要としており、原則として利用料の1割を利用者
が負担することになります。
しかし安心してください。障害福祉サービス料には上限が設けられています。

非課税世帯は負担金0円など収入により異なるため、障害福祉サービス料がかかるか
把握することが可能です。

統合失調症の方が施設に入居するメリット

統合失調症で施設に入居することで、心配事もあると思いますが入居することで
得られるメリットもあります。
主なメリットは2つあるため、それぞれについて解説していきます。

  1. 症状の改善が期待できることです。
    精神障害を持つ人が入居するため、配置されているスタッフは症状に精通していることが
    多いです。
    そのため理解のあるスタッフのもとで生活できるため、安心して生活ができるだけでなく、
    イベントごとの開催をしている施設もあります。
    イベントに参加し、生活に彩りを与えることができることから症状の改善が見込まれるのです。
  2. 家族の負担が軽減されること。
    統合失調症の家族の介護を行うことで、介護をしてる家族が体調を崩してしまうことが
    あります。
    しかし、施設に入居することで家族の負担が減るほか、介護に関する相談が
    受けられるなどのメリットがあります。

    このように施設に入居することで得られるメリットは大きいです。

統合失調症の方が入れる施設の探し方

統合失調症の人が入れる施設を探すには、大きく分けて2つの方法があります。
ここでは検索サイトを利用して探す方法などについて紹介していきます。

 検索サイトを使用する

統合失調症の人を受け入れている施設を探すには、検索サイトを利用して探す方法があげられます。
検索サイトにアクセスし、「統合失調症受入可」などをキーワードとし、探すという方法が
取られることが多いです。

具体的な方法として、現在住んでいる自治体を選択し、「看護・医療体制」から
「統合失調症」の欄にチェックマークを付けることで検索ができます。

そうすることで住んでいる自治体で受け入れてる施設を見つけることができます。
恐らくいくつかの施設が該当すると考えられるため、入居者にあった施設を選択するように
しましょう。

 地域包括センターに相談する

自分で検索する方法以外にも、地域包括支援センターに相談して施設を探す方法もあります。
地域包括支援センターでは、介護・医療・福祉・保険などの側面から地域の人の相談を受ける
窓口として機能しています。

そこでグループホームの相談をすることができるのです。
その他として、介護や医療についての相談も受け付けています。
そのため施設以外の相談ごとの窓口としての利用ができます。

統合失調症の方が施設に入る時の注意点

統合失調症の人が施設はいるときには、確認しておきたいことが2点あります。
ここでは受け入れ実績など、確認しておきたいことを紹介しています。
入居を検討しているときは、この注意点をしっかりと把握しておきましょう。

 統合失調症の方の受け入れ実績があるかどうか

まず確認しておきたいのは、入居希望している施設が統合失調症の人の受け入れ実績が
あるかについてです。
そのため、希望したい施設がある時は、まずは入居実績があるかを確認しましょう。
実績がある施設を選んだ方が、入居する際の安心感があります。

その理由として、統合失調症の人の受け入れをお行っている施設には、経験に基づいた支援体制が
確立されています。
経験豊富なスタッフからの支援を望むのであれば、受け入れ態勢の整っている施設がおすすめです。

 提携する医療機関があるかどうか

グループホーム入居前に確認しておきたい事項として、提携している医療機関があるかの
確認が必要です。

一般的なこととして、統合失調症の人は薬物による治療を受けながら生活を行うため、
グループホームに入居した後でも通院が必要となる場合が多いです。

現在利用している医療機関をそのまま利用することも可能ですが、別の場所の医療機関の
受診をしなくてはいけないこともでてきます。

そのため、グループホーム側が提携している医療機関があるのであれば、転院も容易に行えます。
だからこそ、利用できる医療機関を確認し、利用するか現状のままにするかの選択ができるため、
提携医療先は確認しておいた方がよいでしょう。

グループホーム以外で統合失調症の方が入れる施設は?

統合失調症の人でも入れる施設の存在します。
グループホームのみかと思う人もいるでしょうが、他の施設にも入居は可能です。
ここではグループホーム以外で入居で知る施設を3つ紹介します。

 住宅型有料老人ホーム

住宅型有料老人ホームは、介護ケアをそれほど必要としていない自立している人や
比較的要介護度の低い人が利用することができる共同生活用の施設となっています。

入居条件は60~65歳以上の自立から施設によっては要介護度5までの人。

サービスとして介護サービスや日常生活の支援、看取り・安否確認などがあります。
施設によっては統合失調症の人も受け入れが可能です。
入居一時金も0円からとなっているため、日常生活上の全面的な生活介助を必要としない人であれば、
入居を検討してもよいでしょう。

 介護付き有料老人ホーム

介護付き有料老人ホームは、24時間介護スタッフが常駐しているため、食事や入浴、
排せつなどの生活援助や医療ケアを提供している施設となっています。

入居条件は自立から要介護1~5までの人です。
提供しているサービスは生活援助、医療ケア、身体介護、機能訓練。

入居一時金の中央値は、355.5万円と高めです。
介護付き有料老人ホームの中には、統合失調症の人の入れる施設が少なくなく、ほかの利用者に
迷惑をかけなければ、施設側と相談で入居が可能なことも。
そのため相談することにはなりますが、迷惑をかけることがなければ施設への入居も可能です。

 サービス付き高齢者向け住宅

サービス付き高齢者向け住宅は、正確には施設ではありません。
しかしケアの専門職による安否確認や生活サービスを受けることができる高齢者専用の
バリアフリー賃貸住宅となっています。

入居条件は施設により異なりますが、自立から軽度の介護を要する人を対象としています。
入居一時金の中央値は12.5万円です。
サービス付き高齢者向け住宅は施設により異なりますが、24時間体制で介護サービスを
提供している場所もあります。
介護サービスを提供している「介護型」の施設であれば、統合失調症の人の受け入れも行っている
所もあります。

そのため統合失調症の人は、サービス付き高齢者向け住宅への入居も検討してみましょう。

まとめ

統合失調症を発症し、施設に入る場合精神障害者保健福祉手帳を交付されているのであれば、
精神障害者グループホームへ入居するのがおすすめです。

しかし施設への入居によるメリットと注意点もあるため、自分らしく生活できる場所を選択する
必要があります。
他にも住宅型有料老人ホームなどの選択肢もあるため、自分に合った施設への入居を検討し、
よりよい環境で過ごしていきましょう。

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