統合失調症の方が入れる介護施設は?施設探しのポイントも紹介!

2025.02.10

統合失調症は、幻覚・幻聴や妄想、興奮、感情の消失や認知機能障害などの症状が出る精神疾患です。

この記事では、統合失調症の方が入れる介護施設を探すときのポイントや施設を利用するメリット
などについて解説していきます。
施設を利用することで家族の負担の軽減にもつながります。
現在、統合失調症の介護施設を探しているという方は、参考にしてください。

統合失調症とは

統合失調症とは、思考や行動、感情を統合する能力が低下する精神疾患です。
幻覚や妄想などの陽性症状、意欲低下などの陰性症状、認知機能障害などの症状が現れます。

原因ははっきりとわかっていませんが、脳内で情報を伝える神経伝達物質のバランスがくずれる
ことが関係しているのではといわれています。
約100 人に1 人がかかるといわれ、思春期から40歳くらいまでに発病しやすく、
薬や精神科リハビリテーションなどの治療によって回復することができます。

統合失調症の方が入れる施設探しのポイントは?

統合失調症の方が入れる施設には、精神障害者グループホームや介護付き有料老人ホームなど
あります。他にも、住宅型有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅などの施設にも
入居できます。

施設を探す際のポイントは、精神科や心療内科のある医療機関と連携しているか、
統合失調症の人の受け入れ実績があるか、施設内の環境やスタッフの対応、医療サポート体制は
どうかなどです。

 精神科・心療内科のある医療機関と連携しているか

統合失調症は精神疾患で、幻覚や妄想、意欲低下、感情表出の減少などの症状があります。
その診断や治療は、精神科や精神神経科で行われます。
受診後は主治医と連携して治療を受けますが、その治療には、薬物療法や精神療法、
作業療法などがあります。

これらの治療法から、統合失調症の方が施設に入所する場合は、精神科・心療内科のある医療機関と
連携しているかどうか、精神保健福祉センターや保健所などの相談窓口と連携しているかどうかが
重要です。

 統合失調症の方の受け入れ実績があるか

統合失調症は、幻覚・幻聴や妄想、興奮、感情の消失や認知機能障害などの症状が出る精神疾患です。
その治療には、薬物による治療とリハビリテーションが大きな鍵を握ります。

急性期の精神病症状から自分や他の人を傷つけたりする恐れが強い場合や、きちんと薬を
飲むという適切な自己管理ができない場合もあります。

そのため介護職員が頻繁に声掛けを行い、迅速に対応することが求められるので、施設を選ぶ際は、
統合失調症の方の受け入れ実績やノウハウが十分にある施設が望ましいです。

若い世代から高齢者まで入れる「精神障害者グループホーム」

精神障害者グループホームは、統合失調症の方が入居できる施設のひとつです。
地域の中で自立した生活を送れるように、専門スタッフが昼夜を問わずサポートし、入居者の
日々の暮らしをきめ細かくフォローします。

若い世代から高齢者まで、年齢に関わらず利用できます。

 入居には精神障害者福祉保健手帳

精神障害者グループホームへの入居には「精神障害者福祉保健手帳」が必要です。

手帳の交付は、精神疾患や発達障害により日常生活や社会生活に長期的な影響を受ける方々を
対象としています。
取得条件として、精神障害による初診日から6ヶ月以上経過していることがあげられます。

都道府県知事や指定都市市長による審査を経て交付され、2年ごとの更新が必要です。
更新には、継続して支援が必要であることを証明するための、診断書の提出が求められます。

 「精神障害者グループホーム」で受けられる支援

精神障害者グループホームは精神障害を持つ人の自立を目的として設立された施設です。
「共同生活援助」として知られ、障害者総合支援法に基づいて運営されています。

自立支援給付と地域生活支援事業によって構成されています。
入浴、食事、生活上の相談など、日常生活で必要なサポートを提供することが目的です。
グループホームで受けられる支援は、日常生活・家事など生活能力に関する支援、 通院、
服薬管理、金銭管理に対する支援、 就労移行支援です。

統合失調症の方が施設を利用するメリットは?

統合失調症の方が施設を利用するメリットには、2つあります。

  1. 専門的なケアで症状の改善が期待できることです。
  2. 統合失調症の症状に精通しているスタッフが配置されていることが多いので、
    家族の負担が軽減されることです。

 家族の負担の軽減につながる

統合失調症の方が施設を利用することは、家族の負担の軽減につながります。

家族の方は、本人の回復を促すために、適切な距離をとったり、本人のペースを尊重し、
本人ができることは任せるとか、穏やかな家庭環境をつくるなど、様々な努力が必要です。

家族自身の心身の健康を保つためにも、地域の保健所や市町村の精神保健福祉センターなどの
相談窓口を利用したり、非営利団体や自助グループなどの支援団体やグループホームなどの
援助サービスを利用することが大切です。

 精神疾患の改善が期待できる

統合失調症の治療は、早期発見と早期治療が重要です。
治療の開始が早いほど、治療の結果はよくなります。
代表的な治療法としては、症状に合わせて、不安や抑うつを和らげる薬や、睡眠を助ける薬などを
併用する薬物療法や、支持的精神療法、認知行動療法、集団精神療法などの精神療法、
作業療法を通じて、生活のリズムを改善するリハビリテーションなどがあります。

施設を利用することで、症状に精通しているスタッフが多いので、専門的なケアが受けられ、
精神疾患の改善が期待できます。

統合失調症の方が入れる介護施設の探し方は?

統合失調症の方が入れる施設を探すには、老人ホームの検索サイトや地域包括センター、
専門のお住まいの相談員などを利用します。

探すポイントは、精神科や心療内科のある医療機関と連携しているか、統合失調症の人の受け入れ
実績があるか、提携している医療機関があるかという点です。
入居には「精神障害者福祉保健手帳」が必要になります。

 地域包括支援センターで紹介してもらう

地域包括支援センターは、高齢者の健康面や生活全般に関する相談を受け付けている地域の
人々を支えるための地域に密着した総合相談窓口です。

各市区町村に設置されており、高齢者および高齢者を支える人たちが利用できます。
そこでグループホームの紹介を受けることができます。
施設の紹介以外にも、日常生活でのちょっとした心配事から、介護や医療、金銭的な問題、
虐待など、多肢にわたっての困りごとの相談場所としても利用できます。

 検索サイトを活用する

統合失調症の方を受け入れている介護施設を探すには、老人ホームの検索サイトを活用する
方法があります。老人ホームの検索サイトで、「統合失調症受け入れ可」などのキーワードを
入力して、検索をかけます。

さらに、検索ページから現在住んでいる市区町村を選択します。
そして、「看護・医療体制」から「総合失調症」の欄にチェックをして検索します。
対象地域にある受け入れ施設の一覧が表示されるので、その中から気になる施設を見つけましょう。

まとめ

この記事では、統合失調症の方が入れる介護施設を探すときのポイントや施設を利用する
メリットなどについて解説してきました。

統合失調症は、早期発見と早期治療が重要で、治療の開始が早いほど、治療の結果はよくなります。
家族の負担を減らすためにも、統合失調症の方を受け入れてくれる介護施設を見つけることが
重要です。
この記事を参考に、安心して入居できる介護施設を見つけてください。

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