hiromi先生のワンポイント薬膳「5月」二十四節気 ~「立夏・小満」~

2021.05.01
  • 薬膳コラム

二十四節気
始まりは、紀元前770年頃中国において、陰陽五行説の思想が含まれ生まれたもので、五行の思想が深く、さらに七十二候は、二十四節気をさらに三等分し、動物、植物などの変化を表し、日常生活の目安にしたものです。

立夏

立夏 5月5日〜5月20日頃
開花の時、方向は南

【七十二候】
蛙始鳴(かわずはじめてなく)5月5日頃
蚯蚓出(みみずいずる)5月10日頃
竹笋生(たけのこしょうず)5月15日頃

田畑に蛙が鳴き、蚯蚓が土を耕し、筍が顔を出す頃
夏が近づき新緑眩しく五月晴れの季節。
5月5日は端午の節句、鯉のぼりの習慣は江戸時代に始まりました。
菖蒲湯に入ったり、ちまきや柏餅をいただきます。
菖蒲湯の由来は、菖蒲には邪気を払う力があるとされ
雨季にある病などの厄払いが始まりのようです。
柏餅の柏は、新芽が出てふるい葉が落ちることから、「継承者が絶えない」に結びついたものです。

方角は南、満月の夜、南方向を向いて
願い事をすると叶うとか!
立夏を迎えると、徐々に心臓と小腸の働きが活発になります
早寝早起きを心がけ、栄養を高めていきましょう

【摂りたい食材】
解毒と補血作用のあるものを
あさり、しじみ、よもぎ、人参は補血効果
特にあさりは身が膨らみ一年で一番美味しく栄養たっぷりの季節です
ありがたくいただきましょう。
解毒目的には、筍、菊花、ふき、金針菜が良いでしょう。
新ジャガが出回る頃です、消化器を調整する働きがあるので良いです。

小満

小満 5月21日〜6月5日頃
麦の穂が伸び膨らむ季節
万事が長じて天地に満ち始める頃。秋に蒔いた麦が育ち一安心から「小満」とついたそうです。

【七十二候】
蚕起食桑(かいこおきてくわをはむ)5月21日頃
紅花栄(べにばなさかう)5月26日頃
麦秋至(かみなりすなわちこえをはっす)5月31日頃

蚕が桑の葉を食べ育ち、紅花が一面に咲き、麦の収穫の季節。
その他では、梅の実が黄金に熟し、あんずの実もふっくらとなります。
浅草の三社祭があり
夏服への衣替えの時期
この時期は、気候が不安定なこともあり鬱々となりやすい時期でもあります。
意識的に笑顔を作るよう心がけましょう。
ただし笑いすぎは心臓に負担をかけるので注意です。

【摂りたい食材】
補血、解毒の他、走り梅雨が見られる頃、利水効果や赤いものを取り入れましょう。
そら豆、アスパラガス、冬瓜、ナス、せり、メロン、トマト、桑の実

収穫時期の紅花は解毒の働きのほか、血流を促すので良いでしょう。
カツオの美味しい季節です、貧血予防に効果的です。

本格的梅雨に向かいます、体内に不要な水分を溜め込まないよう備えましょう。

国際中医薬膳管理師 桑原祐美
薬膳のプロフェッショナル「国際中医薬膳管理師」の資格を活かし、リエイの介護事業の薬膳監修を始め、薬膳料理教室「花凛」の主宰、北京中医薬大学日本校の登録機関として活動されています。教室には口コミにて千葉・東京・埼玉などから生徒が集まり、料理を教えるだけでなく、薬膳アドバイザーや中医薬膳指導員を多く育てています。

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