hiromi先生のワンポイント薬膳「3月」~気血両虚(きけつりょうきょ)について~

2021.02.26
  • 薬膳コラム

今回は、活動力の元になる「気」と身体を滋養する「血」の両方が不足しているお話です。

今までに触れてきました、気虚、血虚の両虚となる体質です。
気の不足も血の不足もどちらが不足しても疲れやすく体力がないため、
食物の消化力も弱い、そのため高カロリーや繊維質の多い物などには
消化吸収に負担がかかる、または消化しきれずに排出してしまいます。
特徴としては
無気力、めまい、顔色が悪い、胃下垂、全体的に乾燥状態
便秘気味、くよくよと悩みやすく、声が小さい、寒がり、眠りが浅い
喋ることが億劫、汗が出やすい
消化機能が弱いため、常に未消化物があるような状態で
そのために胃が重たい感じが常にある。
胃腸炎を起こしやすいのもこのタイプ。
慢性ではなく病気により一過性の場合もあります。

【摂り入れたい食材】
大麦、山芋、人参、じゃがいも、かぼちゃ、椎茸、ほうれん草
鶏肉、羊肉(マトンかラム)、黒キクラゲ、蜂蜜、なつめ、落花生、高麗人参
ぶどう、桃、ライチ、プルーン、黒砂糖、酒粕
アサリ、うなぎ、鮭、発酵食品全般
肉類では、羊肉(マトンかラム)は特におすすめしたい食材ですね。

【日常生活で気をつけたい点】
刺激物やカロリーが高いものは控え目に摂り、冷たいものを控えることが基本的養生です。
一度に多くを食せず、少量を数回に分けて食事を摂ることも良いでしょう。
夜更かしは禁忌。
入浴は就寝前に、ぬるめのお湯でゆっくり入り、胸から下の半身浴が良いですね。
一年を通して首元を開けないような衣類調整をしてください。

国際中医薬膳管理師 桑原祐美
薬膳のプロフェッショナル「国際中医薬膳管理師」の資格を活かし、リエイの介護事業の薬膳監修を始め、薬膳料理教室「花凛」の主宰、北京中医薬大学日本校の登録機関として活動されています。教室には口コミにて千葉・東京・埼玉などから生徒が集まり、料理を教えるだけでなく、薬膳アドバイザーや中医薬膳指導員を多く育てています。

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