hiromi先生のワンポイント薬膳「5月」~黒木耳(クロキクラゲ)~

2023.05.01
  • 薬膳コラム

GWを過ぎた頃に現れる五月病の原因は、自律神経の乱れによるところが大きく、肝臓と深く関係があります。鬱々とすることも多くなる季節ですが、肝気を平穏に保ち補血を心がけると良いでしょう。

黒木耳(クロキクラゲ)は八宝菜などに使われる、歯触りがコリコリとした淡白な中華食材です。乾物が一般的ですが、近頃ではスーパーでも時々新鮮なものを見かけるようになりました。枯れ木に生えるキノコで、色が黒く食感がクラゲに似ており、形状が耳の形に似ていることが名前の由来です。

効能は血を補うことから貧血予防、不正出血を抑え、血の熱(血熱)を鎮め浄化すると言われている他、血の滞りや痔の出血にも効果が期待できる等『血』に関係が深い食材です。
また、不足しがちなカルシウムがキノコの中では最も多く含まれています。

今回は、中国ではおかずに困ったとき素早くできる一品として、とてもポピュラーな家庭料理をご紹介いたします。

「番茄木耳炒鶏蛋(黒木耳とトマトの卵炒め)」4人分

【材料】

トマト中2個に対し、黒キクラゲ20g(乾燥の場合は3g)、卵2個、長ネギ10g

ごま油大さじ2、鶏ガラスープの素小さじ2、料理酒大さじ1、塩少々

【作り方】

 黒木耳は乾燥の場合、水で戻して硬い部分を取り除く。食べやすい大きさに切る。

 トマトはくし形に切り、長ネギはみじん切りにする。

 フライパンにごま油を熱し、溶きほぐした卵を入れて大きく混ぜ、半熟で一度取り出す。

4 同じフライパンで長ネギを炒め香りが出たら、黒木耳、トマトの順に加えざっくり炒める。

5 ④に調味料を加えて炒め合わせたら、最後に半熟の卵を戻し入れ全体を絡める。

トマトや卵が崩れてしまうので、あまりかき混ぜずにふんわり仕上げましょう。

高血圧気味、イライラ、目の充血がある方にもおすすめの一品です。

国際中医薬膳管理師 桑原祐美
薬膳のプロフェッショナル「国際中医薬膳管理師」の資格を活かし、リエイの介護事業の薬膳監修を始め、薬膳料理教室「花凛」の主宰、北京中医薬大学日本校の登録機関として活動されています。教室には口コミにて千葉・東京・埼玉などから生徒が集まり、料理を教えるだけでなく、薬膳アドバイザーや中医薬膳指導員を多く育てています。

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