デイケアとは?デイサービスとの違いや料金、役割なども解説!

2023.07.13
  • 介護の豆知識

通所介護事業所の中には、「デイサービス」と「デイケア」というのがあります。 2つは受けられるサービスや料金、スタッフの人員体制など大きく異なることがあります。

この記事では、【デイケアについて】勤務しているスタッフの職種・利用する時の料金についてお伝えします。 また、デイケアを利用する中でよくある質問にもお答えしております。 ぜひご覧ください。

デイケアとデイサービスの違いとは

通所施設の中には、【デイサービス】と【デイケア】があります。 どちらも一日通して介護サービスを受けられますが、【デイサービス】と【デイケア】では、人員の配置や受けられるサービスが異なります。

事前に調べてから施設の利用を決めることをおすすめします。

デイケアとは?

筋力を向上させるために、リハビリテーションを行う施設です。

要介護1~5の方が利用できる「通所リハビリテーション」と、要支援の方が利用できる「介護予防リハビリテーション」に分けられます。 リハビリ職の「理学療法士」「作業療法士」が常駐していることや、病院や老人保健施設などと併設されている施設が多いことが特徴です。

医師の指示書と運動機能検査の結果をもとにして、「通所リハビリテーション計画書」を作成し、計画書に沿ってリハビリを行います。

デイサービスとは?

デイサービスでは、健康的な生活を維持するための支援が行われます。

食事や入浴の支援、レクリエーションや運動をすることで、認知症予防や筋力維持をすることが目的です。

デイケアとの大きな違いとして、【デイサービス】は機能訓練を行いますが、機能訓練よりもレクリエーションに力を入れる施設です。 筋力の向上や、認知機能の改善を目指す場合はデイケアを利用しましょう。

デイケアとデイサービスではサービスとしての役割が異なる

デイケアとデイサービスでは、受けられるサービスとサービスの目的が大きく異なります。

デイケアに通われる方は、筋力の向上や専門スタッフによる機能訓練を受けることを目的としています。 近年では、リハビリや機能訓練を行うデイサービスも増えてきました。

自宅で日常生活を送る中でも機能訓練を行うことで、身体機能の回復や、日常生活で利用前までできなかったことが出来るようになることもあるからです。 しかし、専門スタッフが常駐してリハビリに力を入れているのはデイケアです。

サービスの人員体制の違い

デイサービスとデイケアでは、常駐しているスタッフも異なります。 デイケアには、リハビリの専門職などが多く常駐しています。

下記ではデイサービスとデイケアでスタッフの違いについて解説します。

デイケアのスタッフ

デイケアには、介護スタッフ・看護スタッフのほかに、リハビリ専門職と医師が常駐しています。

介護スタッフ レクリエーションや、日常生活動作に基づくリハビリ・身体介護・ご自宅から施設までの利用者様の送迎を行います。 リハビリスタッフ 作業療法士・理学療法士・言語聴覚士といったリハビリの専門職が、【リハビリ計画書】に沿ってリハビリを行います。

場合によっては、介護スタッフへのリハビリの指導や、利用者様に福祉用具の選定を行います。 医師は利用者に合わせて指示書を作成し、指示書に沿って【リハビリ計画書】が作成されます。 利用者様の急変時には迅速に対応します。

デイサービスのスタッフ

デイケアには常駐してませんが、デイサービスには管理者と生活相談員という役割のスタッフがいます。

管理者 施設の代表役として運営や管理を行います。 他にも、経費、予算の管理、職員の採用や指導・評価、施設の広報活動を行います。

生活相談員 利用者様や家族からの相談窓口となり、サービス手続きやケアマネージャーとの連絡、他機関との連絡を主に行います。 介護士としての技術も求められるため、介護職を兼務で行うことが多いです。

看護師 バイタルチェックや利用者様の健康管理・服薬対応を主に行います。 利用者様の急変時には、迅速に対応して応急処置や緊急対応を行います。

介護士 食事や入浴などの身体介護を行い、レクリエーションや利用者様の送迎を行います。

デイケアの料金はどのくらい?

デイケアの月々の利用料は平均で6,887円です。 料金の内訳は、基本料金+オプション料金+施設加算料金=月々の利用料金です。

介護が少なくリハビリが目的のため、デイサービスよりも利用料金は1,000円ほど安い傾向にあります。

また、料金は要支援・要介護度によっても変わり、負担額によっても変わってきます。 利用頻度やリハビリ計画によっても値段が変わってきますので注意してください。

デイケアに関するよくある質問

デイケアを利用するにあたって、料金やサービスについて「医療控除は適用されるのか?」という質問があります。また、精神科デイケアという種類の施設や、似た名前のデイケアセンターという施設の違いについても疑問に思われる方が多いでしょう。

ここからはデイケアについてのよくある質問についてお答えします。

Q1:医療費控除はありますか?

デイサービスの場合、治療や医療に対して支払われるお金ではないので医療控除の対象にはなりません。

デイサービスで行われるのは、主に福祉サービスなので控除対象にならないのです。 デイケアは、医療系のサービスと併用して【医師の指示書】に沿ってリハビリ計画が行われるため、医療控除の対象になります。

医療サービスなら単独で、介護サービスなら医療サービスと併用することで医療控除を受けられます。 医療控除についてわからない方も多いかと思いますので、詳しくは事業所が発行する領収書を見てください。

Q2:精神科デイケアとはなんですか?

精神科デイケアとは、精神障害を持っている方が社会参加・社会復帰・就労などを目的にグループ活動や、パソコン、創作活動、ミーティングなど、就労に活かせるようなスキルを身に着けるリハビリをするための施設です。

精神疾患の再発防止に効果があり、利用することで生活リズム・作業能力・集中力・コミュニケーション能力を身につけられます。 病院に併設されていることが多く、健康保険が適用されます。

Q3:デイケアセンターとはなんですか?

デイケアと似たような名称でデイケアセンターという名称の施設があります。 デイケアセンターは、病院や医療法人が経営している通所リハビリ施設です。 精神科デイケアと併設されていることも特徴の一つです。

受けられるサービスはデイケアと同じで、リハビリテーションのほかに食事や入浴、余暇活動があります。 施設の規模やスタッフ、一日の利用できる人数に違いがあります。

利用を決める時には、施設の雰囲気や自分の受けたいサービスを受けられるかを調べてから利用しましょう。

まとめ

この記事の内容をまとめます。

・デイケアとは、通所リハビリテーションのことです。筋力の向上を目的に、専門のリハビリスタッフが機能訓練を行います。

・デイサービスは、生活を維持することが目的です。最近では、リハビリや機能訓練を行うデイサービスもありますが、リハビリ専門スタッフが常駐して、リハビリに力を入れているのはデイケアです。

・介護サービスが目的ではないため、デイケアはデイサービスよりも1000円ほど安く利用できる可能性があります。

・デイケアでは、【医師の指示書】に沿ってリハビリ計画が行われるため、医療控除が適用されます。

・デイケアセンターは、名称が違いますが、医療法人や病院が経営しているデイケアです。

デイケアは、リハビリを中心に行いご利用者様の筋力向上や、元の生活に戻れるような支援をしていく施設です。専門スタッフのリハビリを受けたい方はぜひ利用を検討してみてください。

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