日本の高齢化は年々進んでおり、要介護者の数も増えています。そのため、特養の需要と入居者が増え、施設の入居待ち期間が長くなっているのが現状です。
この記事では、入居を検討している方が「どれぐらいの期間待つのか」「早く入居できる方法はないの?」という疑問、具体的な方法や待機期間について詳しく解説します。
利用を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
目次
「特養」とは、特別養護老人ホームの略で、要介護度が3以上の高齢者が入居できる介護保険施設です。介護保険が適用されるため、利用料は比較的安価です。また、24時間体制での介護や、食事、入浴、排泄などの日常生活支援が受けられます。
特養は、主に社会福祉法人や自治体が運営しています。また、民間企業が運営している特養もあります。特養に入居するには、要介護度が3以上である他、原則として自宅から通える距離にあることなどの条件があります。
特養は入居希望者が多く、申し込みをしてもすぐに入居できるとは限りません。そこで、特養に早く入れる方法について以下の7選を紹介していきます。
情報収集や方法、早く入るためのコツを具体的に解説していきますので参考にしてください。
特養への早期入居を希望する場合は、空室状況をこまめに確認することが重要です。インターネットで空室状況を公開している特養もあるので、毎日チェックしておくことをおすすめします。
また、インターネットで空室状況を公開していない特養の場合は、こまめに電話で問い合わせて空室状況を確認しましょう。情報収集をすることで、入居待ちを短縮できる可能性が高まります。
その他、空き状況等に精通しているケアマネージャーに相談することも有効です。ただし、情報収集によって空きが見つかっても、入居条件や待機期間などの問題もあるので、入所のためには慎重に準備と情報収集が欠かせません。
ユニット型特養は、従来型特養よりも入居者数が少ない傾向にあります。その理由は、ユニット型特養は各ベットが区切られており、プライバシーが守られやすい観点から費用が高い傾向にあるからです。
一方で、多床室は4人部屋や6人部屋などの相部屋で、ユニット型個室よりも費用が安くなっています。近年はユニット型特養が増えており、ここ数年で設立された特養を探すと、空室を見つけやすいです。
特養への入居を検討している方は、複数の施設に登録することをおすすめします。複数の施設に登録することで、入居の可能性が高くなります。
登録は2〜3ヵ所で同時に行えるため、入居の確率を高めるためにも複数登録しましょう。また、複数の施設に登録することで、施設の違いを知ることができます。
施設によって、介護体制やサービス内容が異なります。複数の施設に登録することで、自分に合った施設を見つけられます。ただし、複数の施設に登録する際には注意が必要です。
入居しないことが決まった施設には、すぐに連絡を入れるようにしましょう。
特養への入居を希望する際には、申し込み理由を詳しく書くことが重要です。申し込み理由を詳しく書くことで、特養側に介護の必要性を訴えることができます。
申し込み理由を書く際には、以下のようなことを書くと効果的です。
また、特記事項には家族の経済状況や介護の負担感なども書くと良いでしょう。申し込み理由を詳しく書くことで、特養側に介護の必要性を訴えることができ、早期入居につながる可能性が高くなります。
ショートステイとは、短期間だけ施設に入居して介護を受けられるサービスです。ショートステイを連続利用し、数年に渡って利用している方も存在します。
ただ、ショートステイは人気の高い介護サービスなので、空きが出ないこともあると思います。入居するまでの期間、ショートステイを積極的に利用して空きが出るのを待つというのも一つの方法です。
また、ショートステイを利用することで、特養での生活に慣れておくこともできます。
ショートステイやデイサービスなどの介護サービスを積極的に利用することは、特養への入居を早める方法の一つです。
介護サービスを積極的に利用することで、施設のスタッフや入居者と顔なじみになり、特養への入居をアピールできます。
また、施設のスタッフと積極的にコミュニケーションをとることで施設の雰囲気やサービスの内容を知ることができ、さらに施設のスタッフと信頼関係を築くことで、特養への入居がスムーズになる可能性があります。
しかし、積極的に介護サービスを利用する際には、費用が高額になるケースもありますので注意しましょう。
希望する施設の待機者数や地域の入居状況を調べることが重要です。待機者数が少ない施設や、地域に特養が多い場合は、入居までの期間が短くなる可能性があります。
他県など、許容エリアを拡げることで選択肢を増やすことができます。地域の入居情報を調べるには、地域の介護支援センターやケアマネジャーに相談してみると良いでしょう。
介護支援センターやケアマネジャーは、特養の入居情報や介護サービスに関する情報を持っているので、入居の際に役立ちます。
特養は全国に数多くありますが、地域の入居状況によって待機期間は大きく異なります。都市部では入居待ちの期間が長いことが多いですが、地方では比較的入りやすい場合もあります。
厚生労働省の調査によると、2022年4月時点における平均的な待機期間は2~3年となっています。ただし、都心部では待機期間が長くなる傾向があり、5年以上待たされることもあるようです。
なので、希望する施設の待機者数や地域の入居状況を調べておくことが大切です。
特定介護老人ホーム(特養)の申し込み方法は、自治体によって異なります。一般的には、次の手順で申し込みを行います。
入居審査では、要介護度や自立度、家族の状況など様々な条件が考慮されます。そのため、入居が認められないケースもあります。
特養への入居を希望している方は、自治体や希望する特養に事前に確認するようにしましょう。
今回は、特別養護老人ホームに早く入るための方法を解説しました。重要なことは以下になります。
これらのポイントを実践することで、特別養護老人ホームへの早期入居を目指せます。状況に応じて柔軟に対応し、スムーズな移行を図りましょう。