40代で統合失調症の方が入れる施設は?入居条件や注意点も併せて解説

2024.10.17

家族に統合失調症を患った方が居ると、お世話をしたくても、家族だけではどうしたら良いのか
分からない場合もあります。
そんな時には、施設を利用して家族や当事者本人の負担や不安を軽減できます。

40代で統合失調症の方を受け入れてくれる施設には、どんな施設があるのでしょうか。
その入居条件や注意点などについて解説していきましょう。

統合失調症とは

統合失調症とは、自分の考えや気持ちがまとまらない状態が続く精神疾患のひとつです。
統合失調症の原因は現在でも解明されてはいませんが、脳内で神経伝達物質のバランスが
くずれることが原因ではないかといわれています。

思春期から40歳くらいまでに発病しやすい病気で、主な症状には陽性症状・陰性症状
・認知機能障害があげられます。
薬や精神科リハビリテーションなどの治療によって回復することが可能です。

統合失調症の方が入れる施設

統合失調症の方の受け入れは施設によって違うため、40代の方を受け入れている下記の施設に
ついて解説しましょう。

・精神障害者グループホーム
・介護付き有料老人ホーム
・サービス付き高齢者向け住宅
・住宅型有料老人ホーム

 精神障害者グループホーム

精神障害者向けのグループホームは、精神に障害のある方が必要な支援を受けながら自立した生活を
送れるように共同生活をする施設です。
共同生活を送る中で、社会性を身につけることができます。
統合失調症の方も対象となっており、年齢を問わず利用できます。
統合失調症の方を多く受け入れているグループホームは、経験に基づいたサポート体制が整って
います。
経験が豊富なスタッフから適切なケアを受けられ、安心して生活ができるでしょう。

 介護付き有料老人ホーム

介護スタッフが24時間常駐し、食事や入浴、排せつなどの介助や掃除・洗濯などの生活支援が
受けられる民間の介護施設です。
看護師の配置が義務付けられている施設のため、医療ケアにも対応しています。

原則として65歳以上で、要介護1以上の方が入居可能ですが、要支援・要介護認定を受けていれば、
40歳以上の方も利用できます。
統合失調症の方の受け入れは施設によって違うため、施設へ問い合わせて確認しましょう。

 サービス付き高齢者向け住宅

サービス付き高齢者向け住宅は、安否の確認と生活支援サービスを受けられるバリアフリー対応の
賃貸住宅で、「一般型」と「介護型」の2種類があります。
一般型では、基本的に一人で生活するため、自立〜要介護1程度の方が、入居対象です。
一方、介護型は、自立〜要介護5の方まで幅広く入居が可能です。

看護師と介護スタッフが常駐し、24時間体制で介護サービスを受けられます。
提供する医療ケアの範囲は施設によって異なります。

 住宅型有料老人ホーム

住宅型有料老人ホームは、ほぼ自立した方が入居できる民間の老人ホームです。
原則としては、食事などの生活サービスだけを提供する施設のため、入居の時点で介護が必要な方の
入居は難しいようです。
60歳以上で、入居時に自立している方が対象になりますが、施設によっては要介護3程度の方までは
入居ができる場合があります。
統合失調症を理由に入居を断られることはありませんが、症状によっては相談が必要となる場合も
あります。

40代の統合失調症の方が入れる施設は?

障害者グループホームは、知的障害者、身体障害者、精神障害者、難病患者の全ての方が
利用できる介護・福祉の施設です。
40代の障害者の方が利用したい施設を考える時には、障害者グループホームを考えると良いでしょう。

 若い世代から高齢者まで利用可能な精神障害者グループホーム

精神障害者向けのグループホームは、統合失調症の方が入居できる施設のひとつです。
このグループホームは、精神に障害のある方が必要な支援を受けながら共同生活を送る施設で、
地域の中で自立した生活を送れるようにサポートします。
統合失調症の方も対象となっており、年齢に関わらず利用できます。

グループホームでは、食事の調理や掃除などの支援や、通院、服薬管理、金銭管理などのサポート、
就労移行に関わる支援があります。

 入居には精神障害者福祉保健手帳が必要

精神障害者グループホームへの入居には「精神障害者福祉保健手帳」が必要です。
「精神障害者福祉保健手帳」の取得条件として、精神障害による初診日から6ヶ月以上経過している
ことがあげられます。
障害者手帳や区分認定、障害福祉サービス受給者証が必要になるため、障害者グループホームを
利用する場合には、事前に役所で障害者手帳を取得しましょう。
以前は障害者ではなかった場合には、早めに障害者手帳を取得する必要があります。

統合失調症の方が施設に入る時の注意点

統合失調症の方が施設に入る際には、次のような注意点を確認しておく必要があります。
下記の2点について解説しましょう。

・提携する医療機関があるのか
・統合失調症の方の受け入れ実績があるのか

 提携する医療機関の有無を確認

入居前に、グループホームが提携している医療機関があるのかを確認しましょう。
一般的に、統合失調症の方は、薬物療法による治療を受けながらの生活となるため、
グループホームに入居した後も定期的な通院が必要になります。
入居後も現在通院している病院に通院できれば問題はありませんが、別の地域のグループホームに
入居する場合には、通院先の変更が必要です。

グループホームが提携している医療機関があれば、別の通院先を探す手間はなくなります。

 統合失調症の方の受け入れ実績を確認

統合失調症の方の受け入れ実績があるかどうかを確認しましょう。
入居予定のグループホームで、統合失調症の方がどれくらい受け入れられているかの実績にも
注意が必要です。
統合失調症の方を多く受け入れているグループホームは、経験に基づいた支援体制が整っており、
調理や掃除などの支援、通院や服薬管理、金銭管理などのサポートが受けられます。
経験が豊富なスタッフから適切なケアを受けられ、安心した生活ができるでしょう。

まとめ

40代の統合失調症の方であったとしても受け入れ可能な施設はあります。
グループホームなど施設を利用することで、当事者は支援を受けながら自立した生活を
過ごせますし、家族の負担を大きく軽減する事が可能です。

統合失調症を抱えている方は必要な支援が受けられますので、施設の利用を前向きに
検討してみてはいかがでしょうか。

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