サ高住とは?費用や問題点、老人ホームとの違いなども解説!

2023.08.10
  • 介護の豆知識

最近では、高齢者が独居・高齢夫婦のみで生活している家庭が増えてきました。「高齢になった祖父母のみで生活していけるのかが不安。」「最近は詐欺や事件が増えてきているから巻き込まれないか心配。」と自分の親族を心配する方も多いでしょう。

サ高住では、高齢者が安心して生活できるように生活相談を受けて、家事・買い物代行など、身の回りの支援をしてくれるスタッフが施設内に常駐しています。

この記事では、安心して生活できる環境が整い、高齢者が入所できるサ高住について解説していきます。

サ高住とは?

サ高住とは、高齢者が安心して生活できるようにバリアフリー設備や生活相談、家事・買い物代行などのサービスを受けられる高齢者が住める賃貸住宅です。

この章では、サ高住で受けることができるサービスや老人ホームとの違いについて解説します。

一般型と介護型がある

サ高住には、一般型と介護型があります。一般型は、自分で生活できる高齢者が入居する高齢者向けの賃貸です。自分のペースに合わせて生活ができるように、居室には浴室や台所もあります。自分で生活できる人が利用するのが一般型のサ高住です。

介護型は、介護の必要な方でも入所することが出来るサ高住です。施設では、介護サービスも提供しているため、食事・排泄入浴の介護サービスを受けられます。

安否確認と生活相談がメイン

一般型のサ高住で受けられるサービスは、夜間の安否確認や生活相談サービスが主です。家事支援や掃除、洗濯・食事提供を頼めます。

しかし、サ高住では、介護サービスを提供していないので、介護サービスを利用したい場合は外部の介護事業所と手続きをして、訪問介護を利用する必要があります。

また、夜間はスタッフがいないことが多く、緊急通報システムなどで対応できるようになっています。

老人ホームとの違い

サ高住は、要介護が低い方や要支援の方、自立した高齢者に向けて造られた住宅です。バリアフリー設備はありますが、介護サービスを受けることはできません。

身の回りのことが自分でできることが入居条件でもあり、生活は自分の部屋がメインです。老人ホームは、食事・排泄入浴の介護サービスを受けることが出来て、要介護の方が入所対象の施設です。

自分の居室はありますが、食事などは集団で行い集団生活がメインになります。

サ高住の費用

サ高住に入居を考えている方の中では、「月額どれくらいかかるのか不安」という方もいると思います。サ高住はアパートやマンションと同じで賃貸になりますので、初期費用も必要になります。

この章では、サ高住の月額利用料金、初期費用の平均がいくらしているかについて解説していきます。地域によっても料金に違いがあると思いますのでご了承ください。

初期費用

初期費用には、入居一時金があります。賃貸でいうと敷金と同じものです。初期費用は、平均22.6万円です。介護・認知症対応型のサ高住は自立タイプよりも高く敷金が設定されております。

近隣のアパートやマンションの敷金と合わせていることが多いので、都心よりも人が密集していない施設を選ぶことで、敷金を抑えられます。

入居一時金に関しては、一定期間内に退所することで返還金が発生します。

月額利用料

月額利用料には、食費や管理費が含まれております。介護型の場合は、別途で介護サービス費用も月額費用に加算されます。介護が必要ない場合は、医療費、外出など有料レクリエーション費用などがあります。

月額の費用の相場は、177,388円になっています。キッチンが完備されたサ高住では、自炊することで食費を抑えられるでしょう。

また、月額が低価格で入所できるサ高住もありますが、敷金が高い場合もありますので、施設にかかる費用を確認してから入所しましょう。

サ高住のメリット・デメリット

この章では、サ高住を利用のメリット・デメリットを解説します。老人ホームと違い、自分で生活できる方が対象の施設なので、様々なサービスを受けられます。自分の希望に合わせて入所するサ高住を選びましょう。

サ高住のメリット

サ高住に入居してメリットとしてあげられることは、【豊富なサービスから自分の受けたいサービスを選べること】【入居するのに条件が厳しくないこと】があげられます。

  • 豊富なサービスから自分の受けたいサービスを選べる。
    サ高住では、家事代行や買い物付き添いなどのサービスを受けられます。自分の受けたいサービスのみ選択するので、必要のないサービスにお金を払いません。
  • 入居するのに条件が厳しくない。介護認定を受けていない方や、要支援の方でも入居出来ます。

多くの介護施設では介護を提供することが目的ですが、サ高住では高齢者が安心して生活できることが目的なので、介護が必要ない方でも自宅から住み替えるような方も多くなっています。

サ高住のデメリット

サ高住のデメリットとして、【介護サービスを受けることができない】【一般の賃貸よりも料金が高い】ことが上げられます。

  • 介護サービスを受けることができない。
    サ高住のスタッフの業務は、生活相談業務・安否確認です。サ高住のスタッフが介護サービスを提供することはありません。しかし、他の介護事業所と契約することで訪問介護サービスを受けられます。
  • 一般賃貸よりも料金が高い。
    サ高住の月々の料金には、家賃のほかにも管理費、安否確認・生活相談のサービス費などが含まれています。

バリアフリー設備などをそろえているため、一般の賃貸よりも月額は高くなります。しかし、介護施設と比較すると、介護サービスがない分費用が抑えられています。

サ高住の入居条件と入居方法

サ高住への入居を考えている方の中には、「入居条件・入居方法についてわからない」「夫婦で入居するのに、同居人条件も知りたい」という方もいるでしょう。

この章では、サ高住の入居条件・入居方法について解説します。介護施設と違い、入居までの流れが異なりますので気を付けましょう。

サ高住の入居条件

サ高住に入居できる方の条件は以下の通りです。

  • 自立して生活ができている方
  • 60歳以上の高齢者、もしくは60歳未満で要介護認定を受けている方

一般型の場合、介護・医療の体制は施設によって違います。入居する前に入居条件をきちんとチェックしましょう。

また、配偶者が60歳以上で、要介護・要支援認定を受けている場合夫婦で入居することも可能です。一人・夫婦で生活していくことに不安を感じる方は、安心して生活できる環境が整っているサ高住に入居することをおすすめします。

サ高住の入居方法

老人ホームと違い、サ高住は入居するときにケアマネージャーや地域包括支援センターを通さなくても入居手続きができます。介護施設でなく、高齢者住宅のため、介護保険制度が適用しないからです。

ただし、介護付きサービス高齢者住宅の場合介護サービス費を支払うので、介護保険適用です。サ高住に入居するときは、資料請求→施設見学→面談・審査→入居・制約という流れです。

いくつかの施設から資料請求や見学をして、自分の受けたいサービスや施設の雰囲気などを見比べてから入所しましょう。

まとめ

この記事の内容をまとめます。

  • サ高住とは、高齢者が安心して生活できるように、バリアフリー環境・生活相談・家事代行や買い物などのサービスを受けることが出来る高齢者が住める賃貸です。
  • 一般型では、安否確認や生活相談がメインですが、介護型の場合介護サービスを利用することもできます。
  • 一般型でも、介護事業所と制約することで、訪問介護サービスを受けることが出来ます。
  • 老人ホームと違い、介護サービスは基本提供されていないので、自分一人で生活が困難な方は、入居することができません。
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