地域包括センターで働く看護師の役割や業務内容を徹底解説!

2024.10.01

地域包括センターは、地域の高齢者が安心して生活を継続していくための
相談や支援を行う施設です。
その中でも看護師は医療知識を活かした、非常に重要な役割をになっています。

この記事では、地域包括センターにおける看護師の業務内容ややりがいや、どういった人が
向いているかなどについて、詳しく説明していきたいと思います。

地域包括センターとは

地域包括センターは、住み慣れた地域での生活の継続をサポートしてくれる施設です。
そういった、高齢者の様々な相談を受け、支援する機能もある「八百万の相談所」とも
言える施設なのです。
ここからは、さらに詳しく包括支援センターについて説明していきたいと思います。

 地域包括センターの利用対象者

地域包括センターの利用対象者となるのは、一般的には地域に居住する65歳以上の高齢者と
その家族です。
利用内容としては、下記のものが代表されます。

  • 介護が必要とする人の相談
  • 介護予防に興味がある人
  • 健康に関する相談をしたい人
  • 生活上の問題を抱えている人
    記載されたもの以外にも、介護職や民生委員など、高齢者支援に携わる人たちにも、
    相談や情報共有などのために利用することもできます。
    このように、地域包括センターでは、様々な相談に対して対応してくれる、
    地域社会の身近な支援拠点なのです。

 地域包括センターの役割

地域包括センターは、地域に住む高齢者が安心して生活できるように、様々な役割を
果たしています。
その役割の主な内容は次の通りです。

  • 高齢者の要介護状態を予防する支援
  • 高齢者やその家族からの相談の対応
  • 介護サービスの利用手続きを調整
  • 権利を守るためのサポートや虐待を防止する活動
    これら以外にも、時には、専門職がチームを組んで、地域に住む高齢者の様々なニーズに
    対して、介護だけでなく医療面なども含めて総合的にサポートします。

 地域包括センターの特徴

地域包括センターには、保健師や、社会福祉士、主任ケアマネジャーなどの専門職が
配置されています。
その専門職それぞれが専門性を発揮し、医療や介護、福祉などの分野などの幅広い相談に
対応しています。

地域の現状を把握して、住民の声を取り入れたサポートを行うことが特徴です。
高齢者やその家族、地域住民からの相談を受け、専門性を活かしながら地域で高齢者が
安心して過ごせるように、地域全体の福祉の向上を目指して活動しています。

地域包括センターでの具体的な仕事内容は?

これまで地域包括センターの地域での役割や特徴について、説明してきました。
それでは、ここからは仕事内容について、主な業務である相談支援業務、
包括的・継続的マネジメント支援、介護予防マネジメント、権利擁護の4つについて
詳しく説明していきたいと思います。

 相談支援業務

相談支援業務は高齢者やその家族からの様々な相談に対して、専門知識を有する
地域包括センターの職員が、窓口となって親身になって対応しています。

介護に関する手続きやサービスの相談だけでなく、健康や医療、生活に関する悩み、
虐待から消費者被害に至るまで、幅広い内容に対応してくれます。
相談の内容に応じて、適切な情報提供やアドバイスの他にも、関連機関との連携も行い、
高齢者の地域での生活をサポートしているのです。

 包括的・継続的マネジメント支援

包括的・継続的マネジメント支援とは、高齢者の状態やその変化にも対応できるように、
地域包括センターの職員が行う活動のことです。
具体的には次のようなものがあります。

  • ケアマネージャーの相談対応
  • 関係機関の連携体制の整備

研修機会を提供することによるケアマネージャーの専門性を高めることによる
質の高いマネジメントの実現これらにより、高齢者が住み慣れた地域で、
切れ目のない継続的な支援を受けることができるのです。

 介護予防マネジメント

介護予防マネジメントとは、高齢者ができるだけ自立した生活を送れるように、
その人の生活のスタイルや希望を尊重しながら、適切な介護予防サービスを提供すること
をいいます。

地域包括センターでは、本人や家族の希望、その意向や心身の状態、生活環境などを詳細に評価し、
必要なサービスを適切に提案・調整します。
また、定期的なモニタリングやケアプランの見直しを通じて、状況の変化に対応した
継続的な支援を提供し、要介護状態を予防・改善することが目的です。

 権利擁護

権利擁護とは、高齢者が自身の権利を、適切に行使できるように支援する活動のことです。
地域包括センターでは、高齢者虐待の早期発見・防止、成年後見制度の利用支援、
消費者被害の防止など、高齢者の権利を守るための様々な取り組みを行っています。
高齢者自身が安心して生活を送れるように、必要な情報提供や相談対応も行っています。
高齢者の威厳を守り、住み慣れた場所で安心して暮らせる地域社会の実現を目指しているのです。

地域包括センターにおける看護師の業務内容

地域包括センターの看護師は、高齢者の健康管理において専門知識を活かした支援を行います。
具体的には、個人や家族とのコミュニケーションを通じて、健康上の悩みを聞いて、適切な
アドバイスや医療処置を提供します。

また、介護予防のケアプラン作成や介護者への支援、地域住民向けの健康教室など、
その業務内容は多岐に渡ります。
看護師としての医療知識とスキルを活かしつつ、高齢者の安心できる生活のために、
他の専門家と協力して支援を行います。

地域包括センターに勤務が向いている看護師は?

地域包括センターの役割、そして地域包括センターにいる看護師の仕事内容を説明してきました。
では、どういった看護師が地域包括センターで働くのに向いているのか、これより
2つのポイントに分けて説明していきたいと思います。

 コミュニケーションスキルが高い人

地域包括センターは、地域のたくさんの方からの相談を受けるだけでなく、
他の専門職と連携していく必要があります。
そのため信頼関係を築くため、より良い連携体制を築くためにも高いコミュニケーションスキルを
求められるのです。
円滑なコミュニケーションを築いていくことで、高齢者やその家族はより安心して相談できる
ようになり、より質の高い支援が提供できます。
そのため、コミュニケーションスキルが高い人は地域包括センター勤務に向いています。

 介護の分野に興味関心がある人

地域包括センターの看護師の役割は、ただ単に医療面だけでなく、介護の分野にも深く
関わりが必要です。
そのため、介護の分野に興味や関心があり、高齢者の生活をサポートしたいという気持ちのある
看護師の人には向いています。

高齢者の身体的なサポートだけでなく心や住環境など、幅広い視点から高齢者の生活の質を
上げようとする姿勢が重要となります。
さらに、ケアマネージャーと協力して、利用者にとって最適なケアプランを作成していくには、
介護保険制度や介護サービスについても知識が必要です。

まとめ

地域包括センターに勤務する看護師は、高齢者の健康相談などを通して、心と体の健康を
サポートを行っています。
具体的には、高齢者の健康状態をチェックし、生活習慣の見直しや改善に向けたアドバイスや、
必要に応じて医療や介護サービスを紹介も行います。

様々な職種や事業所と連携しながら、ケアマネージャーや医師などと協力し、
高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らせるようなサポートを提供している重要な役割を
担っているのです。

お役立ちコラム一覧へ戻る