ショートステイ(短期入所生活介護)とは?サービスから料金までわかりやすく解説!

2023.05.24
  • 介護の豆知識

ショートステイは、介護者だけの都合で利用されるというイメージがあると思います。

しかし在宅介護生活では、介護する人、介護される人、両者にとって心と体の休息が必要です。

そんな両者の心と体の休息ができるのがショートステイです。

この記事では、ショートステイについて簡単にわかりやすくお伝えしたいと思います。

ショートステイ(短期入所生活介護)とは?

ショートステイとは、自宅での介護が一定期間できなくなった際に、その期間だけ介護施設などに入所することを言います。

最短1泊2日から利用でき、食事・入浴・介護などのサービスを受けることができます

介護が必要な高齢者や障害者にとって安心して利用できるホテルのようなものです。

ショートステイは、国(厚生労働省)が定めたサービスであり、利用条件や目的などが定められており、安心して利用できます

利用条件は、要介護認定者とされていますが、条件を満たさない場合も、自費や障害区分での利用が可能な場合もあります

利用者が可能な限り自宅で自立した日常生活を送ることができること、介助者の負担軽減などが目的とされています。

 併設型と単独型の違い

ショートステイには、併設型と単独型の2種類があります。

併設型は、特別養護老人ホームや介護老人保健施設、有料老人ホームなどに併設されている施設です。

普段から併設型の施設を利用している場合は、慣れているので通いやすいというメリットがあります。

施設運営にベッドを利用するので、利用には制限があり、予約の取りやすさなどに影響出ることがあります。

単独型は、併設型施設のように他の介護施設に併設した事業所ではなく、ショートステイだけを行う施設のことです。

少人数の利用を想定していることが多く、利用者に合わせたきめ細やかなサービスが受けやすく、比較的ゆったりとした雰囲気で過ごせます。

サービス内容

サービス内容は大きく分けて2つあります。

1つ目は短期入所生活介護(一般型ショートステイ)があります。

食事・入浴・排泄といった生活介護と、機能訓練を受けられる福祉サービスです。

2つ目は短期入所療養介護(医療型ショートステイ)があります。

食事・入浴・排泄など生活介護のサービスに加え、リハビリテーションや医療的ケアなどの医療サービスが受けられます。

また部屋のタイプは、従来型個室、ユニット型個室、多床室、ユニット型個室的多床室の4種類があります。

利用する部屋により、食事場所や浴室などの共有スペースが異なり、生活介護の方法も異なります。

利用目的や予算、利用者の希望により、部屋のタイプを選ぶことが大切です。

ショートステイの利用目的

ショートステイを利用する目的は多岐に渡ります。

具体的には、介護者が出張や旅行などで一定期間家を離れる時や介護者が心身の疲労により休息を得たい時などに利用されます。

介護される人にとっては、集中的なリハビリテーションを受けることができ、在宅生活の維持に役立ちます。

また入院にならない機能低下や在宅生活に支障をきたす能力低下に対しては、

多くの専門職(看護・リハビリ・栄養士など)の関わりを得ることにより、再度在宅生活に戻ることができます。

日々の介護者に対する罪悪感、家族との距離を保ちたい時の気分転換にも利用できます。

さらに今後の施設入所に向けたイメージをつかんでおきたい時にも利用されます。

ショートステイの利用条件・期間

ショートステイは、要介護認定を受けている方であれば要支援1~要介護5まで、要介護度を問わず利用することができます

要介護認定を受けていない場合や自立の判定が出ている場合は、自費であれば利用可能な施設もあります。

利用可能な日数の目安としては、

  • 要支援1:7日
  • 要支援2:12日
  • 要介護1:18日
  • 要介護2:20日
  • 要介護3:26日
  • 要介護4:27日
  • 要介護5:30日

となっています。この利用可能日数は、あくまでも目安です。

また介護保険でショートステイを利用する場合、連続利用は最長で30日までとなっています。

また、原則として利用日数の合計は介護認定期間の半数を超えない範囲とされています。

ショートステイのメリット・デメリット

メリットは、介護者の負担軽減や利用者の気分転換、状態の改善を図ることができることです。

介護者の子供の行事への参加、出張などの仕事、病気なので介護ができない状況に対応することができます。

利用者にとっては、大きなお風呂での入浴やレクリエーションに参加することで気分転換ができます。

また自宅では受けることができないリハビリを受けることができ、状態の改善を図ることができます。

デメリットは、慣れない環境で生活を送ることで利用者がストレスを感じることがあります。

利用する施設や部屋の種類、受けるサービスにより、費用がかかることがあります。

また希望した日に必ず利用できない場合もあります。

ショートステイの利用料金

ショートステイの料金は、3つの合計で計算します。

1つ目は基本料金です。

基本料金は介護保険適用で1〜3割負担になります。

入浴や食事介助のサービス、部屋の種類や要介護度によって異なります。

2つ目はサービス料金です。

送迎、機能訓練など受けるサービスにより料金が異なります

3つ目が自己負担料金です。

食費やオムツなどの日用品の使用により異なります。

具体的な料金は、一泊二日で3,000~8,000円程度が相場となります。

まとめ

ショートステイは、介護する人と介護される人の両者にとってメリットの大きいサービスです。

両者の求める目的やサービスを話し合い、安心して利用できる施設を見つけることがとても大切です。

こちらの記事を参考に、皆さんに合ったショートステイを探し、利用を検討してみてください。

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