日が短くなり、冬の気配が近づく頃になりました。
食材も里芋、ゴボウ、人参、蓮根等の根野菜が美味しい季節になります。
その中で、捨てるところがない『蓮根』についてのお話と、お料理を一品ご紹介させていただきます。
《蓮根の効能》
蓮根は、蓮の根の部分を言います。
生の絞り汁には止血や、粘り気のある黄色っぽい痰を切り、炎症を抑える働きがあるとされ加熱し食せば、胃腸を整える働きがあるとされています。
花が咲いた後になる実(蓮子)は、精神安定、不眠、頻尿、慢性下痢に効果が期待できます。
実を割った中にある芯は清熱効果が高いとされ、煎じてお茶にすれば夏バテ解消に役立ちます。
葉は煎じて飲めば、熱を下げる、暑気あたり防止、老廃物を排出する働きが期待できる他アトピー性皮膚炎の部分に葉を当て、湿らせたガーゼを被せておくと症状が落ち着く等、
蓮はそれぞれの部位によって効能が異なる優秀な植物で、漢方薬にも多く使用されています。
※体調・体質に考慮しつつ、知識として役立ててください。
今回は蓮根を使った、とても簡単で美味しい『蓮根まんじゅう』のレシピをご紹介します。
「蓮根まんじゅう」(4個分)
【材料】
蓮根300g,、海老4尾、銀杏12個
出汁180cc、みりん大さじ1、醤油大さじ1、水溶き片栗粉適量
生姜のすりおろし少々、塩少々
【作り方】
1 蓮根の皮を剥き、すりおろす。
2 海老は殻を剥き、背ワタを取って、少々塩を振り、4つに切る。
3 器に丸くまるめた蓮根を入れ、海老と銀杏をのせ、蓋をして器ごと蒸す。
4 蒸している間に、だし汁に調味料を加えて火にかけ水溶き片栗粉でとろみをつけて、あんを作っておく。
5 蒸しあがったら、あんをかけ、生姜のすりおろしをのせる。
食欲不振時にもおすすめの、胃腸に優しい一品です。
国際中医薬膳管理師 桑原祐美
薬膳のプロフェッショナル「国際中医薬膳管理師」の資格を活かし、リエイの介護事業の薬膳監修を始め、薬膳料理教室「花凛」の主宰、北京中医薬大学日本校の登録機関として活動されています。教室には口コミにて千葉・東京・埼玉などから生徒が集まり、料理を教えるだけでなく、薬膳アドバイザーや中医薬膳指導員を多く育てています。