hiromi先生のワンポイント薬膳「10月」~体質分類について~

2020.09.30
  • 薬膳コラム

第四回 陰虚(いんきょ)

今回は、体内の潤いが不足した状態の『陰虚証』のお話です。

人体を構成する物質の一つである陰液の不足した状態です。
陰液とは、津液のことであり、津液とは
体内に存在するすべての液体のこと。
(汗、尿、涙、鼻水、唾液、胃液、性液、髄液など)

津液は津と液に分かれ、その概念は
津は、清くサラサラした液体
液は、ネバネバし、髄液や臓腑を滋養する液体。

陰虚の概念は、陰液不足により、体内が滋養滋潤できず、陰陽のバランスが崩れ、
体内での陽が偏勝した状態。

【症状の特徴】
微熱、平熱が高い、のぼせ、ほてり、灼熱感、舌に特徴が出やすく
紅のように赤い、舌に潤いが少なく痩せている、足の裏が熱くなる、便秘または便が硬い
皮膚や髪の乾燥が目立つ、空咳、寝汗をかく、眠りが浅い、夢をよくみる等。
生活習慣では、夜更かしや、夜型の生活の人に多く見られます。

【取り入れていただきたい食材】
山芋、豆腐、黒豆、エリンギ、オクラ、梨、白きくらげ、牡蠣、イカ、クラゲ、帆立貝
豚肉、ヨーグルト、チーズ、牛乳

【気をつけたい点】
夜更かしは禁止、そのためにも昼間にしっかり活動し体内の
陰陽のバランスを考えた生活リズムを意識しましょう。
辛味のもの(唐辛子、生姜、胡椒、わさび)や味の濃いものは、陰液を消耗するので控えめに。

※特に女性は更年期をむかえると、陰虚証に傾くので
日頃から注意することで、更年期障害の悪化防止につながります。

国際中医薬膳管理師 桑原祐美
薬膳のプロフェッショナル「国際中医薬膳管理師」の資格を活かし、コミュニケア24の薬膳監修を始め、薬膳料理教室「花凛」の主宰、北京中医薬大学日本校の登録機関として活動されています。教室には口コミにて千葉・東京・埼玉などから生徒が集まり、料理を教えるだけでなく、薬膳アドバイザーや中医薬膳指導員を多く育てています。

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