2021年8月31日
二十四節気
始まりは、紀元前770年頃中国において、陰陽五行説の思想が含まれ生まれたもので、
五行の思想が深く、さらに七十二候は、二十四節気をさらに三等分し、動物、植物などの
変化を表し、日常生活の目安にしたものです。
(9月8日〜9月22日)
朝夕は涼しい風が吹き、草野は先に露が見られ
秋の気配が漂う頃
【七十二侯】
草露白 くさのつゆしろし
鶴鴒鳴 せきれいなく
玄鳥去 つばめさる
9月9日は重陽の節句です。
3月3日、7月7日のように奇数が重なる日を幸いと考え
中でも9月9日を『重陽』と呼び、菊酒を飲み不老長寿を願います。
そろそろ虫の音が聞こえ涼しさも感じられる頃ですが
肉体的には夏の疲れが残っています。
季節の変わり目ですので気を付けてお過ごし下さい。
【摂るべき食材】
山芋→五行で脾の土と肺の金
この時期は内臓が弱っているので、茹でた山芋が良い。
体質を選ばず、長期食用でき滋養強壮効果があり
特に持病を持ち、体力を消耗した方は常食すると良い。
かぼちゃ→脾胃と関係が深いため、体力回復に効果があり
尚且つ粘膜保護の効果もあるので、これから秋に向け摂り入れたい。
梨→これからの時期食べておくと風邪予防になる。
(9月23日〜10月7日)
日の出から日没までと、日没から日の出までの長さがほぼ同じ時期
【七十二侯】
雷乃収声 かみなりすなわちこえをおさむ
蟄虫坏戸 むしかくれてとをふさぐ
水始涸 みずはじめてかるる
中秋の名月、彼岸花、金木犀が咲く頃です。
セキレイが鳴き、お彼岸には御墓参り
万葉集で詠われる秋の七草
萩は垣根、すすきは野山、葛はでん粉、撫子は種に利尿作用、女郎花は解毒
桔梗は咳止め、藤袴は入浴剤
生きる為の食文化や知恵を与えてくれた先人達に感謝をしながら
目でも秋の深まりを愛でる頃です。
【摂るべき食材】
牛蒡→五行で肺金に属する。これから誰が毎日食べても良い。
白ごま→全身の乾燥予防目的に、和え物やソースで作り置きをしておくと良い。
キノコ類→キノコの中でも特にエリンギは秋と相性が良い。
鰆→秋も美味しい魚。体力回復効果が期待できる。
秋に頂く時には皮目を下にして盛り付け『春の裏返し』と、
ちょっとした遊び心を楽しんではいかがでしょうか。
国際中医薬膳管理師 桑原祐美
薬膳のプロフェッショナル「国際中医薬膳管理師」の資格を活かし、リエイの介護事業の薬膳監修を始め、薬膳料理教室「花凛」の主宰、北京中医薬大学日本校の登録機関として活動されています。教室には口コミにて千葉・東京・埼玉などから生徒が集まり、料理を教えるだけでなく、薬膳アドバイザーや中医薬膳指導員を多く育てています。