介護給付金はいつ受けられる?|給付額・受けられるサービス・申請方法を解説

2023.08.25
  • 介護の豆知識

介護給付金は、高齢者や障がい者を支援するための重要な制度です。この給付金は、介護が必要な方やその家族に対して、経済的な支援や必要なサービスを提供することを目的としています。

しかし、多くの人が給付金の受給時期や受けられるサービス、申請方法についての正確な情報を知らないことがあります。そこで、この記事では「介護給付金はいつ受けられるのか?」という疑問について詳しく解説します。

さらに、給付額や受けられるサービス、申請方法についても紹介しますので、より理解を深められるでしょう。

介護給付とは?

介護給付金は、高齢者や障がいを抱える方々が、自宅や施設で安心して生活するために必要なサービスや、費用を補助する制度です。

介護保険制度の一環として提供されており、介護の必要な方が適切なサポートを受けられるよう支援しています。介護保険被保険者の負担を軽減するために設けられた制度で、介護サービスの費用を安く抑えられるのが特徴です。

介護給付は誰でも受けられる?

介護給付の対象者については、介護保険の被保険者として認定された方々や、要支援または要介護認定を受けた方々が対象となります。

ただし、年齢や保険の加入期間など条件が決められている場合もありますので、詳細な情報は介護保険制度を担当する機関や専門の窓口にご確認いただくことをおすすめします。

具体的に、介護給付は要介護1〜5または要支援1〜2の認定を受けている方が対象です。介護給付を受けるためには、介護保険に加入している必要があります。

また、介護給付を受けるためには、介護サービス計画(ケアプラン)を作成する必要があります。介護サービス計画は、介護支援専門員(ケアマネジャー)が作成します。

予防給付との違い

介護給付金は、介護が必要な方々に対して介護サービスや介護用具の提供、介護にかかる費用の一部を補助する制度です。

一方、予防給付金は、予防的な取り組みや健康増進活動を行う方々に対して、予防サービスや健康づくりに関連する費用を補助する制度です。

介護給付金と予防給付金は、異なる目的を持ちながらも、高齢者や障がいを抱える方々の健康と生活の質を向上させるために重要な役割を果たしています。

介護給付が使えるサービス

介護給付とは、介護保険制度に基づいて提供される介護サービスに対して支給される給付です。対象となる介護サービスを利用した場合に、保険者から支給されます。給付対象の介護サービスは、次の3種類に分けられます。

  • 居宅サービス給付
  • 施設サービス給付
  • 地域密着型サービス給付

居宅サービス給付は、自宅で介護を受けている方に提供される介護サービスです。訪問介護、訪問入浴介護、通所介護、デイサービス、ショートステイなどが含まれます。

施設サービス給付は、介護施設に入所している方に提供される介護サービスです。介護老人福祉施設、介護療養型医療施設、介護医療院、介護付き有料老人ホームなどが含まれます。

地域密着型サービス給付は、自宅で暮らしている方や介護施設に入所している方に提供される介護サービスです。訪問看護、訪問リハビリテーション、居宅介護支援、地域包括支援センターなどが含まれます。

都道府県・政令市・中核市から介護給付を受ける

都道府県・政令市・中核市から介護給付を受けるサービスは以下になります。

通所介護:デイサービスや通所リハビリテーションなど、施設に通ってサービスを受けられます。
訪問介護:在宅での生活支援や身体介護を提供するため、専門のスタッフが定期的に訪問します。
短期入所:一時的に施設に入所し、介護やリハビリテーションを受けられます。

市区町村から介護給付を受ける

市区町村から介護給付を受けるサービスは以下になります。

介護予防サービス:予防的な取り組みを支援するため、健康増進や生活支援などのプログラムを提供します。
居宅サービス:在宅での介護や生活支援を行うため、訪問介護や居宅短期入所などがあります。
介護施設利用サービス:介護施設での入所や通所に関するサービスを提供します。

介護給付の給付金はいくら?

高齢者や障がいを抱える方々が介護を受けるために必要な負担を軽減するために、介護給付金が提供されています。しかし、介護給付金の給付額は要介護状態区分によって異なり、それぞれの区分ごとに異なる金額が支給されます。

介護給付金の給付額と要介護状態区分ごとの具体的な給付金額について詳しく解説します。

要介護状態区分によって異なる

介護給付金の給付額は、要介護状態区分によって異なります。要介護度(ようかいごど)は、日本の介護保険制度において、高齢者や障がいを抱える方々の介護の必要度を評価する指標です。

日本の介護保険制度では、7つの要介護状態区分(要支援1・要支援2・要介護1〜要介護5)によって表されます。この区分に基づいて、介護給付金の給付額や介護サービスの利用範囲が決定されます。

要介護度の評価は、介護保険制度を担当する専門の機関によって行われます。

区分ごと給付金

一般的な介護給付金の給付額は以下のようになります。

要支援1:給付金の対象外ですが、予防給付などの一部のサービスが提供される場合があります。
要支援2:月額1,000〜2,000円程度の介護給付金が支給されます。
要介護1:月額5,000円程度の介護給付金が支給されます。
要介護2:月額10,000円程度の介護給付金が支給されます。
要介護3:月額20,000円程度の介護給付金が支給されます。
要介護4:月額30,000円程度の介護給付金が支給されます。
要介護5:月額40,000円程度の介護給付金が支給されます。

具体的な金額は都道府県や市区町村の介護保険条例によって異なる場合があります。

介護給付の申請の流れ

介護給付の申請の流れは、以下になります。

  1. 要介護状態の確認:最初に、介護が必要な方が要介護者であるかを確認します。
    専門の評価者によって行われます。
    評価者は、要介護度を判定するために、面接や身体機能の確認などをします。
  2. 介護保険の申請書類の取得:担当の窓口や役所で介護保険の申請書類をもらいましょう。
  3.  申請書の記入:申請書には、要介護者や家族の基本情報や医療情報、介護の必要度などが記入されます。
  4. 申請書類の提出:記入が終わった申請書類を、担当の窓口や役所に提出します。
  5. 審査と認定結果の通知:申請書類が提出されると、担当の窓口や役所で審査が行われます。審査の結果は、要介護者や家族に通知されます。
  6. サービスの利用開始:要介護者が認定を受けると、介護サービスや給付金を利用できます。

以上が、介護給付の申請の流れです。

申請の際には、要介護者や家族が不安や疑問を感じることもあるかもしれません。担当の窓口や役所のスタッフが丁寧にサポートしてくれますので、どんなことでも相談してみてください。

まとめ

介護給付金は、要介護状態にある方々が必要なサービスや費用を補助する制度です。

申請方法は、要介護者本人やその家族が申請書類を提出し、審査を経て認定結果が通知されます。給付額は要介護状態区分によって異なり、介護の必要度が高いほど給付金が増えます。

受けられるサービスは、地域や要介護者の状態によって異なりますが、介護サービスや施設利用などがあります。

介護給付を受けるためには、まず要介護度の確認や申請書の提出が必要です。介護給付を利用することで、要介護者やその家族は必要なサービスを受けることができ、生活の質の向上や介護の負担軽減につながります。

介護給付制度を活用して、より充実した介護環境を築いていきましょう。

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