二十四節気
始まりは、紀元前770年頃中国において、陰陽五行説の思想が含まれ生まれたもので、
五行の思想が深く、さらに七十二候は、二十四節気をさらに三等分し、動物、植物などの
変化を表し、日常生活の目安にしたものです。
(12月7日~12月21日頃)
【七十二侯】
閉寒成雪 そらさむくふゆとなる(いよいよ本格的に冬がやってきて、雪が降り始める頃)
熊蟄穴 くまあなにこもる(熊が寒い冬を乗り越える為に穴にこもる)
鮭魚群 さけのうおむらがる(ふるさとの川を産卵のために鮭が群れをなし流れに逆らって上がってゆく時期)
新年を迎える支度を始めるのが13日
この時期気を付けたいのが「抜け毛」です。薄毛の防止は、この時期の養生が大切です。
髪は一生涯生え変わりますが、腎気の弱りにより髪の本数が減ります。
その為にも冷えは禁物です。まずは血行を良くし、骨盤のゆがみを直す事で腎気は高まります。
足を肩幅に広げ、腰に手を当て、八の字をかくように腰をまわしましょう。
満月の夜が一番緩みやすいと言われています。
湿度が低く空気が非常に乾燥すると、体内にウイルスが侵入しやすくなるので、免疫力の強化が必要です。
皮膚粘膜を強化する為、肺と胃腸を丈夫にしましょう。
【摂るべき食材】
生姜茶、柚子茶→滋養強壮と潤いを与え、体温を保ちやすいので良い
ネギ→体を温め気管支にも効く。
冬は運動量が減り、汗もかかないので、肉より魚が良いでしょう。
これは、魚の方が肉より熱性が弱く油も少ないので胃腸への負担がなく浮腫みにくいからです。
大根の話
すりおろした大根の白さと様子を空から降るみぞれに見立てた「みぞれ和え」というお料理があります。
大根のことを中国では「ろふ」といいますが、その由来は諸説ありますが、
細かく刻んだ大根を「繊ろふ」といいそこから「せんろっぽん」になったといわれます。
「ふろふき大根」はアツアツをフーフーと息を吹きかけるところから、
「吹ろふ喰」から「ふろふき」になったといわれています。
(12月22日〜1月4日頃)
【七十二侯】
乃東生 なつかれくさしょうず(冬至は死に一番近い日と言われていました、それは、生命の源の太陽の力が
弱まることからで、そんな時期に芽を出す植物が「なつかれぐさ」です。昔は電気も無く、冬を無事に超える事で切るかと不安のなか希望を与える植物だったのでしょう。)
麋角解 さわしかのつめおつる(ゆきわたりてむぎのびる)
雪下出麦 たちばなはじめてきばむ(降り積もった雪の下で麦が芽を出す時期)
柚子湯は体の芯から温めるという先人の知恵
冬至と湯治の語呂合わせもかねて柚子湯の時期です。
大晦日には細く長く暮らせるようにおそばを頂き
一年の汚れを取り除く除夜の鐘を鳴らします
年が変わった事で、徐々に日は長く、全てのものが動き出し、気血も動き出します。
冷えがひどい時は、背中側おへその真後ろにある「命門」というツボを温めましょう。
風邪で悪寒があるときも良いです。
カイロを貼る時もこの部分が効果的です。
【摂るべき食材】
南瓜→補気作用が有り、消化機能強化作用も有るので良いでしょう。
ワカメ→腎に働くので、精力や成長を促します、ただ寒性で浮腫を取り解毒効果も有りますが、
冷え性の方は温めたスープで摂りましょう。
お隣の国、韓国では産後の回復にワカメを沢山食べる習慣が有るようです。
黒豆→精をつけ元気にしてくれます。補血作用やイソフラボンも豊富です。
黒ごま→五臓の衰えを補い、脱毛、耳鳴り、老化防止効果があります。
国際中医薬膳管理師 桑原祐美
薬膳のプロフェッショナル「国際中医薬膳管理師」の資格を活かし、リエイの介護事業の薬膳監修を始め、薬膳料理教室「花凛」の主宰、北京中医薬大学日本校の登録機関として活動されています。教室には口コミにて千葉・東京・埼玉などから生徒が集まり、料理を教えるだけでなく、薬膳アドバイザーや中医薬膳指導員を多く育てています。