介護施設の費用の相場は?施設の種類別平均など徹底解説!

2023.05.18
  • 介護の豆知識

介護施設に入居を考えてるんだけど、どこの老人ホームがいいんだろう?

今回はこのような方に向けた記事です。

介護施設と一口でいっても、その種類はさまざまです。

施設の目的や入居者の介護度によって、利用できる施設は変わってきます。

また入居される方、そのご家族の方がもっとも気になるのは、「どれくらい費用が かかるか?」ということでしょう。

そこで本記事では施設ごとの特徴、入居時・毎月の利用に必要な料金の目安などを解説します。

介護施設の費用内訳

一口に介護施設といっても、大きくは民間と公的施設にわかれています。

公的施設は
・特別養護老人ホーム
・介護老人保健施設
・ケアハウス

民間施設は
・グループホーム
・介護付き有料老人ホーム
です。

そして施設に入居するときには「入居一時金」を、毎月の利用料として「月額費用」を支払わないといけません。

・入居一時金 → 施設に入居するときに前払いする家賃
・月額費用 → 施設介護サービス費や食費などが含まれる1ヶ月ごとの費用

上記2つの費用は施設によってちがいます。

たとえば公的施設だと安く利用できる一方で入居条件がきびしく、民間施設だと高いけれども多彩なサービスがあるという特徴があります。

最近では入居一時金が安い施設もでてきましたが、その代わりに月額費用が高かったりします。

種類別費用相場

実際どの施設を利用するかは入居される方のニーズや介護度、資産状況などさまざまなことを考えなければいけません。

そこで本章では施設を

・特別養護老人ホーム
・介護老人保健施設
・ケアハウス
・グループホーム
・介護付き有料老人ホーム

の5つにわけて、各施設の入所条件や受けられるサービス・費用相場などをまとめていきます。

特別養護老人ホーム

特別養護老人ホームは介護度が高い方向けの公的施設です。入居一時金が0円なので、人気があつまりやすい施設といえます。

入居できる方は
・65才以上の要介護3〜5の方が原則ですが
・要介護1〜2の方でも利用できることがあります。

くわしくは施設に問い合わせをしてみるといいでしょう。

こちらの施設では入居者は日常生活で必要な介護や生活支援、健康管理、機能訓練、オリエンテーションなどの娯楽といったサービスが受けられます。

かかる費用は月額費用のみです。平均相場は介護度やお部屋のタイプでなどで変動がありますが、たとえばユニット型個室だと15万円前後が相場です。

ユニット型とは10人以下でグループをつくって、グループごとにキッチンや浴室を共有するタイプです。ユニット型個室では寝室が個室ということですね。

介護老人保健施設

介護老人保健施設は、自宅での生活がむずかしい要介護1以上の方が対象の施設です。

病院と在宅の橋渡し的な性格があるので、在宅復帰に向けたサービスが基本です。

たとえば入居期間は3〜6ヶ月が原則で、その期間中に

・食事や入浴などの介護
・医師
・看護師による医療サービス
・理学療法士
・作業療法士によるリハビリテーション

などを受けられます。

入院がいるほどの医療は必要ないけれど、在宅復帰に向けてリハビリテーションをおこなっていきたいという方におすすめの施設といえます。

こちらの施設も公的施設なので入居一時金はなく、かかる費用は月額費用だけです。平均相場はユニット型個室で13万前後です。

ケアハウス

ケアハウスは60才以上の方で、自宅での生活に不安を感じている方を対象にした施設です。

低所得者の方でも利用しやすいように、負担のすくない料金体系を採用しています。 ケアハウスにはサービス内容によって2つのタイプがあります。

・一般型ケアハウス → 自立した生活ができる人を受け入れるケアハウス。
食事や洗濯などの日常生活の支援を受けられます。

・介護型ケアハウス → 要介護認定を受けた方を対象にしたケアハウス。
生活・介護サービスや通院の付き添いなどが受けられます。 ケアハウスはこれまで紹介した施設とはちがって、入居一時金が必要です。

平均相場は一般型で入居一時金30万円・月額料金7〜13万円、介護型で数十万円〜数百万円・月額料金16〜20万円です。

グループホーム

グループホームは、要支援2以上で認知症のある方を対象にした民間施設です。65才以上で、施設がある自治体に住民票がある方が対象になります。

こちらの施設の目的は2つあります。

・認知症がすすむことを抑えること
・いまある身体機能を維持すること

入居者は最大9人までという少人数のグループに参加して、役割分担をおこないながら日常生活を送ります。

気心が知れた人同士で過ごせるグループホームは、入居者の方が安心して生活を送れる環境といえるでしょう。

受けられるサービスは 「食事」「入浴」「洗濯」などの生活支援から 日常生活に必要な介護まで 多岐にわたります。

平均相場は入居一時金0円〜数百万円、月額費用15万〜30万円です。

介護付き有料老人ホーム

介護付き有料老人ホームは、介護スタッフが常駐している民間施設です。

入居できる条件は施設によってちがいますが、65才以上で要支援1から要介護5までと幅広い方を対象に しています。

看取りをしてくれる施設もあります。

受けられるサービスは日常生活に必要な介助、掃除や洗濯など身の回りのことまでさまざま。

看護師による医療サービスや機能訓練、オリエンテーションもあるので、入居者やご家族の方の多様なニーズに応えてくれる施設といえるでしょう。

また先ほどお伝えしたように介護付き有料老人ホームは民間施設なので、費用相場は施設によって大きく異なります。

とくに入居一時金での差が大きく0円〜数千万円、月額費用だと15万〜30万円です。

費用を抑えるには?

金銭的な理由から入居を諦める方や、途中で支払いがむずかしくなる方もいるかもしれません。

もしそのような状況にあるのなら、補助金などの制度を利用してみてはいかが でしょう。

たとえば介護保険サービスの医療費控除です。

医療費控除とはあなたを含めたご家族が一定以上の医療費を支払ったときに認められる所得控除です。

控除を受けるためには、その費用を確定申告しなければなりません。 また生活保護を受けるという方法もあります。

年金を受けていても生活状況によっては認められることがあります。

まとめ

本記事ではこれから介護施設への入居を考えている方やそのご家族の方に向けて、老人ホームの種類やサービス、費用相場について解説してきました。

一口に介護施設といってもその種類は実にさまざまです。 あなたが施設に求めているものや必要な費用など、本記事を参考にしてぜひ施設選びの役にお立てください。

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