hiromi先生のワンポイント薬膳「11月」二十四節気 ~「立冬・小雪」~

2021.11.01
  • 薬膳コラム

二十四節気
始まりは、紀元前770年頃中国において、陰陽五行説の思想が含まれ生まれたもので、
五行の思想が深く、さらに七十二候は、二十四節気をさらに三等分し、動物、植物などの
変化を表し、日常生活の目安にしたものです。

立冬

(11月7日〜11月21日頃)
暦の上では冬ですが、実りの頃 秋たけなわ。

【七十二侯】
山茶始開 つばきはじめてひらく(つばきではなく、サザンカの事)
地始凍 ちはじめてこおる(寒さで大地が凍り始めること)
金盞香 きんせんかさく(雪の中でも香り高く咲く、水仙が咲き始める頃)

15日は七五三行事。
出雲大社に神々が集まり多くの行事が行われるのもこの頃です。
冬になって病気になりやすいのは、秋の養生が足りなかったから。
秋の養生を復習してこれからに備えて下さい。

風邪を引いたり粘膜が弱る時期に、肺の養生を怠ると風邪を長引かせます。
自然の老衰は肺と腎の弱りと言われています。
これから冬にかけての冷えに注意し、春を迎えましょう。

「首」「手首」「足首」は漢方でいう経絡の流れの中で、大切な部位です。
この部位を温めると全身の気血の流れが良くなります。
特に冷えが強い方は、冬に向け今から気を付けましょう。

【摂るべき食材】

南瓜・人参→血を補う、粘膜保護、血流改善
牡蠣→潤いと血を補う
きび→喉の渇き、咳、肺の機能を強化する
かぶ→温性の性質を持ち、胸腹部の冷えによい

小雪

(11月22日〜12月6日頃)
木枯らしが吹き寒さが増す時節。

【七十二侯】
虹蔵不見 にじかくれてみえず(曇り空が多く、陽射しも弱くなる事から、虹を観る事が少なくなる時期)
朔風払葉 きたかぜこのはをはらう(北風が木の葉を散らす時期)
橘始黄  たちばなはじめてきばむ(不老長寿の象徴の橘の実が色づく時期)

地域によっては「木名残り」が見られる頃です。

この時期は骨格を鍛えましょう。
骨と冬は関係が深いので、カルシウムとビタミンを取る為に
小魚や小松菜を食事にプラスすると良いでしょう。
適度な運動はもとより日光浴も忘れずに。
また、耳鳴り等もこの時期から始まったり、酷くなったりしますので
耳のマッサージも良いでしょう。

【摂るべき食材】

胡桃→滋養強壮、貧血予防、呼吸器の強化、便秘改善、髪、精力に有効
熱性が強いので、冷え性体質には良いが
それ以外の体質の方が摂り過ぎると、吹き出物や目やにが出やすくなる
毎日2個程度食べると脳の働きにも良い
林檎→胃腸を整え呼吸機能を強化する、体を潤す
この乾燥の強い季節には良く、万人におすすめしたい食材
栗→頻尿、尿失禁予防、足腰の衰え、咳止め、痰切り
銀杏→肺を潤す、空咳を鎮める

国際中医薬膳管理師 桑原祐美
薬膳のプロフェッショナル「国際中医薬膳管理師」の資格を活かし、リエイの介護事業の薬膳監修を始め、薬膳料理教室「花凛」の主宰、北京中医薬大学日本校の登録機関として活動されています。教室には口コミにて千葉・東京・埼玉などから生徒が集まり、料理を教えるだけでなく、薬膳アドバイザーや中医薬膳指導員を多く育てています。

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