11月、気候的には冬の兆しが見え始め、空気の乾燥が厳しくなります。
行事では江戸時代から続き、冬の訪れを告げる風物詩の「酉の市」が開催されます。
食では夏に産卵を終えた「牡蠣」が11月頃からおいしくなり始めます。
牡蠣は平性の性質で、効能は不眠予防・動悸・貧血改善・神経を鎮める等の働きがあるとされています。
今回は、牡蠣を中心に、秋と関係が深く肺に良い食材2品と組み合わせたレシピをご紹介いたします。
「牡蠣大根」
【材料】
牡蠣150g、大根150g、ゆず1/6個
出汁300cc、料理酒大さじ1、みりん大さじ1、醤油大さじ1、
※牡蠣下処理用:片栗粉大さじ2、塩小さじ1、水500ml
水を変えて優しくすすぐ
下処理:牡蠣のむき身をボウルに入れ、片栗粉を全体に馴染むように優しく混ぜる
灰色に変わってきたら、塩水を加え片栗粉を落とすように優しく洗い
水を変えて優しくすすぐ
【作り方】
①下処理済みの牡蠣を、キッチンペーパーを敷いたバットに並べ水気を切る
②大根は5mmほどの千切りにする
③鍋に出汁と料理酒、みりん、大根を入れ火にかける
④大根が柔らかくなったら、牡蠣を加えて煮て、醤油を回し入れ火を止める
⑤器に盛り、柚子を絞る(柚子皮をトッピングしてもきれいです)
*その他の食材の効能
大根:痰の多い咳止め・消化不良改善 の効果が期待できます。
柚子:痰切り・二日酔い予防・消化不良改善 の効果が期待できます。
*漢方では、牡蠣の殻を焼いて粉末にしたものを「ボレイ」と言います。
鎮静作用があり、肝・胆・腎と関連が深く、不眠・動悸・驚きやすいなどの症状に
他の生薬と組み合わせ用いります。
国際中医薬膳管理師 桑原祐美
薬膳のプロフェッショナル「国際中医薬膳管理師」の資格を活かし、リエイの介護事業の薬膳監修を始め、薬膳料理教室「花凛」の主宰、北京中医薬大学日本校の登録機関として活動されています。教室には口コミにて千葉・東京・埼玉などから生徒が集まり、料理を教えるだけでなく、薬膳アドバイザーや中医薬膳指導員を多く育てています。