「介護職員初任者研修(初任者研修)」は働きながらでも取得可能な資格です。
初任者研修では、介護職として働くうえで基本となる知識や技術などを、網羅的に習得できます。
介護施設で将来働きたい方・現在働いている方だけでなく、家族の介護をする方にも、おすすめの
資格です。
この記事では、初任者研修の取得にかかる期間や、働きながら取得できる理由、
夜間・土日コースの開講状況、スクール選びのポイントを解説します。
これから取得を目指す方や、仕事と勉強を両立できるか不安な方に、読んでいただきたい内容です。
目次
介護職員初任者研修を取得するのに、どのくらいの期間が必要なのでしょうか。
初任者研修では、スクールの「通信併用コース(通学+通信)」を受講することが現在の主流です。
週に3~4日スクールに通える場合は1ヶ月程度、週に1日だけ通える場合は3~4ヶ月程度が目安です。
以下、詳しく解説します。
最短で取得したい人は、「短期コース」などの名称で開講されているコースを選びましょう。
短期コースでは、スクーリングは最小限に抑えられています。
それでも、15回ほど通って1回につき6時間ほど講義を受ける必要があります。
それを週3~4回受講することで、1~1.5ヶ月程度での初任者研修の資格取得を目指します。
そのため、現在働いている方には、短期コースの受講は難しいです。
休職中などで、平日でも日中の時間に余裕がある方におすすめです。
働きながら最短で初任者研修を取得したい人には、「土日コース」がおすすめです。
休日に授業を受けられるので、働きながらでも無理なく資格取得を目指すことができます。
スクールによって、「土曜日の週1コース」、「日曜日の週1コース」、「土日の週2コース」などが
あります。短期コースよりも取得までに時間はかかりますが、仕事と勉強をバランスよく
進めることができます。
ただし、土日の週2コースは、休日を丸ごと授業に充てることになるので、あまりおすすめしません。
土日コースで初任者研修を取得するまでの期間は、土日の週2コースで3ヶ月程度、
土日どちらの週1コースで4ヶ月程度が目安です。
前述の通り、介護職員初任者研修は働きながら取得することができ、実際に仕事をしながら
取得した人はたくさんいます。
このセクションでは、働きながらでも取得できる理由を詳しく解説します。
初任者研修の取得に必要な、講義と実技演習の受講時間は「130時間」です。
働きながらの場合は、週1回のコースで取得までに3~4ヶ月程度かかります。
上位資格である「介護福祉士実務者研修(実務者研修)」の受講時間は450時間で、取得には
6ヶ月程度かかるとされています。
初任者研修は、介護系の資格の中では比較的短期間で取れる資格です。
すなわち、働きながら最初に取得する介護資格として、初任者研修は適しているといえます。
初任者研修は、全カリキュラム修了後に、1時間程度の筆記式の修了試験が行われます。
試験問題はスクールごとに異なり、合格基準はおおよそ100点中70点とされています。
この試験は、受講者が講義の内容を正しく理解しているかを確認するためのもので、難易度は
高くありません。全10科目の中から出題されますが、すべての講義を真面目に受けていれば、
ほぼ100%の確率で合格できます。
万が一、不合格だった場合でも、再試験を受けられるスクールが多いので安心してください。
前述の通り、初任者研修では、スクールの「通信併用コース(通学+通信)」を受講することが
現在の主流です。
カリキュラム130時間のうち、約3分の1にあたる最大40.5時間を通信に充てることができます。
そのため、仕事が忙しい人でも自分のペースで自宅学習を進めることができるのです。
しかし、実技演習も必須なので、15日程度の通学も必要です。
そのため、通信併用コースで受講する場合でも、スクールを選ぶ際には「通学のしやすさ」を
考慮に入れておきましょう。
ちなみに、通信併用コースは通学のみのコースに比べて、受講料が比較的安いというメリットも
あります。
初任者研修は、介護の知識・スキル・考え方を基礎から体系的に学べるため、初めての
介護資格として受講を検討する人が多いです。
そのため、実務者研修や介護福祉士といった他の介護系の資格と比べても、多くのスクールで
コースやカリキュラムが用意されています。
仕事のためまとまった時間がとれるのは夜間や休日のみといった人や、家事・育児で日中忙しい人
などのためのコースも設定されています。
自分の生活スタイルに合わせた選択が可能です。
介護職員初任者研修について、スクールの夜間・土日コースの開講状況はどうなっている
のでしょうか。
働きながら初任者研修の取得を目指す場合には、スクールがどのようなコースを開講しているかを
確認しておくことが必要です。
平日の夜間コースを利用すれば、仕事終わりの時間を有効に使って初任者研修の資格を取ることが
できます。
しかし、2024年12月現在、平日の夜間コースを開講しているスクールは、全国的に見ても
非常に少ないです。開講していたとしても、地域限定や期間限定となっていることが多いです。
土日も忙しくて時間が取れないなどの理由で夜間コースを希望する人は、インターネットなどで
通学圏内のスクールの開講スケジュールを確認するとよいでしょう。
もし運よく見つけた場合は、すぐに申し込んでください。
初任者研修の平日夜間コースは、全4ヶ月間で取得できるように設定されているスクールが多いです。
授業の時間は、仕事が終わってから出席できるように、例えば、「18時30分~22時30分」、
「19時~23時」などとなっています。
土日コースでは、1日に7~8時間の講義を行うことができますが、平日夜間の場合は
1日あたり3~4時間しか取ることができません。
そのため、4ヶ月で取得するためには、週2回のペースで通学する必要があることに注意してください。
前述の通り、平日夜間コースを開講しているスクールは非常に少ないです。
そのため、働きながら初任者研修の取得を目指す場合は、基本的に土日コースの受講を検討して
ください。
仕事や家事、育児などで忙しく、平日は時間を作ることができない人のために、多くのスクールは
土曜日や日曜日にも講座が開催されています。
ただし、土日週2コースの場合は、休日の2日間とも午前中から夕方まで授業を受けることになるため、土日どちらかの週1コースがおすすめです。
受講期間は4ヶ月程度で、毎週1回の通学日には、「授業7~8時間+往復の通学時間」の確保が
必要です。
働きながら介護職員初任者研修を取得する場合、自分に合ったスクールを選ぶことが重要です。
スクール選びの際には、以下のようなポイントを押さえ、さらにインターネット上の口コミなども
参考にしましょう。
通信併用コースを受講する場合でも、通信に充てられる時間は、カリキュラム130時間のうち
最大でも40.5時間です。
そのため、残りの時間分の実技演習などの授業を受けるために、15日程度は通学が必要です。
往復の通学時間や交通費などを考慮して、自宅や職場から一定期間、スクールに無理なく通えるか
どうかは重要な選択基準です。
スクールの場所が遠すぎたるため、通うのが面倒になったり、授業に遅刻したりすることの
ないようにしましょう。
働きながら初任者研修を受講する場合、急に残業や仕事の予定が入ったり体調を崩したりして、
講義に出席できないこともあります。
そのような場合に、多くのスクールでは、無料で講義を別の日に受けられる振替受講制度があります。
ただし、振替受講制度の有無や回数、有料か無料か、振替手続はスマートフォンなどで簡単に
できるのか、などはスクールによって異なります。スクール選びの際に、パンフレットなどで
確認しておきましょう。
今回は、働きながらの介護職員初任者研修取得について解説しました。
・取得期間は最短1ヶ月、働きながらだと3~4ヶ月が目安。
・働きながら取得できる理由は、「短期間で取得可能」、「試験の合格率が高い」、
「通信も併用可」、「多くのコースを選べる」など。
・夜間コースは非常に少なく、働きながらでは土日コースがおすすめ。
・スクールの選択基準は、「通いやすさ」、「振替受講の可否」など。
介護業界で働いている方や介護に興味のある方は、まずは初任者研修にチャレンジしてみては
いかがでしょうか。