「小規模多機能型居宅介護という介護サービスがあるらしいけど、どんなサービスなの?費用は?」
と小規模多機能型居宅介護について興味があるけれども何もわからないという方いらっしゃいませんか?
小規模多機能型居宅介護とは、1つの事業所が通い・訪問・宿泊の3つのサービスを提供し、
月額定額制で利用できる介護保険サービスのことをいいます。
本記事では、そんな介護サービスの特徴などについて詳しく解説します。
目次
「訪問」「通い」「泊まり」をひとつの事業所で包括的に、定額で利用できる「小規模多機能型
居宅介護」。
住み慣れた地域で高齢者の在宅生活を支えるサービスについて紹介しますので、
利用を検討している方は是非とも参考にしてみてください。
小規模多機能型居宅介護とは、介護保険サービスのひとつで在宅介護をしている方向けの
地域密着サービスとなります。
小規模多機能型居宅介護の対象者は、要介護1~5の認定を受けた方で、事業者と同じ市町村に
住んでいる人です。
要介護認定を受けているのはおおむね65歳以上の高齢者ですが、特定疾病に認定された
40歳~64歳の人も利用対象者です。
要支援1または要支援2の方は、「介護予防小規模多機能型居宅介護」のサービスが利用できます。
小規模多機能型居宅介護は、今後さらに増加が見込まれる要介護者や認知症高齢者が、
介護度が重くなってもできる限り住み慣れた地域で生活を送れることを目指しています。
2006年4月の介護保険制度改正で新設された「地域密着型サービス」のひとつです。
そんなサービスの利点についてご紹介します。
小規模多機能型居宅介護では、24時間365日体制で同一事業所内のスタッフが「訪問」「通い」
「泊まり」のサービスを提供します。
通い・訪問・宿泊の3つのサービスを定員数の決まりさえ守れば、24時間365日何回でも
利用することができます。
在宅介護とはいえ体調が不安定な高齢者だからこそ、時間や回数を気にすることなく利用できるのは
とても安心です。
一般的な訪問介護やデイサービスでは、あらかじめ決められた時間やスケジュールに沿って
ケアプランが作成されます。
一方、小規模多機能型居宅介護では、それぞれの人の状況に合わせて利用が可能です。
小規模多機能型居宅介護の利用料は、1ヶ月当たりの定額制です。
回数や時間に応じて金額が嵩むわけではないため、安心して介護サービスを受けられます。
介護保険サービスは、介護度別に毎月利用できる介護保険支給限度基準額が決まっています。
複数サービスをそれぞれ契約し利用する場合それぞれで費用がかかりますので、利用すればするほど
費用は高くなり介護保険支給限度基準額を超えてしまう可能性があります。
しかし小規模多機能型居宅介護は介護保険支給限度基準額内の月額費用のため、
何回利用してもはみ出す心配はありません。
小規模多機能型居宅介護のサービスは、利用者や家族の状況に合わせて選択されます。
通い、訪問、宿泊、3つのサービスをひとつの事業者が行うため、「デイサービスに行った後、
そのまま宿泊させてもらう」「早朝に訪問介護を受けて、そのままデイサービスに行く」といった
使い方も可能です。
複数サービスをそれぞれで利用しようとする場合契約は3回必要となりますが、
小規模多機能型居宅介護は1回の契約で通い・訪問・宿泊の3つのサービスを利用する
ことができます。
そのため、契約の手間を減らすことができます。
小規模多機能型居宅介護において提供される各サービスは利用定員数が決まっており、
全て少人数です。
また1つの事業所が3つのサービスを提供するため、顔なじみのスタッフからサービスを
受けることができます。
新しい環境に馴染むことが苦手な方や、環境の変化に敏感な方などにとっては、顔なじみの
スタッフからサービスを受けることができるので安心です。
また、通いサービス利用からそのまま宿泊サービスを利用できたり、緊急時の訪問サービスを
利用できたりなど、体調にあわせて柔軟にサービスを利用することができます。
この様に、小規模多機能型居宅介護というのは様々な利点があるため、向いている人にとっては
非常に便利です。
しかし、小規模多機能型居宅介護には、デメリットもあります。
こちらについても利用を検討している方は是非覚えておきましょう。
それぞれでサービスを利用する場合は必要なサービスを自由に契約することができますが、
小規模多機能型居宅介護は併用できるサービスに限りがあります。
そのため、今まで利用していたサービスを利用できなくなる可能性があります。
併用不可のサービスは基本的に小規模多機能型居宅介護でカバーできる内容ですが、
契約をし直す手間が発生します。
例えば、訪問介護、デイサービス、ショートステイといったサービスをすでに利用している場合、
解約しなければなりません。
小規模多機能型居宅介護にサービスを集約する必要があるからです。
小規模多機能型居宅介護の費用は月額定額制となっておりますので、月によって利用回数の
増減があったとしても基本料金は同額かかります。
月額定額制という点は、小規模多機能型居宅介護のメリットです。
しかし、利用頻度があまり高くない人の場合は、かえって高くつくこともあるでしょう。
利用していなくても月額費用は発生しますし、サービスの利用回数が少ない場合、
デイサービスやショートステイなどそれぞれで契約したときより費用が高くなる可能性があります。
小規模多機能型居宅介護のサービスを利用する場合、事業所に所属のケアマネジャーに
担当してもらう必要があります。
小多機は、通所、訪問、宿泊のサービスを一元的に提供することが特長です。
このため、サービスの提供を一貫して管理するために、小多機に所属するケアマネージャーが
必要となります。
外部のケアマネージャーが関与する場合、連携や情報共有が複雑化し、サービスの質が
低下する可能性があります。
また外部のケアマネージャーでは、小多機の詳細な運営方法や利用可能な資源を
十分に把握していない場合があるため、適切なケアプランを作成することが難しくなるかも
しれません。
繰り返しになりますが、小規模多機能型居宅介護は利用回数の制限はありませんが、
各サービスの利用定員数が決まっています。
小規模が特徴で各定員数は少ないため、柔軟にサービスを利用できない可能性もあります。
また、1つの事業所が3つのサービスを提供しているため、希望や不満があった時に部分的に
事業所を変更したいとなっても変更することができません。
前述した通り併用サービスにも限りがありますので、変更したいとなったときは、
部分的ではなく小規模
この様に、小規模多機能型居宅介護にはメリットとデメリットがあります。
そのため、自分に向いているサービスであるかどうかを事前にチェックすることが大切に
なっています。
サービスを利用した方が良いかどうかを確認してみましょう。
小規模多機能型居宅介護は、一つの事業所で複数のサービスを提供するため、
利用者の状態や家族の都合に応じて柔軟に対応できます。
例えば、急な用事で一時的に介護ができない場合でも、事業所に連絡すれば泊まりサービスを
利用できるため、家族は安心して外出できます。
一つの事業所で全てのサービスを受けられるため、利用者の情報が一元管理されます。
これにより、利用者の状態変化に迅速に対応できるだけでなく、介護スタッフとの
信頼関係も築きやすくなります。
小規模多機能型居宅介護は、同じ場所・同じスタッフで通所・訪問・宿泊サービスを提供します。
そのため、新しい環境に馴染みにくい人でも安心して3つのサービスを利用できます。
利用者はその日の状況や体調に応じて、これらのサービスを自由に組み合わせることができるため、
自宅での生活を続けながら、必要な支援を受けることができます。
また、利用者は慣れ親しんだスタッフから支援を受けることで安心感が得られ、
家族も安心して介護を任せることができます。
小規模多機能型居宅介護施設では、少人数のスタッフが一貫してサービスを提供します。
このため、利用者とスタッフの間で強い信頼関係が築かれやすくなります。
顔なじみのスタッフがいることで、利用者は安心感や信頼感を持つことができます。
また、利用者一人ひとりの状態や希望に基づいた個別のケアプランが作成されます。
慣れ親しんだスタッフが利用者の生活全般を理解しているため、より適切で個別化されたケアが
提供されやすくなります。
小規模多機能型居宅介護は、利用者が回数や時間にとらわれずに利用できる点が大きな特徴
となっています。
小規模多機能型居宅介護は1カ月単位の定額制です。通所・訪問・宿泊サービスを組み合わせて
利用したい人や、短時間で何度もサービスを利用したい人などに向いています。
定額制のため、毎月の費用が一定しており、利用者やその家族にとって予算管理が容易です。
介護サービスの利用回数や時間に関係なく、月々の支払いが同じであるため、
突発的な費用増加の心配がありません。
本記事では、小規模多機能型居宅介護のメリットやデメリット、どんな人に向いているのかなどを
詳しく解説しました。
小規模多機能型居宅介護は、利用者にとってコストの予測が容易で、必要に応じて柔軟に
サービスを利用できる点が大きな利点となっています。
ただ、デメリットがあるのも事実ですので、是非ともサービス内容が自分の家庭に合っているか
どうかをチェックしてみてください。