hiromi先生のワンポイント薬膳「10月」二十四節気 ~「寒露・霜降」~

2021.10.02
  • 薬膳コラム

二十四節気
始まりは、紀元前770年頃中国において、陰陽五行説の思想が含まれ生まれたもので、
五行の思想が深く、さらに七十二候は、二十四節気をさらに三等分し、動物、植物などの
変化を表し、日常生活の目安にしたものです。

寒露

(10月8日〜10月22日)
「寒露」とは草花に宿る露の事
秋の夜長に虫の音が響き、山も高地から色づき、菊の花が咲き始め
夏の疲れも取れ食欲が出てくる頃

【七十二侯】
草露白 くさのつゆしろし
鶴鴒鳴 せきれいなく
玄鳥去 つばめさる

五穀の収穫もたけなわ、食欲の秋ですが
「天高く馬肥ゆる秋」
馬も良く育ち攻めに入ってくるから用心する!
これは言い換えれば、食欲が出てくる頃、食べ過ぎに注意という意味で
途中から土用に入ることから胃腸に注意の意味も含まれているのでしょうね。

【摂るべき食材】

生柿→炎症を鎮める、鼻炎改善、空咳を抑える
干し柿→干すと四性が変わる、万人に良い健康食品
イチジク→喉の炎症や空咳に良い
     痔に効果もあり、昔から不老長寿の果実と言われている
     ホルモンバランスを整えることから更年期の女性にも良い 
梨→声枯れや痰きりに良い

霜降

(10月23日〜11月6日)
秋の末、紅葉が一気に進み、霜も降り始める頃

【七十二侯】
霜始降花 しもはじめてふる
霎時施  こさめときどきふる
楓蔦黄  もみじつたきばむ

地域によって霜が降り始め、もみじや蔦が色づく頃です。
四季折々の山を形容した季語があり
秋は紅葉で美しく彩られた様子から、「山粧う(やまよそおう)」といいます。
春→山笑う(やまわらう)= 花が咲き、鳥が歌う様子
夏→山滴る(やましたたる)= 青葉が茂り、みずみずしい様子
秋→山粧う(やまよそおう)= 紅葉で色づく様子
冬→山眠る(やまねむる)= 静まり返った様子

松茸ご飯や栗ご飯などの炊き込み御飯が美味しい季節ですが
一年に一度の新米は、炊き立ての白いご飯でいただきたいですね。

【摂るべき食材】
大根→肺を潤す、特に痰の多い人に良い
さつま芋→補気、滋養強壮、虚弱体質改善、利尿
白キクラゲ→体を中から潤す
あんず→咳、痰きり、肺を潤す

国際中医薬膳管理師 桑原祐美
薬膳のプロフェッショナル「国際中医薬膳管理師」の資格を活かし、リエイの介護事業の薬膳監修を始め、薬膳料理教室「花凛」の主宰、北京中医薬大学日本校の登録機関として活動されています。教室には口コミにて千葉・東京・埼玉などから生徒が集まり、料理を教えるだけでなく、薬膳アドバイザーや中医薬膳指導員を多く育てています。

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