家族が認知症になってしまったけど、どんな施設にはいれるの?
近所にもグループホームという施設ができたけど、どんな人が生活しているの?
このような疑問をもつ方は、多いのではないでしょうか。
認知症と診断された高齢者が生活する場として、グループホームがあります。
グループホームは、住み慣れた地域で、家庭的な雰囲気のなかで生活できる施設で、近年注目されています。
当記事では、グループホームの特徴や入居方法について、わかりやすくご説明します。
厚生労働省では、グループホームは、知的障碍者や精神障碍者、認知症高齢者などが専門スタッフのもとで集団生活を送る家の事と定義しています。
障害者むけのグループホームは「障害者総合支援法」、認知症高齢者向けのグループホームは「介護保険法」に基づいて運営されています。
少人数のユニットを作り、介護サービスを受けながら共同生活を送ります。
知的障害や精神障害、認知症の方は、環境の変化が苦手なことも少なくありません。
グループホームであれば、家庭的な雰囲気のなかで、入居者の特徴にあわせた働きかけを行うことができるため、大規模な施設よりも落ち着いて生活することができます。
認知症の進行を防ぐ効果も期待されており、高齢化が進む昨今では、注目度が高まっています。
グループホームの主な特徴は、以下の通りです。
認知症の方は、環境の変化が苦手です。新しい人との出会いや、大人数で様々な情報が耳に入る環境での生活は、トラブルや症状の悪化の原因になる場合があります。
一方で、ユニット制のグループホームなら、馴染みの利用者や職員と穏やかに生活することができます。
また、入居者は、スタッフのサポートを受けながら、日常の役割を分担して生活を送ります。
家事などの日常動作を続けることで、認知症の進行を遅らせることも期待できます。
高齢者が生活する施設には様々な種類があり、利用者の状態や経済状況などにあわせて選ばれています。
それぞれの施設と、グループホームとの違いをご紹介します。
【老健との違い】
老健とは、介護老人保健施設のことです。要介護認定を受けた方が、リハビリを行い自宅復帰することを目的として入居する施設です。
認知症であっても入居することは可能ですが、あくまでも自宅復帰することを目指しているため、ずっとすみ続けることはできません。
また、対象は要介護度1以上の方に限られています。
【有料老人ホームとの違い】
有料老人ホームは、民間企業が運営する、介護付きの福祉施設です。
設備や人員基準が定められており、常時介護を受けることが可能です。
付加的なサービスが充実していたり、寝たきりなど手厚い介護が必要な方も受け入れられたり、と施設ごとに特徴が異なります。
【サ高住との違い】
サ高住は、サービス付き高齢者住宅の通称で、食事や見守りがついた高齢者向けの住まいです。
利用対象者は施設ごとに異なり、健康な方が対象の施設もあれば、介護員がおり認知症の方も受け入れている、という施設もあります。
グループホームでは、以下のサービスを提供します。
入居者の状態に合わせて、着替えや入浴、食事の手伝い、服薬管理など日常生活全般の世話をします。
他の高齢者施設でも日常の世話を行いますが、グループホームの場合は、認知症を熟知した職員が配置され、認知症に特化したサービスを提供します。
例えば、スタッフと一緒に料理を作ったり、衣類をたたむなどの役割をもってもらうことで、認知症の進行を予防します。
これは、少人数でそれぞれの入居者に目が届きやすい環境だからこそ出来るサービスです。
グループホームに入居するメリットとして、以下のようなことがあげられます。
グループホームは、入居希望者が、入りたい施設に直接申し込みをする仕組みになっています。
おおよその流れをご説明します。
どの施設に問い合わせたら良いかわからない、という場合は、担当ケアマネジャーや地域包括支援センターに相談してみましょう。
また、見学は、施設によっては必ずしもしなくて良い場合もありますが、入居後の「思っていたのと違う」という後悔を防ぐためにも、できる限り足を運ぶことをお勧めします。
どの施設も待機者がいることがほとんどです。
気になる施設が複数ある場合は、複数に事前申込みをし、先に空いた施設に入ると待機期間が短くなる可能性があります。
ここまで、グループホームの特徴やサービス内容についてご紹介してきました。
要点を以下にまとめます。
これらの情報が、少しでもお役に立てば幸いです。最後までお読みいただきありがとうございました。