デイサービスでは、そこで過ごす高齢者の方々に楽しみをもって生活ができるよう
様々なレクリエーションが企画され実施されています。
また、楽しみながら身体や脳を刺激しリハビリや身体機能の維持や認知症予防にも繋がり、
気持ちもリフレッシュできます。
それ故にデイサービスで努めるスタッフの中には、レクリエーションがマンネリ化しないように
日々企画に苦労している方も多いのではないでしょうか。
この記事では、デイサービスで盛り上がるレクリエーションのネタを紹介していきます。
目次
デイサービスでレクリエーションを行う目的には、利用者の「認知機能」や「身体機能」の
維持や向上、「生きがいの提供」などを目的としています。
レクリエーションには、身体を使うレクリエーション、頭を使うレクリエーション、
音楽を取り入れたレクリエーションなどがあります。
レクリエーションを通して、スタッフや他の利用者との交流も増え、孤独感や不安の
軽減も期待でき、楽しみや目標をもち、達成感や生きがいを感じることで、
生活の質が向上することも期待できます。
デイサービスで行われるレクリエーションを楽しみに通っている利用者も多いため、
レクリエーションを企画するスタッフの中には、マンネリ化などを防ぐためのネタを考えるのに
日々、悩んでいるというスタッフも少なくないのではないでしょうか。
ここからは、レクリエーションを企画する方にむけてデイサービスで行える、
盛り上がるレクリエーションを10個紹介していきます。
伝言ゲームは知らない人が少ないため、説明する時間が少なくて済むため比較的簡単に
取り組めるレクリエーションとなっています。
また、伝言ゲームの方法を工夫することで、マンネリ化を防いだり難易度を調整できるのも
メリットです。
言葉と言葉をつなげていく遊びで、前の人が出したワードから連想される言葉を
つなげていくゲームです。
連想ゲームは、想像力や発想力を高める効果が期待でき、脳への刺激から認知症予防に繋がります。
また、参加する利用者の人数や性格などに合わせて、お題を変えることで難易度も調節できる
点もおすすめです。
また、ひとりひとりワードをつなげていくのではなく、チーム対抗にしてみたり、
スタッフがお題を出し利用者全体で取り組むなどの工夫もしやすく、
孤独感や劣等感などを感じづらくすることができ、一体感と達成感を感じやすくなります。
風船バレーは、風船があれば簡単にできる運動系のレクリエーションです。
ボールではなく、風船を使って行うことでふんわりと浮き上がるため、激しすぎない運動と
ゆっくりとした動きでも楽しむことができボールを使ったバレーよりも、
安全にバレーができます。風船を使うことでボールが遠くに飛んでいくことも少なく、
立ちあがって運動ができない方でも、椅子や車いすに座って楽しむことができます。
風船の大きさや数をかえることで、マンネリ化や難易度の調整もできるためおすすめです。
風船バレーを行う時は、隣の方との間隔や物の配置に気をつけて事故やケガが起きないよう
配慮するようにしましょう。
間違い探しは、2つの似たような絵や写真を見比べて違っているところはどこかを見つけるという、
昔から親しまれているポピュラーなゲームです。
この、2つの絵や写真を見比べて違いを探すという動作は「脳に適度な刺激」を与えてくれます。
脳は筋肉と同様に使わないとどんどんと衰えていきます。
間違い探しなどの脳を使ったゲームをレクリエーションに取り入れることで、
物忘れや認知症の予防に繋がります。
絵や写真、間違いの数を変えることで難易度も調整できます。視力が低下している方などが
挑戦する場合は、大きいサイズに間違い探しを印刷しましょう。
パタカラ体操とは「パ・タ・カ・ラ」の4音を連続して発生することで、口や舌の筋肉を
鍛える体操です。
口や舌の筋肉を鍛えることで「誤嚥防止」「唾液の分泌を促進」することができ、
口腔や嚥下の機能を改善してくれる効果があります。
パタカラ体操の一例は以下の通りです。
イントロ曲あてゲームは、曲のはじめだけを流して、曲名をあてるゲームです。
音を聞くことや、音楽や曲名を思い出すことは脳への刺激になり認知力の維持や向上に
つながる効果が期待できます。
また、懐かしい曲などを流すことで思い出を語り合ったり、ゲームが終わったらみんなで
歌を唄うなどをすることで、みんなで一体感を持って楽しんで過ごすことができます。
イントロ曲あてゲームのあとに合唱をする場合、曲を知らない方でも楽しめるよう歌詞カードを
用意したりすると、よりみんなで楽しむことができるでしょう。
ビンゴは用意するものが少ないため、準備が簡単で手軽にできるレクリエーションです。
数字の書いたカードを配り、出た数字でビンゴができると、盛り上がりますし、
リーチが増えるとワクワクも感じて楽しめます。
また、ビンゴが揃った方にはちょっとした景品や参加賞などを用意することでより盛り上がります。
ビンゴゲームに向けて、前日までのレクリエーションの時間で、景品の小物などを利用者と
一緒に作るなどにすることで、レクリエーションのネタも増えますし達成感や喜びを感じる
こともできます。
スリッパ飛ばしは、「目と足の協応」を養う効果や「体感を鍛える」効果、
「力加減を調整したり足の筋力を維持向上」する効果が期待できます。
単純にスリッパが飛んだ飛距離を競うやり方や、サークルやペットボトルを用意し狙ったところに
スリッパを飛ばすなど、ルールを工夫することで難易度を調整できます。
点数をつけることで、ランキングをつけて競い合ったり、チーム戦にしたりなどすることで
マンネリ感を軽減することもできます。
お手玉入れはカゴやゴールを用意し、お手玉をいれるゲームです。
お手玉を投げる動作は筋力や機能の維持につながり、狙ったところにお手玉を投げる動作は
集中力や筋肉のコントロールの維持につながります。
チーム対抗にして、入った個数を競ったり、攻めと守りにわかれてゲームをするなどで、
ゲームの幅が広がり、ゴールの口の大きさを変えたり、制限時間を設けたりなどで難易度なども
調整しやすくなります。
また、お手玉を手作りすることで準備の段階から楽しむことができます。
紙コップタワーは、紙コップを積み上げてタワーをつくるゲームで、集中力や手先の器用さを
養うことができます。
紙コップの数や大きさ、制限時間などを変えることで難易度を調整できます。
一段目を並べる人と二段目、三段目を積み上げる人を分けることで、チームで参加をしたり
その人の手先の器用さに合わせることができます。
紙コップに絵を書いたりしオリジナリティを出すことで楽しみの幅も広がります。
使用したコップは別のレクリエーションや飾りつけに使うこともでき、重ねることができるので
場所もとらずに保管収納ができます。
レクリエーションは、デイサービスの利用者も楽しみにしている活動のひとつです。
盛り上がったり、楽しんだりすることは身体にも脳にもとても良いことですが、
事故やケガなどのトラブルを招いてしまわないよう、いくつかの注意点があります。
デイサービスでレクリエーションを行う際の注意点ひとつ目は「利用者の健康や安全に気を配る」
です。
デイサービスを利用する高齢者の中には、急な動きで体調を崩すこともあります。
レクリエーションの最中には、随時体調の変化がないか見守りや声かけをしましょう。
また、レクリエーションの時間が長時間になる際は、間で休憩などを挟みましょう。
身体を動かすレクリエーションを行う場合は、利用者同士の間隔や物の配置にも気を配り
ケガをしないようにも注意しましょう。
レクリエーションを行う際は、孤独感や不安を感じないように全員が参加できるものを
企画することが大切ですが、中には、人とのコミュニケーションが苦手な方や、静かに過ごすことが
好きな方もおられます。
いつもは、参加するけどその日は気乗りしないことなどももちろんあります。
参加の言葉をかけたり、参加を勧めることは大切ですが、強制したり無理強いしたりすることは
ないように注意しましょう。
無理強いが続くと、デイサービス自体に来ることが苦痛になったり苦情や誤解をまねく
可能性もあります。
レクリエーションを開催する際は、一部の利用者やスタッフが楽しむものではなく、
できるだけ利用者全員で楽しめるものを企画しましょう。
自分が参加できないレクリエーションばかりが多いと、その方は「孤独感」や「不安」を
感じてしまいます。
身体状態や病気や障害によって参加しても上手くできない方もいますが、それらを理由に
不参加にしてしまうのではなく、職員が一緒に参加したり、サポートするなどの工夫をこらし、
どんな方でも参加し楽しめるものを選びましょう。
デイサービスで行われるレクリエーションには、運動系のレクリエーションや頭を使う
レクリエーションなど様々なものがあります。
レクリエーションが楽しいデイサービスは、一体感ややりがいなども感じやすく、
利用者の楽しみや生活の質の向上に繋がります。
また、レクリエーションを通して筋肉や脳へ刺激をおくることで心身の訓練につながり、
身体状態や認知機能の維持、向上にも効果的です。
この記事で紹介したレクリエーションを参考に、楽しく盛り上がるレクリエーションを開催し、
よりよいデイサービス、介護の提供につながると幸いです。